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精密加工

超高圧クーラント噴射機構を装備した医療用難削部材加工用小型精密工作機械の開発

福島県

株式会社長谷川機械製作所

2022年1月28日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 超高圧クーラント噴射機構を装備した医療用難削部材加工用小型精密工作機械の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 医療・健康・介護、自動車、産業機械、工作機械、物流・流通
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)
キーワード 切りくず処理、工具耐久性向上
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成29年度~令和1年度

プロジェクトの詳細

事業概要

チタン合金等医療器具に利用される難削材料の精密加工の高度化、生産性向上のため、超高圧(7~30MPa)のクーラントを切削部に噴射し、切屑を粉砕除去するとともに加工部の発熱抑制を図る機構を装備する世界初の小型精密旋盤を開発し、医療分野を始め、航空宇宙、自動車等の幅広い川下産業で重要性が高まる難削材料の精密加工を小型工作機械で実現し、川下産業のニーズに対応する。

事業概要
開発した技術のポイント

・くし刃型旋盤と超高圧クーラント装置との統合
-4系統切り替え可能な工具刃物テーブルへの超高圧クーラント供給回路を開発
-超高圧クーラントが加工精度に悪影響を与えないように、切粉やミストの侵入を防止できる機構の構築
・省スペース型超高圧(30MPa)クーラント噴射装置の試作
-省スペースを実現しつつ高出力が可能な省スペース型超高圧クーラント装置を完成
・くし刃型旋盤での切削条件の確立
-クーラント圧や送り速度の違いにより、切りくずのサイズや真円度の結果が、寿命どのように変化するかを明確にした
-トラブルを生じない切りくず処理のために、15~20MPa程度のクーラント圧が必要なことを明確化
・タレット型旋盤と省スペース型超高圧クーラント噴射装置との統合
-タレット千階部分への超高圧クーラント安定供給ジョイント機構やノズル、カバリングなどを新規開発

具体的な成果

・超高圧クーラント噴射機構を装備した小型精密工作機械による医療用小物難削材の切削加工技術を確立
・難削材切削加工の生産性を30%向上
・超高圧クーラント噴射機構も含めてコンパクトな敷地面積を実現(目標0.8m^2に対して、0.52^2)
・旋盤に留まらず各種小型精密工作機械のラインナップへの超高圧クーラント噴射機構の適用を実現性を示す

知財出願や広報活動等の状況

・コモンレール式マニホールドタイプのクーラント供給構造を特許出願

研究開発成果の利用シーン

医療用部品に用いられるような優れた特性を持つ材料に対して、切削効率の向上や切りくずの処理性の向上が期待できる。

研究開発成果の利用シーン

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

現時点で事業化は実現していないが、今後のメニュー展開の核となる技術を確立した。今後は実用化計画の策定と計画の実践に着手する。

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造、製品製造

製品・サービスのPRポイント

・難削材切削加工の生産性を30%工場
・設置面積がコンパクトであり、工場の単位面積当たりの生産性を高くできる。
・切りくず処理性や工具の耐摩耗性が高い

今後の実用化・事業化の見通し

現時点で実用化に至ってはいないが、刃具寿命が現行設備と同等以上になれば今後の導入に向けた検討に着手する予定。
今回開発した技術を今後さまざまな設備に展開することで、販売額を大きく進展させる。

実用化・事業化にあたっての課題

・実用化計画の策定
・既存設備における刃具寿命と同等以上にする。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社長谷川機械製作所
事業管理機関 一般社団法人産学金連携推進機構
研究等実施機関 株式会社トクピ製作所
学校法人東京電機大学
アドバイザー 株式会社タンガロイ
株式会社フジキン

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社長谷川機械製作所(法人番号:9030001006910)
事業内容 工作機械の設計・製造・販売
社員数 120 名
本社所在地 〒337-0053 福島県さいたま市見沼区大和田町1-602
ホームページ http://www.hasegawa-m.co.jp/
連絡先窓口 株式会社長谷川機械製作所 技術部 設計開発課 鏑木 義裕
メールアドレス kaburaki@hasegawa-m.co.jp
電話番号 0428-25-2226