文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 産業ロボット×画像認識AIでバリ取り・バリ検査の自動化

測定計測

産業ロボット×画像認識AIでバリ取り・バリ検査の自動化

福井県

株式会社日本エー・エム・シー

2023年2月13日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高圧配管用継手の機械加工ラインにおける画像認識AI活用による内面バリ検査自動化システムの開発
基盤技術分野 測定計測
対象となる産業分野 自動車、ロボット、産業機械、半導体、工作機械
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(人件費削減)
キーワード AI、自動化、画像認識AI、バリ、金属製品
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 令和1年度~令和3年度

プロジェクトの詳細

事業概要

建設機械向け高圧配管用継手の製造工程におけるバリ検査において、川下企業への安全性・信頼性の確保と少子高齢化による深刻な人材不足の課題に応える。熟練工の暗黙知を形式知化し、画像認識AIとロボット活用により、内面バリ検査自動化システムの開発を行い、バリ検査の自働化を目指す。

高圧配管継手
建設機械
開発した技術のポイント

内面バリ検査自動化システムを、現在当社で稼働している継手の自動機械加工工程と組み込んだ。材料投入からバリ検査までの、一貫した工程を自働化した機械加工バリ検査一貫ラインを構築することができた。また、川下製造業者である建設機械メーカーへ安全性・信頼性を確保した製品を安定して安価で提供することが可能となった。

本体1
本体2
具体的な成果

1. バリ検知のための画像認識アルゴリズムの開発
複数モデルによるバリ検査アルゴリズムの構築を完了させた。ロボットによるバリ取り時に、発生しやすいバリパターンを発生箇所別に4つに分類した。それぞれのバリパターンのみをNGデータとして学習を行ったモデルを4つ作製した。これら4つのモデルを1枚の撮像画像に対して並列で実行し、その総合判定を使用した。

2. バリ検知のための最適画像自動撮影装置の開発
機械学習による、照明・カメラの位置・姿勢を網羅的に変化させ、継手内部の最適撮像位置・姿勢を算出し自動バリ検査装置に組み込み、完了した。

3. 自動バリ検出装置の開発
検査装置としてシステム全体の構築を行った。基本構成ユニット及び部品供給自動搬送装置、制御ユニット、安全カバーにより設備は構成されている。制御ユニット内のソフトウェアには、設備動作を行う自動運転部、安全保護制御、設備操作部、AI画像認識処理部により構成されている。

画像検査結果
研究開発成果の利用シーン

金属部品の切削穿孔加工を行うものづくり現場では、穴内面バリ検出の自動化装置実現が喫緊の課題となっている。
しかし、未だ実現されておらず、現在のバリ検査の自動化率は0%。
当社においても、熟練技能労働者の減少および高齢化による深刻な人材不足が続くことが想定されており、省人化は急務の課題となっている。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

本研究開発では、多品種小ロット品である金属継手の生産におけるバリ検査に、画像認識AIを活用した。
これによって、内面バリ検査自動化システムを構築し、バリ検査の自働化を実現した。
本研究開発成果の内面バリ検査自動化システムの事業化の想定する事業対象は、自社および、海外を含めた当社の子会社と関連企業で稼働している自動機械加工ライン内へのインライン化から始める。

提携可能な製品・サービス内容

製品製造

製品・サービスのPRポイント

本研究開発では、多品種小ロット品である金属継手の生産におけるバリ検査に、画像認識AIを活用した。
これによって、内面バリ検査自動化システムを構築し、バリ検査の自働化を実現した。

今後の実用化・事業化の見通し

本研究開発成果の、内面バリ検査自動化システムの事業化の想定する事業対象は以下の通り。
また、これらで稼働している自動機械加工ライン内へのインライン化から始める。
・自社
・海外を含めた当社の子会社と関連企業
自社及び関連企業での導入実績を活かし、将来的に、同業他社、建設機械メーカー、油圧機15器メーカーをはじめとする類似部品の加工をしている企業に対しての外販を目指す。具体的には、まず自社で稼働している月産5万個の継手の自動機械加工工程内に自動バリ検査システムを組み込み量産化することから始める。この自動機械加工ラインはNC旋盤11台とロボット9台で構成されている。
自社内に導入する自動バリ検査システムは3台を想定している。自社内での導入により発生する課題や問題点を解決することで、社外でのニーズに対応するノウハウを構築する。

実用化・事業化にあたっての課題

本研究では、画像処理の正確性とスピードの向上が成果に結びつくことになる。
画像処理の正確性については、正常画像を学習してライブラリを作ると、正常画像部分は再構築可。
異常画像部分は再構築不可となり、差分を取ることでバリが検出できるのではないだろうか。
また、処理のスピードについては、PCの性能が上がればどんどん早くなっていくと思われる。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社日本エー・エム・シー
事業管理機関 公益財団法人ふくい産業支援センター オープンイノベーション推進部
研究等実施機関 国立大学法人福井大学
アドバイザー 株式会社小松製作所
福井県工業技術センター
国立研究開発法人 産業技術総合研究所

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社日本エー・エム・シー(法人番号:9210001002619)
事業内容 金属加工・高圧配管用継手の製造販売
社員数 180 名
生産拠点 日本、中国、タイ、フィリピン
本社所在地 〒910-2222 福井県福井市市波町13番地8号
ホームページ https://www.j-amc.co.jp/
連絡先窓口 株式会社日本エー・エム・シー ものづくり改革室 松野エドワード
メールアドレス e-matsuno@j-amc.co.jp
電話番号 0776-96-4253