研究開発された技術紹介

3Dプリンタによる金型は、型内部の冷却構造を一体造形させる事で型納期を短縮させ、樹脂部品の成形時間短縮が可能な技術として注目されている。しかし金型造形時の精度不良と強度の問題があり実用化が遅れている。本開発は当社の強度に関する特許技術を活かした型内部の全体を最適化したメッシュ形状と独自の材料敷設装置によって課題を解決し自動車樹脂部品用金型の製作を実現したい

金型内部の全面を成形表面ぎりぎりにまでメッシュ構造化させ、さらに冷却機能が最大化されるようなメッシュ形状を作成することで成形の効率化を実現する
(新技術)
・金型内部の全面を成形表面ぎりぎりにまでメッシュ構造化させ、さらに冷却機能が最大化される形状
・摩擦抵抗を低減させる毛筆タイプの粉末敷設装置
(新技術の特徴)
・金型の成形表面の全てを冷却できることから、成形時間を大幅に削減する
・どんな複雑なメッシュ形状も造形する

・試作メッシュの圧縮強度の予測精度は変位-荷重曲線の±30%以内、熱伝導率でCAE予測精度は±5℃以内を達成
・平面サイズを100mm×100mmと設定し、3Dプリンタ装置で造形した結果、造形した金型と従来の切削による金型と比較して、単位重量(M)あたりの最大荷重(A/M);±10%以内を達成
・ブラシリコータのブラシの最適な材料、形状を選定し、「100mm×100mm敷設面積で造形精度±0.05以内の造形精度」を達成
・ブラシの長さは、25mmを中心に5mmピッチで選定し、耐久性の高さも確認することができたことで、材料粉末敷設高さ誤差±100μm以内を達成した

・金型製造の金属専用3Dプリンタ
‐造形時のひずみ防止による高精度
・自動車樹脂部品用等の金型(冷却構造が一体化)
・高精度で造形するための材料粉末敷設技術

・川下製造業者等の特有の課題及びニーズに対応
‐高付加価値化
‐短納期化(従来と比較して2週間程度)

・事業化開始後5年目までは当社が造形した金型を利用して自ら成形し、成形品を販売して実績を積み上げ、実績が出た段階で、金型メーカーの中でも、3Dプリンタによる造形メリットが最大限活かすことが可能な真空成形金型メーカーへ展開する
・その後、短納期化をはじめとする同様の問題を抱える射出成形金型へと移行させる