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研究開発された技術紹介

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複合・新機能材料

金属と樹脂との直接接合技術を応用した直接加圧用着技術を開発することによって、今まで接合が不可能であったPPなどの難接着樹脂やPEEKなどの高融点樹脂と金属との接合等の接合性能向上や、接合タクトタイム1分以内を目指した装置開発によりコスト削減を可能にする。

大阪府

睦月電機株式会社

2023年2月12日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 金属と樹脂との直接加圧溶着技術の高性能化と低コスト溶着装置開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 医療・健康・介護、航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、工作機械
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化
キーワード 加熱圧着直接接合、ALTIM、金属・樹脂の接合サービス、射出成形以外の樹脂部品と金属の接合、接合強度25MPa以上
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 令和1年度~令和3年度

プロジェクトの詳細

事業概要

自動車分野、医療分野、航空機分野で軽量化による省エネ化のニーズが見込める金属と樹脂との複合化について、今回は金属と樹脂との直接接合技術を応用した直接加圧用着技術を開発することによって、今まで接合が不可能であったPPなどの難接着樹脂やPEEKなどの高融点樹脂と金属との接合等の接合性能向上や、接合タクトタイム1分以内を目指した装置開発によりコスト削減を可能にするものである。

開発した技術のポイント

・接合金属表面上への金属酸化物生成条件最適化
・接合樹脂表面上への有機酸生成条件最適化
・CFRTPと金属の接合において、電食作用が起因となる不良低減
・加圧溶着工程及び条件最適化
・イニシャルコスト及びランニングコスト低減

アルミとCFRTPの直接接合サンプル
樹脂板と金属ヒンジ接合サンプル
樹脂L字アングル、ボスと金属板接合サンプル
具体的な成果

・接合金属表面上への金属酸化物生成条件最適化
‐接合最適な金属表面組成のミクロ及び特異的なマクロ構造をもった金属表面処理が見出された
・接合樹脂表面上への有機酸生成条件最適化
‐接合樹脂表面酸化物の接合強度への寄与の確認
・CFRTPと金属の接合において、電食作用が起因となる不良低減
‐接合強度30MPa以上、材料強度の80%以上になることを確認
・イニシャルコスト低減
‐今回の製造コストは諸経費込みで1,620万円
・ランニングコスト低減
‐直接溶着パイロット装置作成を実施し、タクトタイムは接着剤の10分の1で接合可能

レーザ処理、誘導加熱、加圧工程がすべて完了する装置
知財出願や広報活動等の状況

・金属樹脂積層体の製造方法及び金属樹脂積層体の製造装置(出願日:2021/12/27)
・金属部材、金属樹脂接合体及び金属樹脂接合体の製造方法(出願日 2022/01/27)

研究開発成果の利用シーン

・自動車などの輸送機器筐体用構造材の軽量化に伴う省エネ性の向上。
・金属樹脂直接加圧溶着装置による、低イニシャルコスト化、低ランニングコスト化。
・自動車などに用いられる電子機器筐体が考えられ軽量化に伴う省エネ性の向上。高周波特性向上。断熱、放熱などのヒートマネージメント材として利用可能。
・耐薬品性医療用ロボット用部材作り。軽量化に伴うロボットの小型化が可能。
・軽量、高強度の人工骨が作成可能。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

始めに川下企業と契約締結の上で共同研究を行い、技術の優位点、問題点を確認した後に販売を開始する。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

樹脂と金属とを接着剤、チャック工法、リベット工法によって締結している複合部品製造の置き換えあるいは既存技術と複合化することによる強度向上、不良低減、生産性向上。

今後の実用化・事業化の見通し

・溶着装置について、販売単価は1台20,000千円。R6年度に出荷を開始し、R8年度で年間50台、売上10億円を目指す。
・樹脂・金属複合部品の加工販売について、複合加工部品の販売単価は1個100円。R5年度より出荷を開始し、R8年度で年間100万個、売上1億円を目指す。
・技術供与について、ユーザーの開発する大型加工装置に対して溶着技術を提供し、1件あたり1億円とする。R6年度に技術提供を開始し、R8年度で年間2件、売上2億円を目指す。

実用化・事業化にあたっての課題

・川下企業への技術紹介及び共同研究化
・研究開発進展に伴う事業の方向性選択及び絞り込みの再考

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 睦月電機株式会社
事業管理機関 一般財団法人関西環境管理技術センター 企画管理部長 三納 清司
研究等実施機関 国立大学法人東京大学 准教授 梶原 優介
一般財団法人近畿高エネルギー加工技術研究所 主管 名井 康人
アドバイザー エーピーエス リサーチ 若林 一民
石原 敏雄
TIP composite 株式会社 八牟禮 健

参考情報

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 睦月電機株式会社(法人番号:5120001019015)
事業内容 精密成形金型及び精密順送プレス金型、精密プラスチック部品、AV/OA用各種パーツ、の製造、販売
社員数 167 名
生産拠点 本社:大阪市生野区、工場:土佐山田工場(高知県香美市)、関連会社:MUTSUTECH S.A.DE.C.V.(Tijuana MEXICO)、MUTUTECH LTD.(California USA)、睦月電機(蘇州)有限公司
本社所在地 〒544-0004 大阪府大阪市生野区巽北4丁目1番28号
ホームページ http://www.mutsuki.co.jp/index.html
連絡先窓口 睦月電機株式会社 研究開発室 室長 斎聖一
メールアドレス mec229@mutsuki.co.jp
電話番号 06-6754-0110