接合・実装
高電圧・大電流へ対応可能で耐久年数の長い電気自動車向け新型ヒューズにより、電気自動車の安全性向上に寄与!
東京都
株式会社宇都宮電機製作所
2020年4月7日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 電動車用高性能・高電圧直流用新型ヒューズの開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成24年度~平成26年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ハイブリット車や電気自動車など(電動車)の電源が従来の12Vバッテリー系低電圧電源から200V~400V系高電圧電源系統になりつつある。自動車業界は電気事故対策のため、厳しい環境条件で耐用年数が15年程度(現状は10年)で、30%小型化した電圧(最大1000V)、電流(最大400A)、遮断エネルギー(現状の1/6程度)直流ヒューズを必要としている。本申請で、これを満足するヒューズを開発する
開発した技術のポイント
セラミック上の導電部を微細加工し、密着させた基板を適用した新型ヒューズを更に高性能化することで、電動車に適用可能で耐久性・安全性が高いヒューズを開発する
(新技術)
車載用バッテリーの短絡保護・過電流保護が可能なハイブリッドサブストレートヒューズを電動車に使用する
(新技術の特徴)
高電圧大電流化されたバッテリーの短絡保護が実現できる
具体的な成果
・直流用サブストレートヒューズの開発
‐エレメント及びヒューズの製作技術の開発、信頼性の評価、性能評価及び試作品適正化を行った
・直流用ハイブリッドサブストレートヒューズの開発
‐エレメント及びヒューズの製作技術の開発、信頼性の評価、性能評価及び試作品適正化を行った
・直流遮断試験装置の設計・製作・設置
‐過酷環境対応となる遮断試験システムの開発、直流遮断試験装置の改造を行った
研究開発成果の利用シーン
・車載用バッテリーの短絡保護・過電流保護ができる直流用ヒューズ
・熱衝撃・振動など過酷環境負荷に耐える直流用ヒューズ
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・同性能の従来品において遮断試験(電流立ち上り時定数0.3ms)を実施して遮断性能の指標であるI2t値の特性比較を行ったところ、従来品と比べてI2t値を49%まで低下させることに成功し、高電圧直流用ヒューズとしての優位性を確認した
・熱衝撃と振動の環境負荷に対応可能であることを確認した
製品・サービスのPRポイント
・電気自動車・ハイブリッド自動車の安全性向上に寄与
‐リチウムイオン電池・ニッケル水素電池の短絡保護や過電流保護による熱暴走の抑制が可能になる
‐電気自動車・ハイブリッド自動車の安全性向上に貢献できる
・各種電力機器の安全性向上により用途展開が可能
‐本ヒューズは高電圧・大電流へ対応が可能である
‐電気自動車に限らず直流用電力機器に本ヒューズを応用することが可能であり、各種電力機器の安全性を高められることで、様々な用途への展開が可能である
今後の実用化・事業化の見通し
・車載用リチウムイオン電池の短絡電流遮断に適したヒューズエレメント構造の改良とバッテリーによる実遮断試験の実施に着手する予定である
・JASO規格(D622)における環境負荷試験として挙げられる気候負荷、化学負荷、トランジェント電流断続耐久性等の試験を実施したい
・コスト面や公差に重点を置き、セラミックヒューズ筒ではなく樹脂(FRP)ヒューズ筒を用いた構造の検討を行う
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社宇都宮電機製作所 藤沢工場 |
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事業管理機関 | 公益財団法人埼玉県産業振興公社 |
研究等実施機関 | 株式会社ネモト・センサエンジニアリング 大平電子株式会社 双信電機株式会社 国立大学法人埼玉大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社宇都宮電機製作所 |
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事業内容 | 高性能ヒューズの開発・販売 |
本社所在地 | 〒140-0002 東京都品川区東品川3-5-1 |
ホームページ | http://www.utsunomiya-el.co.jp/ |
連絡先窓口 | 経理部 勝又 |
メールアドレス | n-katsumata@utsunomiya-el.co.jp |
電話番号 | 03-3471-2791 |
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