バイオ
病気の発症リスクを先回りして知る。全身の自己抗体チェックが、あなたの未来を守る。
東京都
プロテオブリッジ株式会社
2026年1月21日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 健診向け「抗体ドック」の開発及び疾患予測AIプラットフォームの構築 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | バイオ |
| 対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(精度向上)、高効率化(人件費削減)、環境配慮、低コスト化 |
| キーワード | 自己抗体検査,健康診断,オプション検査,自己免疫疾患,膠原病 |
| 事業化状況 | 実用化間近 |
| 事業実施年度 | 令和4年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本事業では、1万4,000種類のヒトタンパク質の網羅的合成システムの開発と合成ヒトタンパク質による自己抗体の網羅的検出システムを世界で初めて可能にした技術を基盤とし、網羅型タンパク質アレイをベースとした検査用タンパク質アレイの量産システムおよび品質管理体制の構築を行った。そこから得られる測定結果と個人の健康診断情報等を統合するデータベースを開発し、未病の状態から疾患リスクを早期判別するAIアルゴリズムの開発までの「健診向け抗体ドック」の構築を目指した。本開発技術は、健康診断向けサービスとして、がんや生活習慣病、認知症などの疾患検査を提供するだけでなく、医療・創薬開発向けサービスとして高度化された抗体情報を提供し、人々の健康・診断・創薬を繋ぐプラットフォームとなることが期待される。
開発した技術のポイント
・検査用タンパク質アレイの高度化
・製造工程の設計による歩留まり率95%以上の達成と月間製造数10倍への増強
・自動分注装置の導入と作業標準書の整備による品質安定化
・解析サービスの自動化
・SpotSolver HDAによる高密度アレイ画像向け定量化システムの導入
・画像数値化の自動化により月間解析数を25倍以上に効率化
・トレーサビリティの確保
・免疫沈降法と質量分析法を組み合わせた評価系の構築
・検査アレイと質量分析法との結果一致度90%以上を達成
・臨床データベースの構築
・AutoMLによる1万5,000項目のデータに対する10分以内での解析を実現
・疾患予測AIプラットフォーム構築
・Elasticsearchへのデータ登録1件当たり0.1秒未満の高速化
・PubMedBERTを活用した疾患名から関連遺伝子・タンパク質情報の網羅的取得システム
具体的な成果
・製造工程設計: 歩留まり率95%以上を達成し、月間製造数を200枚から2,000枚に10倍増強
・解析サービス自動化: 月間解析数を80検体から3,410検体に25倍以上効率化
・トレーサビリティ確保: 検査アレイと質量分析法との結果一致度95.8%を達成
・臨床データベース構築: 1万5,000項目のデータに対してAutoMLによる10分以内解析を実現し、健常人検査データ128検体を登録
・疾患予測AIプラットフォーム構築: Elasticsearchへのデータ登録1件当たり0.1秒未満、PubMedアブストラクトデータ1,000件を1時間以内で処理可能
・「健診向け抗体ドック」として62抗原に対する自己抗体を一度に検査し、11疾患の膠原病リスクを判定する検査サービスを確立
知財出願や広報活動等の状況
・2025年4月4日出願: 特願2025-62404号(リウマチについて既存検査を上位互換する新しいバイオマーカーに関する発明)・学会発表
・第69回日本リウマチ学会総会・学術集会にて発表を行い、秀逸ポスター賞に選出
・論文などによる研究検査A-Cube技術の周知活動を予定
・LinkedInやXなどのSNSを活用した自己免疫疾患・膠原病の認知度向上活動を計画
研究開発成果の利用シーン
・健康診断での抗体検査: 膠原病領域における62抗原に対する自己抗体を一度に検査し、11疾患の膠原病リスクを判定するオプション検査として活用
・医療機関での診断補助: 自己免疫疾患の早期発見や発病リスク予見、病型分類、予後の推定、治療効果判定のマーカーとして利用
・オンライン診療への展開: 健康診断での抗体検査から発展した遠隔医療サービス
・遠隔地や在宅健診: 検査キットによる無医村等での健診サービス
・創薬研究: プラットフォームのデータを活用した医療・創薬開発向けサービス
・がん治療後の再発モニタリング: 頻度が高く手軽な検査として活用
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
株式会社伏見製薬所(香川県丸亀市)と共同事業体を形成し、令和7年7月から複数の限られた健診センターに向けてテストマーケティングを実施予定である。株式会社伏見製薬所は胃がん検診用バリウム製剤の国内最大手であり、全国の健診センターに広い販路を持つ。テストマーケティング期間では「抗体ドック(膠原病セット)」をキャンペーン価格で提供し、オペレーションの確認とユーザーヒアリングを実施する。上市に向けて「健診センター向け説明資料」「顧客向け説明資料およびウェブサイト」「結果報告フォーマット」などの事業インフラの準備が順調に進行している。
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・世界初の1万4,000種類ヒトタンパク質網羅的合成システムによる高精度な自己抗体検出
・62抗原を一度に検査し11疾患の膠原病リスクを判定する包括的検査サービス
・従来のELISA法と比較して簡便かつ安価で、複数の疾患マーカーの同時測定が可能
・AIを活用した疾患予測アルゴリズムによる高精度なリスク判定
・質量分析装置を用いた評価系による95%以上の結果一致度を実現した信頼性
・製造工程のRPA化・品質管理体制の構築・トレーサビリティの確保による安定供給
・PubMedBERTを活用した学術データ統合による科学的根拠に基づく判定
・健康診断から創薬研究まで幅広い用途に対応可能なプラットフォーム
今後の実用化・事業化の見通し
導入期(令和7年~8年度)では株式会社伏見製薬所との連携による全国健診センターでのテストマーケティングを実施し、顧客対応やリスク判定精度向上を図る。成長期(令和8年~9年度)では全国健診センター向け本格ローンチ、各種展示会・学会参加による認知度向上、zoom活用の健診センター臨床医向けwebセミナー開催、在宅健診向けサービス準備、海外展開に向けた市販海外健常人検体での測定を実施。成熟期(令和9年度以降)では蓄積された顧客データによるAI解析システム精度向上、医療機関への販路拡大、単独研究検査としてのスピンアウト、ITを活用した結果報告システム、アメリカでの海外展開開始、在宅健診向け自己採血キット受託、15疾患程度への検査対象拡大を予定している。
実用化・事業化にあたっての課題
・自己免疫疾患・膠原病の一般人における認知度が低いという懸念が健診センターから示されており、LinkedInやXなどのSNSを活用した認知度向上活動が必要
・川下事業者である健診センターからは一般人に認知度が高いがん領域の検査導入を期待する声が高く、がん領域など認知度が高い疾患向けのリスク評価について検討と開発の継続が必要
・リスク判定モデルの精度維持のため、データベースに組み込む論文の十分な精査と学術担当職員の専任配置が必要
・一般人を対象とする検査のため個人情報保護体制整備が必要で、ISO27001規格取得とこれに準拠した社内体制構築が課題
・検査用アレイの抗原見直しと測定項目の加除による付加価値向上が継続的に必要
事業化に向けた提携や連携の希望
・がん領域で、がんと自己抗体の知見を有する大学等と研究希望
・アメリカ・EUでの事業連携先を模索中
・各種自己免疫疾患、膠原病患者検体を多数保有し、健常人と疾患予備軍の閾値設定について、補完研究に協力していただける医療機関・大学病院など
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | プロテオブリッジ株式会社 |
|---|---|
| 事業管理機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
| 研究等実施機関 | プロテオブリッジ株式会社 株式会社ダイナコム 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
| アドバイザー | 国立大学法人東京大学 国立研究開発法人 国立がん研究センター 中央病院 株式会社伏見製薬所 済生会熊本病院予防医療センター スパークス・アセット・マネジメント株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | プロテオブリッジ株式会社(法人番号:8011101082811) |
|---|---|
| 事業内容 | ①研究検査A-Cube🄬事業 ②HuPEX🄬網羅型タンパク質アレイ受託解析サービス ③その他インビトロプロテオームを活用した事業 |
| 社員数 | 16 名 |
| 本社所在地 | 〒135-0064 東京都江東区青海2丁目3番26号国立研究開発法人産業技術総合研究所臨海副都心研究センター内 |
| ホームページ | https://proteo-bridge.co.jp/ |
| 連絡先窓口 | 地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センター 企画部 開発企画室 外部資金係 |
| メールアドレス | Kyoso@iri-tokyo.jp |
| 電話番号 | 03-5530-2528 |
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