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複合・新機能材料

高熱伝導率と高信頼性と両立するためにAlNファイバーを添加した窒化アルミ基板の開発

愛知県

株式会社U-MAP

2026年4月1日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 パワー半導体の高密度実装に対応した高放熱セラミックス基板の開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、ロボット、情報通信、スマート家電、電池、半導体、エレクトロニクス、光学機器
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、環境配慮、低コスト化
キーワード 高靭性・高放熱 AlN基板,次世代パワー半導体,AlNファイバー添加,パワーモジュール信頼性,DBC基板
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 令和4年度~令和6年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本事業は、窒化アルミニウム繊維添加・窒化アルミニウム基板の量産化と、放熱・信頼性の実用水準達成を目的としたものである。サブテーマは、1.高熱伝導率化、2.シート成形によるコストダウン、3.金属-セラミックス接着体の熱抵抗評価法の確立、4.デバイスでの放熱設計と品質・信頼性確認である

開発した技術のポイント

・材料設計
-窒化アルミニウム繊維の添加で柱状組織を形成し、クラック進展を抑制して高靱性化。酸素量を粒内・助剤相で分離定量し、熱伝導率に対する寄与を線形で把握
・プロセス最適化
-焼成時間・雰囲気・炭素量を制御し、量産炉に条件トレース。シート成形で厚み0.635±0.030mmを安定化
・評価技術
-レーザー周期加熱のロックインサーモ法で面内・厚み方向の等方性と界面熱抵抗を評価し、ベンチマーク同等を確認

従来技術と新技術
具体的な成果

・熱伝導率
-量産機で熱伝導率214 W/m・Kを達成、試験系では230 W/m・K級を達成し目標レンジを満たした
・コスト
-シート成形・大型サイズ化により、5.5インチで30 円/cm2目標を満たす設計を確立し、26 円/cm2の達成見込みを示した
・測定・解析
-DBC構造の界面熱抵抗評価法を確立し、他材ベンチマークと同等オーダーを確認
・デバイス評価
-模擬発熱で既存材比-10℃をクリア。冷熱サイクル1,000回(-40~150℃)で信頼性を確認

開発技術成果
知財出願や広報活動等の状況

研究論文 第39回エレクトロニクス実装学会春季講演会大会予稿集:小舘、内田、永冶、松本、山田、横井、富田、大竹, ”高破壊靭性のAlN基板を用いた温度サイクル高信頼性と高放熱性を両立したCu張基板”

web 新しい方法で試料作製時間を短縮 https://publications.struers.com/case-story/u-map/u-map-en/

研究開発成果の利用シーン

・車載・産業機器のパワーモジュール
-高熱伝導かつ高靱性の絶縁放熱基板として、素子温度の低減と高出力実装に寄与
・データセンタ・再生可能エネルギー機器
-放熱律速の改善により、素子数削減・小型化・高効率化を後押し
・設計・評価プロセス
-デバイス熱設計指標(-10℃級)と界面熱抵抗の事前評価により、開発の手戻りを低減

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

4.5インチ基板の量産体制を構築し、5.5インチまでのスケール拡張で単位面積コストを低減した。量産炉でのcpk評価により、熱伝導率・板厚・密度・反りについて規格内を確認(反りばらつきは追加対策中)した。コストは30 円/cm2の目標に対し、26 円/cm2水準の見込みを示し、設計・評価・量産工法の通貫により顧客要求への即応体制を整えた。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

・高放熱×高信頼性の両立
-柱状組織化でクラック進展を抑えつつ、高熱伝導を確保。薄板化による放熱向上も可能
・量産適合と低コスト
-シート成形・大型化でコストを3桁台/cm2に抑制し、既存ラインへの適用性が高い
・測定・設計まで一括対応
-接着体の熱抵抗測定とデバイス熱設計を含むソリューション提供が可能である

今後の実用化・事業化の見通し

熱伝導率230 W/m・K級と高靱性の量産安定化を進めつつ、界面熱抵抗の設計最適化と素子温度-10℃級の達成を標準仕様化する。5.5インチ量産でのコスト30 円/cm2以下運用を定着させ、車載・産業・データセンタ向けに量産サンプル供給と評価設計支援を拡大する。サプライチェーン連携により、トータル熱マネジメント提案を強化する。

実用化・事業化にあたっての課題

量産化に向けては、生産プロセスのロバスト性確保とプロセスウィンドウの確保が最重要課題である。バラつき要因の掌握と誤りのない工程設計により安定製造を確立し、競合品のベンチマークで製品ポジションを明確化する必要がある。事業化では、最新技術の継続調査とモジュール条件の適合確認を徹底し、非TN基板での立ち上げ後、TN基板を用いた独自製品で優位性を確立・訴求することが鍵である。

事業化に向けた提携や連携の希望

半導体装置業界で静電チャックや窒化アルミヒータを製造している企業との連携を模索中、海外での事業提携先を模索中

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社U-MAP 名古屋事務所および瀬戸工場
事業管理機関 公益財団法人名古屋産業科学研究所 中部TLO
研究等実施機関 岡本硝子株式会社
国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学 名古屋大学大学院工学研究科機械システム工学専攻 熱制御工学研究グループ
学校法人大同学園大同大学 工学部電気電子工学科 山田研究室
アドバイザー 三菱マテリアル株式会社
株式会社ミライズ テクノロジーズ
トヨタ自動車株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社U-MAP(法人番号:5180001125922)
事業内容 研究開発、製造業
社員数 24 名
生産拠点 瀬戸工場(愛知県瀬戸市中水野)
本社所在地 〒464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町 Tokai Open Innovation Complex(TOIC)6階 産学連携オープンラボ601
ホームページ https://umap-corp.com/
連絡先窓口 経営管理部 平松里奈
メールアドレス hiramatsu@umap-corp.com
電話番号 052-783-0310