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精密加工

PEEK含浸炭素繊維プリプレグシ一卜のハイブリッド精密成形技術によるX線透過型開胸器の開発・事業化

福井県

株式会社八木熊

2022年1月25日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 PEEK含浸炭素繊維プリプレグシ一卜のハイブリッド精密成形技術によるX線透過型開胸器の開発・事業化
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 医療・健康・介護、航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械
産業分野でのニーズ対応 高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(生産性増加)、デザイン性・意匠性の向上
キーワード 炭素繊維、CFRTP、熱可塑性樹脂、ハイブリッド成形、射出成形
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成30年度~令和2年度

プロジェクトの詳細

事業概要

医療分野では低侵襲手術であるX線等を使用するハイブリッ卜力テ一テル手術が増加しており、X線透過する器材のニ一ズが高まっている。世界初のPEEK含浸炭素繊維プリプレグシ一ト+PEEK樹脂でのハイブリット精密成形加工技術で、従来の金属製品同等の高剛性で且つX線透過可能な信頼性・安全性の高い開胸器の開発を行う。また、今回の取り組みは医療機器だけでなく今後航空機産業、ロボット等幅広い利用が期待できる。

完成品
開発した技術のポイント

ハイブリッド成形に最適な世紀システムを構築し、ハイサイクル(60s)での精密複合成形技術を確立。熱可塑樹脂であれば汎用プラからスーパーエンプラまで対応可能となった。
また、金属並の強度を有した小型開胸器を開発した。ハイブリッド成形技術で作成した開胸器について生物学的安全性試験(細胞毒性、皮内反応、感作性、急性前身属性、発熱性)を行い陰性の結果を得た。

具体的な成果

・PEEK含浸炭素繊維プリプレグシートを用いた小型開胸器の設計を行い、荷重7kgf以上を達成した。実成形品との比較も行い13%以内の解析精度を得られた。
・プリプレグシートの加熱ヒーターとして上下各16個の中赤外線ヒーターを使い、それぞれの出力を調整することで、良好な折り曲げ加工性を実現した。
・精密成形条件の最適化を行い目標値である破壊強度7kgfおよび破壊たわみ量3.0mm以下を実現した。
・強度評価並びに生物学的安全性試験を実施し、強度試験は目標値をクリア、生物学的安全性試験は細胞毒性、皮内反応、感作性、急性全身毒性、発熱性試験で陰性の結果を得た。

完成品
知財出願や広報活動等の状況

特許出願済 発明の名称:開創器、およびその製造方法 出願番号:特願2018ー23452号 出願日:平成30年12月17日

研究開発成果の利用シーン

カテーテルによる血管内治療において、X線透視下でガイドワイヤーの操作を行う際、手術を阻害しない開胸器として利用できる。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

展示会や、メルマガなどを用いて各業界にPRを行い販路拡大の取り組みをする。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

血管内治療に特化した、X線透過性が高く高強度な器具は国内外を問わず開発されておらず、製品としての競争力は高い。また日本より血管内治療の普及率が高い海外においても同様のニーズは高く、手術の安全性や効率化に貢献できる。

今後の実用化・事業化の見通し

カーボン⇒ガラス、PEEK⇒PA、PPなど試験検討し、コストダウンを図ることで自動車・航空機分野への参入を行っていく。

実用化・事業化にあたっての課題

自動車・航空機分野への参入においては金属品と比較するとコストが高くなるため、コストダウンするための検討が必要となっている。

事業化に向けた提携や連携の希望

サポイン事業終了後も引き続き、福井県工業技術センター様に研究開発についてご相談しております。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社八木熊 ソリューション本部
株式会社シャルマン
事業管理機関 公益財団法人ふくい産業支援センター オープンイノベーション推進部
福井県工業技術センター 新産業創出研究部 レーザ・電子線研究グループ
研究等実施機関 福井県工業技術センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社八木熊(法人番号:4210001004207)
事業内容 1.繊維用糊材、油剤及び関連商品、繊維機械製品の販売  2.繊維・化成品等の海外への輸出入販売、海外での委託製造販売  3.合成樹脂原料、接着剤、顔料、インキ、塗料、その他化学品の販売  4.住設建材及び資材の販売  5.ブランド製品の製造・及び販売  6.OEM、ODMによる設計・開発、製造販売
社員数 104 名
生産拠点 福井工場(福井県坂井市に工場を保有)
本社所在地 〒910-8586 福井県福井市照手2丁目6番地16号
ホームページ http://www.yagikuma.co.jp/
連絡先窓口 CFRTP推進室 室長 牧野晴司
メールアドレス smakino@yagikuma.co.jp
電話番号 0776-67-1101