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複合・新機能材料

自動車シートのデザイン性を高めるモケット織物生産技術を開発

岐阜県

関織物株式会社

2020年3月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 ジャガードモケット織物の高感性化・省力化生産技術の開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 医療・健康・介護、航空・宇宙、自動車
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

肌触りが良くデザイン性に富んだモケット織物は、中高級車やバスなどのシートや内装に採用されており、他社との差別化や高付加価値化のため、常に高感化が求められている。本研究開発では、電子タグを用いて原料糸のボビンを管理する生産システムを開発し、デザイン性の高いモケット織物を効率的に生産する技術を確立する

開発した技術のポイント

多色かつデザイン性の高いモケット織物のデザインの開発と生産の効率化
・デザイン性の高い多色織物への対応→デザインの多色化:最大10色程度→20色程度
・工数の削減による生産の効率化→従来の生産方式に対して30%の工数削減
(新技術)
<電子タグを用いたボビン管理>
・色数の上限:20色程度
・30%の工数削減
・残糸の発生を10%に削減

具体的な成果

・PCで制御ができる全自動ワインダー機械装置を開発
‐PCで制御ができるワインダー機構の仕様設計を行い、全自動ワインダー機械装置を開発
‐張力調整機構および保管機構の機能検討を行い、巻き上がり木管の品質を向上
・電子タグを利用した生産管理システムを開発
‐アジャイルソフトウェア開発方式によって生産管理システムを開発
‐電子タグの利用に際して、複数のタグリーダ装置を用いて使用状況に応じた読み取り能力の検証を行い、タグリーダ装置を選定
・17色および19色のデザインを作成し、多色モケット織物を試作
‐既存のデザインを活用して、サンプルとなる17色および19色のデザインを作成し、多色モケット織物を試作
‐サンプルデザインの作成を通して、多色化のための作業手順を検証
‐作業性向上、残糸削減の効果検証は、従来手法との比較ができる状態には至っていない

知財出願や広報活動等の状況

出展:トヨタ自動車新工法・新技術展示会(H23.1)、一日中小企業庁inGifu(H23.10)

研究開発成果の利用シーン

中高級自動車やバス等の車両座席シートや内装材に使われるモケット織物に使用し、従来よりも多色で高感性デザインを実現する

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H22年度に実用化に成功、事業化に時間がかかる
・既存デザインのハンガーサンプルあり(無償)
・オーダーデザインの10m以上のサンプルあり(有償)

製品・サービスのPRポイント

・多品種少量生産:3,600本の色糸交換が容易になり、複雑な多色デザインや少量オーダーに対応可能
・歩留まり向上・ロス削減:1オーダー製造後の残糸量が半減
・高速化:200m/hr以上の生産スピードで染料を塗布

今後の実用化・事業化の見通し

事業化に向け、川下企業へ試作提供を実施中
・残糸量および工数のさらなる削減のため、開発手法の調整・改良を行う補完研究を継続中
・さらに、事業化に向けて、バスシート用布地を中心に高感性デザイン織物を試作し、川下企業に商品提案を行っている

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 関織物株式会社
事業管理機関 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター
研究等実施機関 岐阜県産業技術総合センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 関織物株式会社
事業内容 航空機・電車・バス・自動車等の座席シート地及びカーテン・家具表皮の生産販売
本社所在地 岐阜県関市広見739-2
連絡先窓口 営業開発課長 長井昌也
メールアドレス seki-kaihatsu@tatsumura.co.jp
電話番号 0575-24-5505