精密加工
CNT複合・ナノ立体構造(セル)を有するセルレーションゴム材料の利用で、シール製品を利用する製品の売上拡大に貢献!
長野県
興和ゴム工業株式会社
2020年4月8日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | セル配向制御のための最新金型技術の実用開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化) |
キーワード | ゴム、カーボンナノチューブ |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成24年度~平成26年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ゴム材料の飛躍的性能向上を達成したナノ立体構造(セル)による新たな補強効果理論を持つCNT複合材であるセルレーションゴム材料は各分野での応用が期待されるが、セルの持つ配向性、難流動性により、従来技術ではセル配向制御・複雑形状化が不可能であった。本開発ではCNT複合材の持つナノ立体構造制御つまり、セル配向を制御可能とし当該難流動性材料を量産対応可能な金型技術、流動解析・構造解析技術の開発を実施する
開発した技術のポイント
セル配向制御かつ量産成形加工が可能な金型技術、流動解析・構造解析技術、及び成形品の評価技術の3テーマの技術を開発する
(新技術)
本材料を用いたシール製品の製造を、金型を用いて行う
(新技術の特徴)
・量産への対応が可能である
・品質の均一性確保・複雑形状化への対応が可能である
具体的な成果
・セル配向制御を可能とする金型構造の開発
‐バリアブルゲート圧縮注入成形等を通じ、セル配向制御が可能な金型構造の開発を行った
・データベース、シミュレーション技術の開発
‐成形加工された製品の特性をシミュレーションで評価する構造解析技術の開発等を行った試作金型構造解析例製品評価数値解析例(セル配向評価)
・製品・試作品による評価
‐破壊モード・応力解析、セル配向の最適化、実機試験評価試作金型の作製を行った
研究開発成果の利用シーン
・資源開発用シール材やブレーキ用シール材、配管機材用シール材等、CNT複合・ナノ立体構造(セル)を有するセルレーションゴム材料(以下、本材料)を用いた各種のシール製品
・本材料を用いた各種のシール製品用の金型
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・本事業の成果物については事業化中断となっている。
・その後川下企業より、派生技術を利用した試作を1件(油田用)実施したが、平成29年7月先方都合により開発中断の連絡を頂いた。
・現在は別企業と、派生技術を利用したモーター用ブレーキパッドを開発中(サポイン:平成30年~令和2年)。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・シール製品の安価での提供により、部品や製品のコスト競争力強化に貢献
‐量産技術の確立により、本材料を用いシール製品を従来よりも安価で提供することが可能となった
‐量産されたシール製品を、従来ハンドメイド生産のシール製品が利用されていた各種製品に利用することで、従来よりも安価での提供が可能になる
‐コスト競争力強化を通じた売上拡大に貢献する
・耐高温性強化等による市場競争力強化を通じた売上拡大に寄与
‐本材料を用いたシール製品の、品質の均一性確保・複雑形状化に対応可能な量産技術を確立した
‐品質の不均一性や複雑形状化の難しさの点から本材料を用いたシール製品の利用が従来難しかった各種製品において、本材料を用いたシール製品が利用可能になる
‐各種製品の耐高温・耐高圧・耐薬品性が高まるため、市場競争力強化や用途拡大を通じた売上拡大に寄与する
今後の実用化・事業化の見通し
・平成30年~令和2年、派生技術を利用したモーター用ブレーキパッドをサポインで開発中。
・サポイン事業終了後サンプルの出荷・設備投資を行い、モーター用ブレーキパッドの製造・販売を行う事を想定している。
・その他川下企業にアプローチを行い、試作の引き合いがあれば積極的に対応していく。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 興和ゴム工業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人長野県テクノ財団 善光寺バレー地域センター |
研究等実施機関 | エア・ウォーター・マッハ株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 興和ゴム工業株式会社(法人番号:3100001005514) |
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事業内容 | 上下水道用水密保持用ゴムの製造・販売 |
社員数 | 99 名 |
生産拠点 | 長野県 |
本社所在地 | 〒382-0005 長野県須坂市大字小河原2243番地 |
ホームページ | http://kowagomu.co.jp |
連絡先窓口 | 技術部 祖山光文 |
メールアドレス | m.soyama@kowagomu.com |
電話番号 | 026-245-1280 |
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