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機械制御

フィルム挿入時の手の動きをロボットハンドで再現し、自動での曲面形状のインサートフイルム成形を可能にする

滋賀県

原馬化成株式会社

2021年2月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 立体・柔軟フィルムのバイオミメティックスを応用した高精度フイルムインサート技術の研究開発
基盤技術分野 機械制御
対象となる産業分野 自動車、スマート家電、建築物・構造物
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)
キーワード フイルム、インサート成形、射出成形、高品質外観
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成29年度~令和1年度

プロジェクトの詳細

事業概要

フイルムインサート成形業界において、高品質、低コストのニーズがある。低コストのインサートフイルム成形部品の製造を可能とするため、ロボットアームを自動制御し、フィルムの皺を伸ばしながら正確な位置への挿入する技術の開発を目的とする。バイオミメティクスの観点からフィルム挿入時の手の動きを分析し、再現可能なロボットハンドの研究開発を行う事で自動挿入技術を確立する。

開発した技術のポイント

■ロボットハンドの開発及び自動制御の課題への対応
-人間の手に近い質感で、ロボットハンドに最適な柔軟性と強度を持ったシリコーンゴムの配合
-熟練者による作業画像、動画を元にロボットハンドに最適な動きの開発
-ロボットフィンガーの横方向への膨張を抑制する工夫を加えることで、前方向への伸び動作のみを実現

■画像処理カメラを利用したフィルム位置ズレ防止課題への対応
-形状の安定しないフィルムを測定するための測定用治具作成
-設定した枠内に占めるフィルムの面積割合を検出することで、既存の画像処理システムを使用してフィルムの位置ズレを検知判定するシステム

■ロボットでフィルム挿入と製品取り出しを行う課題への対応
-各フィンガーへのエアー導入系統を独立制御するための制御シーケンスの最適化

具体的な成果

■ロボットハンドの開発及び自動制御の課題への対応
-30,000回以上の使用が可能であるシリコーン製フィンガーの開発し、手の動きを再現
-ロボットハンドの動きを自動制御し、フィルムシワ不良を現状の1/5以下に低減

■画像処理カメラを利用したフィルム位置ズレ防止課題への対応
-画像処理カメラを利用した位置ズレ自動検出にとり、フィルム位置ズレ不良を現状の1/5以下に低減。
-フィルムの目標挿入精度は原稿を大きく上回る±0.5mm以内を達成

■ロボットでフィルム挿入と製品取り出しを行う課題への対応
-ロボットの制御と成型機の制御を連動して行うシステムを開発し、生産サイクルの短縮30%以上を達成。

ロボットハンド
研究開発成果の利用シーン

・大きな局面形状の立体、柔軟フィルムのインサート成形において品質向上や生産効率の改善、人件費の低減を実現できる

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

インサートフィルムを用いての新たな価値を付加した新製品開発、低コストでの高級外観品質の要求など、受注・引き合いが増加している。また、既存顧客である家電メーカー以外にも、自動車分野や住宅関連分野などからも引き合いを受け始めている。

提携可能な製品・サービス内容

加工・組立・処理、製品製造、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

・手の動きを再現したフィンガー形状のロボットハンド
・ロボットハンドの動きを自動制御化し、フィルムインサートフィルムのシワ不良を1/5以下に低減
・画像処理カメラを使用して位置ズレ自動検出技術で フィルム位置ズレ±0.5mm以内を達成。
・ロボットの制御と成型機の制御を連動して行うシステムで生産サイクルタイムの短縮30%以上を達成。

今後の実用化・事業化の見通し

・新たな価値を付加した新商品開発の要求や低コストでの高級外観品質の要求など受注、引き合いが増加
・自動車産業、住宅関連業界にも汎用的に採用される機会増など、顧客増を目指した営業活動の継続

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 原馬化成株式会社
事業管理機関 公益財団法人滋賀県産業支援プラザ
研究等実施機関 滋賀県東北部工業技術センター
アドバイザー 学校法人龍谷大学
有限会社ユーテック

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 原馬化成株式会社(法人番号:2160001006953)
事業内容 家電部品・OA機器部品・自動車部品のプラスチック部品の製造
社員数 35 名
生産拠点 本社・工場(滋賀県)
本社所在地 〒526-0803 滋賀県長浜市西上坂293-1
ホームページ http://www.harauma.com/
連絡先窓口 原馬化成株式会社 代表取締役社長 原馬 淳一
メールアドレス harauma@mx.biwa.ne.jp
電話番号 0749-63-8989