デザイン開発
NOCSで企業の製品色を標準化すると共にAI技術の活用により、色選択の自動化、自動配色が可能な総合色管理システムを開発する
東京都
株式会社中川ケミカル
2025年1月24日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 製品の色に基準値を与えることでAI自動配色できる総合色管理システムの開発 |
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基盤技術分野 | デザイン開発 |
対象となる産業分野 | スマート家電、建築物・構造物、印刷・情報記録、化粧品、繊維製品 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(配色デザインの根拠が明確化される)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(従来専門技能を持つ人した出来なかった配色デザインをNOCSを使うことで一般作業化する。)、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | NOCS、色の標準化、アルゴリズム化、色のグループ化、AIによる自動配色 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 令和2年度~令和4年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
製品の色をNOCSの基準値に置き換え、色彩関連業務をデータ分析で方針を立てたりAIによる自動色決めや配色提案等が出来るようにした。これによりデザイナーや開発担当者の決定支援だけでなく、過多な色数製品の開発や在庫を減らすことが可能となり、色材メーカーおよびクライアント両者にとって有益な総合色管理システムの開発を行った。
開発した技術のポイント
・製品の色をNOCSの基準値を持った色に置き換える測色手法を開発した。
・標準色をグループ化するための色領域の許容範囲設定への対応を行った。
・AIによる製品の色領域のグループ化への対応を行った。
・AIによる自動色決め、自動配色等のシステム設計を開発した。
・色情報の共有化ができる総合色管理システム開発をした。
具体的な成果
・製品の色をNOCSの基準値を持った色に置き換える測色手法を開発
-測色時間を1/2に短縮し、波長間隔20nm以下の高精度測定が可能に。
・標準色をグループ化するための色領域の許容範囲設定への対応
-重要なアンカー色518色を設定し、塗料とシート材で高精度・高品質色を作成。
-目標色差1.2以内、アンカー色間の回帰曲線は5次曲線で表現可能と確認
・AIによる色領域のグループ化に対応
-6,620製品の色値や販売情報を混合ガウスモデルでグループ化し、重みづけを実現。3次元視覚化プログラムも開発。
・AIによる自動色決め、自動配色等のシステム設計を開発
-インテリア配色データを収集・官能評価を実施し、配色スコア生成プログラムを開発。
・色情報の共有化ができる総合色管理システムを開発
-色合わせから印刷出力まで1分以内、色差1.2以内を実現し、AIアプリと連携してシステムの骨格を完成。
研究開発成果の利用シーン
開発した総合色管理システムにより、色材製品の色決めや配色決定業務の効率化を実現することができる。自動色決めや配色提案の機能により、製品開発やデザインプロセスを迅速化し、色数の削減と在庫管理の最適化を図ることが可能である。デザイナーの配色決定支援や、製造部門での色彩管理、さらにクライアントとの色選定作業といったシーンでの利活用が可能である。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
プロモーションツールとして、短冊状の色票集(348色)を作成した。本色票集とAIアプリを連動させることで、総合色管理システムとして有効に活用できるかについてアドバイザー企業にリスニングを行った。アドバイザー企業からは現状で及第点とする評価を得た。
提携可能な製品・サービス内容
技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
総合色管理システムを適用することで、色決めや配色決定のプロセスを自動化し、業務負担を軽減できる。AIを活用した自動色決めと配色提案により、色数削減や在庫管理の最適化が可能となる。また、色合わせや配色調和の傾向を科学的に把握することで、デザイナーや開発担当者の作業効率を向上し、クライアントとの色選定もスムーズに進められる。これにより、全体的なコスト削減と製品開発のスピードアップが期待できる。
今後の実用化・事業化の見通し
ターゲット市場とする建築・内装業界へのプロモーション活動を行うと同時に、顧客の持つ高度な要望を把握し、AIシステムを進化させていく必要がある。集中的マーケティングを推進し顧客の実態解明、事業化に向けて継続した研究開発を進めていくこととする。
実用化・事業化にあたっての課題
更に実用的なAIとするには、より多くのパラメーターを組み入れることが必要(AI配色であれば、配色として良否だけでなく、モダン・クラシック等のテイストやシーンを考慮した配色が必要等)である。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社中川ケミカル 新規事業開発部 |
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事業管理機関 | 国立大学法人埼玉大学 研究・連携推進部産学官連携・ダイバーシティ推進課 |
研究等実施機関 | 日本色研事業株式会社 一般財団法人日本色彩研究所 埼玉県産業技術総合センター |
アドバイザー | 公益社団法人埼玉デザイン協議会 田島ルーフィング株式会社 学校法人 武蔵野美術大学 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社中川ケミカル(法人番号:9010001025004) |
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事業内容 | 看板装飾材料の製造販売、合成樹脂の製造及び合成樹脂成形加工業、前各号に付帯する一切の業務を行います。 |
社員数 | 60 名 |
本社所在地 | 〒103-0004 東京都中央区東日本橋2-1-6 岩田屋ビル4F |
ホームページ | https://nakagawa.co.jp/ |
連絡先窓口 | 色彩研究室 中川隆之 |
メールアドレス | t-nakagawa@nakagawa.co.jp |
電話番号 | 03-5835-0341 |
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