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材料製造プロセス

放電プラズマ焼結技術による大口径ZnSレンズの製作技術を粉砕技術及び純化技術の開発と共に確立する

新潟県

株式会社シンターランド

2022年1月25日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 放電プラズマ焼結技術による航空宇宙分野用大口径遠赤外光学レンズの開発
基盤技術分野 材料製造プロセス
対象となる産業分野 航空・宇宙、光学機器
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、低コスト化
キーワード 大口径遠赤外レンズ、放電プラズマ焼結、ZnS
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 平成30年度~令和2年度

プロジェクトの詳細

事業概要

航空宇宙分野で遠方対象物を夜間でも鮮明に観測するためには大口径遠赤外レンズが求められている。遠赤外レンズの中で、特に硫化亜鉛(ZnS)レンズへの要望が高い。しかし、高精度高性能大口径ZnSレンズ(直径100mm高さ70mm以上)は小径赤外レンズ用従来蒸着や精密切削技術で製造できない。本事業では、保有する放電プラズマ焼結技術の応用と原材料の微細化技術および純化技術の確立で大口径ZnSレンズを実現する。

試作した大口径遠赤外レンズ
開発した技術のポイント

【1】 粉砕技術の開発
粉砕圧力の最適化
【2】 純化技術の開発
不純物ガス除去条件の最適化
【3】 大口径 ZnS レンズのニアネットシェイプ成形条件の最適化
焼結条件における設定温度での保持時間の最適化

放電プラズマ焼結技術の概要
具体的な成果

【1】 粉砕技術の開発
硫化亜鉛粉末を微細化する技術を開発した。
【2】 純化技術の開発
【1】 の微細化粉末から不純物を除去する技術を開発した。
焼結体の光学特性および機械特性が改善した。
【3】 大口径 ZnS レンズのニアネットシェイプ成形条件の最適化
純化粉末にてレンズ形状ニアネットシェイプ焼結に成功した。
光学特性、機械特性の目標値を達成した。
【4】 大口径レンズの仕上げ工程および実証評価
レンズ形状最終仕上げと反射防止コート技術を確立した。
実証評価として高温光学特性、機械特性、耐環境試験を実施し、目標値達成と目標コスト達成を確認した。

知財出願や広報活動等の状況

・ 3次元対象物の形状を自動的に測定する装置及び方法 (令和2年 11月 24日出願)
・ 3次元対象物の形状を自動的に認識し、その形状に沿って多関節ロボットを自動的に作動させる装置及び方法 (令和2年 11月 24日出願)
・ 3次元対象物の外観を検査して、3次元対象物を分類するシステム及び方法 (令和2年 11月 24日出願)
・ ワークの抜き面を平滑にまで仕上げるためのパンチ、及びそのパンチを使用してワークをプレス抜き加工するための装置 (令和 3年 2月 25日出願)
・ パンチを使用してワークの抜き面を平滑にまで仕上げるプレス抜き加工するための装置及び方法 (令和 3年 2月 25日出願)

研究開発成果の利用シーン

航空宇宙分野の赤外線レンズ。そのほかにも、農作物管理分野への応用。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

事業化初期は航空宇宙向け赤外線レンズモジュールメーカーと連携して、国内市場の販売を計画中。2021年4月11日~15日開催のSPIE光学材料国際フォーラムへ論文を投稿し、広く赤外線レンズ製品のPRをおこない市場開拓を目指す。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

赤外線レンズ材料の中でも耐環境性、機械特性、透過特性に優れている
放電プラズマ焼結法を用いて従来製法であるCVD法によって製造されたレンズと同等の光学特性と同等以上の機械特性を備えている

今後の実用化・事業化の見通し

事業化初期は航空宇宙向け赤外線レンズモジュールメーカーと連携して、国内市場の販売を計画中。
昨今の国際情勢を鑑みて国内調達のニーズも高まっている
ZnS材料のみならず、フッ化マグネシウムやフッ化バリウム材への展開すると3~4年後には大口径レンズだけでも数百個 / 年の需要が見込まれる

実用化・事業化にあたっての課題

表面研磨技術:業界値のRa100nm達成に向けて研磨手法の調査及び研究が必要

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社シンターランド
事業管理機関 公益財団法人にいがた産業創造機構
研究等実施機関 学校法人金沢工業大学
独立行政法人国立高等専門学校機構長岡工業高等専門学校
アドバイザー 新潟県産業労働部

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社シンターランド(法人番号:4110001023902)
事業内容 製造業
社員数 15 名
生産拠点 本社工場(新潟県)
本社所在地 〒940-2055 新潟県長岡市雨池町123番地
ホームページ https://www.sinterland.jp
連絡先窓口 佐藤 智宏
メールアドレス t.sato@miyoshi-group.jp
電話番号 0258-25-8008