複合・新機能材料
一体成形法による『金属&CFRP』複合パイプを活用した製品開発
東京都
株式会社ハイメックス
2024年12月5日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 複合技術を活用した高性能で多様性に富む搬送ロールの開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、低コスト化 |
キーワード | 複合材料、CFRP、一体成形、異種材質、接合 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本事業では、当社が保有する金属管とCFRPを成形時に一体化する複合パイプの製造方法を活用し、従来の金属製ロールより軽量で多様性のある「金属&CFRP」複合ロールの低コスト製造技術を開発する。
開発した技術のポイント
一斉形成法により製造された複合パイプには、3つの課題があり、それらの課題を解決するための技術開発を行った。
①一体成形法による複合パイプの歩留り向上課題への対応
②一体成形法による複合パイプの熱残留応力除去法の開発への対応
③多様性のある複合ロールの開発への対応
具体的な成果
①一体成形法による複合パイプの歩留り向上課題への対応
・金属管とCFRPを100%密着させる成形条件を確定できた。
・後工程での密着不良発覚ゼロを可能とし、歩留り向上に貢献できた。
②一体成形法による複合パイプの熱残留応力除去法の開発への対応
・金属材質がアルミの場合は、振れ精度0.05mm以下を達成。鋼材及びステンレス材に対しては、熱残留応力除去装置チャッキング部の改良が必要。
・理論応力除去値に対し±40%の誤差が生じても、仕上りの振れ精度が0.05mm以下となることが判明した。
・熱残留応力除去装置の高精度制御の実現、並びに作業時間の短縮化を実現(従来方式に比べ30分~45分程度で対応)
③多様性のある複合ロールの開発への対応
・アルミ材は0.85mmの厚さまで薄肉化が図れることを実証した。
・製品レベルの大きさでは、ハードクロム処理を施した搬送ロール製作を実現し、試験片レベルでは、金属厚み1mmでも溶射処理が可能であることを実証した。
知財出願や広報活動等の状況
・本研究開発で培った複合パイプの製造技術の成果を活用することにより、CFRPパイプ単体では難しい以下の課題を解決する事が可能となる。
-CFRP素材単体では難しい加工技術の高度化
-CFRPの接合技術の高度化
-CFRPの破損に対する安全性の向上
研究開発成果の利用シーン
・本研究開発で培った複合パイプの製造技術の成果を活用することにより、CFRPパイプ単体では難しい以下の課題を解決する事が可能となる。
-CFRP素材単体では難しい加工技術の高度化
-CFRPの接合技術の高度化
-CFRPの破損に対する安全性の向上
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
従来の金属製ロールより軽量で多様性のある「金属&CFRP」複合ロールの低コスト製造技術に関する研究開発を実施し、その成果として、アドバイザー企業からは既に本技術を活用した搬送ロールの試作依頼を受けている。
また、量産化に向けた生産体制の構築に向け活動を行っている。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・CFRPの外周に金属層が存在することにより、難削材であるCFRPが一般金属と同等の加工が可能となり、生産性の向上や生産業者の拡大が見込まれる。
・CFRPの外周に金属層が存在することにより、金属と同等に溶接やロウ付けによる接合が可能となり、より安心した接合方法が得られる。
・CFRPの外周に金属層が存在することにより、CFRPの破損が発生しても金属層が保護する為、破損事故等に対する安全対策となる。
今後の実用化・事業化の見通し
・コンバーティング業界で用いる搬送ロールをターゲットに、令和5年度を目標に事業化を推進する。
・搬送ロール以外の用途開発は、異業種交流会や異業種展示会等を通じて実施する。また、量産体制構築に向け第三者事業承継を行い、複合パイプ製造技術を柱に用途開発を行い、新規事業成立を目指す。
実用化・事業化にあたっての課題
・Fe材、SUS材への対応
・多種多様な表面処理技術、表面加工技術の習得
・量産体制の整備
・長尺複合ロールへの対応
・競合製品との差別化を図った製品
・サンプル出荷による品質評価
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ハイメックス |
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事業管理機関 | 一般社団法人首都圏産業活性化協会 |
研究等実施機関 | 国立大学法人東京大学 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ハイメックス(法人番号:2012701007460) |
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事業内容 | 製造業 |
社員数 | 46 名 |
生産拠点 | 東京都東久留米市、東京都武蔵村山市、群馬県安中市、静岡県静岡市 |
本社所在地 | 〒203-0042 東京都東久留米市八幡町1-3-34 |
ホームページ | http://www.himecs.com |
連絡先窓口 | 一般社団法人首都圏産業活性化協会 松本浩造 |
メールアドレス | matsumoto@tamaweb.or.jp |
電話番号 | 047-306-7222 |
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