精密加工
ジェットエンジンダクトの削り出しによる一体品複雑形状製品加工
大阪府
野田金型有限会社
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 世界最高性能を生み出すジェットエンジンダクトの開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 航空・宇宙 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
航空機産業のジェットエンジン部門において高機能化・信頼性の向上・軽量化燃費向上が求められている、この対策として複雑形状にはなるが部品の一体化をし、しかも薄肉軽量高機能材である難削材等に対応した加工技術の開発が求められている。これらの製品製作に適した加工技術を開発することにより世界最高性能を生むジェットエンジンダクトを製作、日本の国際競争力のみならず世界シェアを獲得することを目的としている
開発した技術のポイント
一体品・複雑形状にしたダクトを削り出しで製作して重量軽減を図るだけでなく、歪が出る溶接をなくして高性能を発揮する製品加工技術を確立する
(新技術)
一体品の削り出し製品加工技術
(新技術の特徴)
鋳物製品から削り出しにすることで重量軽減を図るだけでなく、精度向上により流量効率を上げることができる
具体的な成果
・エンジンダクトについて、強度及び重量軽減・効率の効果を出す為の一体品の削り出し製品加工技術の開発した
・鋳物に対して鍛造品を使うことで5倍以上の強度が得られ、最大66%の重量軽減が達成できることを実証した
・技術的優位性を確認するためシミュレーション・実証実験等によって高性能であることの裏付けを取った
・計算値と実験値の一致、流圧差ほぼゼロ(摩擦係数ゼロに相当)の測定値を取得した
・各部品間の溶接が減り溶接歪などが無く高精度を確保でき、部品の溶接組み立てに係る時間が大幅に削減された
・宇宙航空研究開発機構(JAXA)の次世代ロケットエンジンでの噴射実験(QT-2)においてダクト部品・噴射ポンプ部品(ALLOY718)への採用を獲得した
研究開発成果の利用シーン
・ジェットエンジンダクト
・ロケットエンジンダクト
・一体品複雑形状製品加工
実用化・事業化の状況
製品・サービスのPRポイント
・削り出しにより最大66%の重量軽減・歪、歪を吸収
・調節する「ツバ」なし
今後の実用化・事業化の見通し
・ロケット分野では、JAXAが開発・設計権を持ち日本主導の世界標準を目指しているが、エンジン部品として標準採用され、海外メーカーにも採用されれば日本での設計変更が可能になり市場を獲得することも可能となり、さらに、加工公差などの変更に関しても、採用実績を積み重ねることにより海外においても標準に出来る
・実績をもとに、ジェットエンジン分野でOEM会社との業務提携等で供給義務を達成し、成果品の航空機産業への事業展開を実施する
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 野田金型有限会社 株式会社エムジェイテック |
---|---|
事業管理機関 | 公立大学法人大阪(大阪府立大学) |
研究等実施機関 | 公立大学法人大阪(大阪府立大学) |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 野田金型有限会社 |
---|---|
事業内容 | 一体品削り出しによる歪みの無い真円エルボ、熱間鍛造型製品、プラスチック型製品、ダイキャスト型製品等 |
本社所在地 | 〒592-0001 大阪府高石市高砂3丁目38番地 |
ホームページ | http://www.nodakanagata.co.jp/ |
研究開発された技術を探す