複合・新機能材料
潜熱蓄熱材 高耐久 高温冷却 マイクロカプセル マスターバッチ シート ボード製品と評価解析技術の開発と提供
和歌山県
三木理研工業株式会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 新規冷却シートを使用した太陽光発電パネルの冷却技術の開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、スマート家電、建築物・構造物、物流・流通 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高効率化(省エネルギー) |
キーワード | 蓄熱、太陽光、冷却、PCM、潜熱 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成29年度~令和1年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
太陽光発電システムにおいて、新しい冷却技術として相変化を利用した潜熱蓄熱技術を応用し、パネルの冷却シートの開発を行うこと。潜熱蓄熱材のマイクロカプセルとマスターバッチの開発を三木理研工業株式会社と協同組合ラテストで行った。潜熱蓄熱材としてのシート化、太陽光発電パネルへの応用、接着設置技術の開発を株式会社パワーバンクシステムで行い、宮崎大学では測定技術として熱量、環境下での実測試験などを行った。
開発した技術のポイント
・高温域40℃以上で動作する高耐久、高潜熱の潜熱蓄熱カプセルを開発。
・潜熱蓄熱性を有するマスターバッチの開発、プラスチックシート化、不織布積層板の開発。
・太陽光発電パネルでの評価解析技術の開発。
具体的な成果
・高耐久、高潜熱の冷却用カプセルの開発
-高温域で動作する潜熱蓄熱性を有するカプセルを開発。
-メラミン樹脂系、および無機系でカプセル化。
・潜熱蓄熱性を有するマスターバッチの開発
-潜熱蓄熱性を有するPE、EVA樹脂のマスターバッチを開発。
・蓄熱性を有する各種シート、ボードを開発
-マスターバッチ化から溶融シート化、成形。
-不織布含浸からプレス積層した冷却シートを開発。
-高耐候性の封止保護されたシートを開発(真空パウチ法)。
・太陽光発電パネルでの評価解析技術を開発
-潜熱蓄熱材の評価解析方法を確立。
知財出願や広報活動等の状況
パンフレットを作成、関連ユーザーへの展開を行っている。
研究開発成果の利用シーン
太陽光発電パネルの冷却。自動車用内装材、電気製品部材、コンピュータ発熱部品の局所冷却、温度調節部材。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
開発された潜熱蓄熱性を有する真空パウチによる積層板、プレス積層板、プラスチック系シートは原料のマイクロカプセル、マスターバッチを含め商品化を行い一部商品は令和3年度から販売を開始する。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、製品製造、試験・分析・評価
製品・サービスのPRポイント
本技術の冷却カプセルは従来のカプセルより高温度で使用される。例えば、自動車内装材など高温となる部位の温度調節などにも使用の可能性がある。押し出し成型での技術開発によりプラスチックそのものに潜熱蓄熱性を付与することができるようになり従来は容器にカプセルを入れたり、壁材として塗りつけたりしていたがボード状、シート状として生産性の良い部材を提供できる。太陽光発電パネルの冷却効果を検証することにより自動車、電気設備などの部分的な発熱部位を有するものに適用が可能となる。
今後の実用化・事業化の見通し
開発された潜熱蓄熱性を有する真空パウチによる積層板、プレス積層板、プラスチック系シートは原料のマイクロカプセル、マスターバッチを含め商品化を行い一部商品は令和3年度から販売を開始する。
実用化・事業化にあたっての課題
冷却シートの開発では不織布積層板については量産体制を構築できたが、プラスチック系冷却シートについては試作品提供段階である。コスト的に不織布含侵系冷却シートよりも成形性の自由度や連続生産時のコスト優位性のあるプラスチック系冷却シートが有利であり引き続き開発を進める。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 三木理研工業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人わかやま産業振興財団 |
研究等実施機関 | 国立大学法人宮崎大学 株式会社パワーバンクシステム 協同組合ラテスト |
アドバイザー | 和歌山県工業技術センター 株式会社日立システムズ 富士高分子株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 三木理研工業株式会社(法人番号:8170001003176) |
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事業内容 | 繊維加工剤、建材用接着剤、ホルマリンキャッチャー剤などを製造。 |
社員数 | 50 名 |
本社所在地 | 〒640-8441 和歌山県和歌山市栄谷13-1 |
ホームページ | https://www.mikiriken.co.jp/ |
連絡先窓口 | 公益財団わかやま産業振興財団 テクノ振興部岡崎純一 |
メールアドレス | okazaki@yarukiouendan.jp |
電話番号 | 073-432-5122 |
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