デザイン開発
鮮度を保持する大容量液体容器<飲料用PID>の開発
新潟県
株式会社悠心
2022年1月25日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 飲料用新型液体容器および量産技術の研究開発 |
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基盤技術分野 | デザイン開発 |
対象となる産業分野 | 食品、化学品製造 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | 鮮度保持、液体容器、濃縮飲料 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
濃縮飲料の市場が拡大しているが、消費期間が長くなって開封後の味や香りの劣化が問題となっている。悠心は、鮮度保持が可能な液体容器(PID)を開発し市場展開を図ってきた。濃縮飲料用の紙容器は、輸送や陳列の効率を考えて容量が大きく箱型をしているが、PIDは卓上用で使い勝手優先となっている。そこで、鮮度保持機能を持ち、従来とは異なる形状やデザインで空間効率や容量を向上させた飲料容器と量産設備の開発を行う。
開発した技術のポイント
・飲料用PID開発の課題への対応
-容器の容量と空間容積率の増加を達成するため、底部形状を正方形とした直方体形状にて開発を進めた。
-内袋を大容量化し直方体形状に加工した際に発生するシワについて、シワの発生箇所を誘導することで解決し、目標の注ぎ出し性能を満たすことができた。
-内袋と外容器の固定方法としてクロストップ成型法を開発し、目標の空間容積率を達成できた。
・飲料用PID充填包装機開発の課題への対応
-従来PIDの内袋製造工程をベースに伝熱シミュレーションを実施し、異なるフィルム構成・厚みでも熱溶着に必要な熱量を供給できることが確認できた。
-伝熱シミュレーション結果を実機に適用してシミュレーションどおりの結果を出すことに成功し、注ぎ口内側の融着も防ぐことができる充填包装プロセスが確立できた。
・飲料用PID外装包装機開発の課題への対応
-パック振分装置・CTカートンBOXシール検証機・CTカートン自動化検証機・CTカートンシール検証機は個別のシーケンス制御によって稼働しているが、調整を行い一連の動作を安定させることに成功した。
-生産性を考慮し2列でのラインを設定し開発を進めたところ、2列のラインを10個/分の速度で連動させ稼働させることができた。今後は多列同時生産に対応したライン構築も可能と見込まれる。
具体的な成果
・飲料用PID開発の課題への対応
-飲料用PIDの容器開発に成功した。
-空間容積率10%以下を達成した。
-吐出量が10mL/secを達成した。
・飲料用PID充填包装機開発の課題への対応
-内袋の安定した生産に成功した。
-生産速度75個/分を達成した。
・飲料用PID外装包装機開発の課題への対応
-原紙からの外容器組立に成功した。
-内袋の外容器への誤投入率1%未満を達成した。
-外容器と内袋の接合に成功した。
研究開発成果の利用シーン
本事業で開発した液体容器は、濃縮飲料などの品質劣化を抑えるために使用される。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
事業化に向けて、包装機の生産性や容器のデザイン性に関する検討を進めている。
製品・サービスのPRポイント
本事業で開発した液体容器は、従来の濃縮飲料用容器と同様に箱型であるため輸送や陳列の効率が良い。また、空間容積率が高く720mLもの大容量に対応している。
今後の実用化・事業化の見通し
本事業における仕様は720ml用の容器を対象として開発を行ったものである。本事業で得られた知見を基に、これ以外の容量についても対応できる見込みである。川下製造事業者および飲料市場のニーズに柔軟に対応すべく、酸化防止機能のみでなく、容量・容器の形状・印刷箇所の検討といったデザイン性についての検討も引き続き行う予定としている。
実用化・事業化にあたっての課題
包装機の生産性に関しては、目標達成に向けた課題の抽出やその対応策の端緒は得られたものの、事業期間内に目標値には届かなかった。CTカートンはこれまでにない画期的な機能を有しているため、飲料市場のニーズに対応するべく、今後も生産性の向上に努めていきたい。
事業化に向けた提携や連携の希望
濃縮飲料業界において、川下企業と商品化に向けて打合せを行っている。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社悠心 制御設計部、機械開発部 |
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事業管理機関 | 公益財団法人にいがた産業創造機構 産業創造グループ 次世代産業チーム |
研究等実施機関 | 新潟県工業技術総合研究所 研究開発センター 主任研究員 木嶋 祐太、中越技術支援センター センター長 小林 和仁、中越技術支援センター 参事 大野 宏、下越技術支援センター 主任研究員 石井 啓貴 |
アドバイザー | 新潟県産業労働部 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社悠心(法人番号:8110001016638) |
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事業内容 | 液体・粘体用自動充填機DANGANの開発・設計・製造・販売 |
社員数 | 18 名 |
生産拠点 | 本社工場(新潟県三条市) |
本社所在地 | 〒955-0002 新潟県三条市柳川新田964番地 |
ホームページ | http://www.dangan-v.com/ |
連絡先窓口 | 株式会社悠心 制御設計部 常務取締役 本間 克美 |
メールアドレス | k_honma@dangan-v.com |
電話番号 | 0256-39-7007 |
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