表面処理
多結晶ダイヤモンド被膜を施したメカニカルシールの利用により、回転機械の長寿命化・メンテナンスコスト削減に寄与!
東京都
株式会社タンケンシールセーコウ
2020年4月7日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | CVD多結晶ダイヤモンド皮膜を用いたメカニカルシールの開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、農業、産業機械、食品、建築物・構造物、半導体、工作機械、化学品製造 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成24年度~平成26年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
軸封装置のメカニカルシールは、石油業界や化学プラント、半導体業界向けにポンプ及び攪拌等の産業機械に適用されている。産業機械の小型・高速化・大容量化のニーズに伴い、メカニカルシールの使用条件が高速、高荷重へとますます過酷なものとなっている。本提案では、耐摩耗性などの優れた特性を有しているCVD多結晶ダイヤモンドをシール部材に適用することで、従来材料で実現が困難なニーズに対応することが可能となる
開発した技術のポイント
最も高硬度(8,000~10,000HV)であり、かつ耐摩耗性、及び酸性又はアルカリ性液体に対する優れた耐食性を有する材料である多結晶ダイヤモンドの被膜を表面に施したメカニカルシールを開発する
(新技術)
多結晶ダイヤモンド皮膜でコーティングされたメカニカルシールを回転機械に利用する
(新技術の特徴)
ウェットの特殊な環境条件やドライ環境中での摺動下における、メカニカルシールの損傷を防げる
具体的な成果
・大型HF-CVD成膜技術の確立
‐高速成膜と同時に膜厚均一性向上・大面積化を目標にHF-CVD装置を開発し、多結晶ダイヤモンド皮膜形成技術を確立した
・研磨技術の確立
・CVD多結晶ダイヤモンド皮膜の評価システムの開発
‐非接触式評価システムの開発及びシール性能の評価を行った
・CVD多結晶ダイヤモンド皮膜メカニカルシール性能評価技術の確立
研究開発成果の利用シーン
多結晶ダイヤモンドの被膜を表面に施したメカニカルシール
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・競合他社と比して高速成膜化による価格優位性を実現
・イニシャルコストの増加は否めないが、従来比で5倍以上の長寿命化が期待されることにより、メンテナンスコストを含めたトータルコストが、10年で従来品の1/2以下になるとの試算結果を得た
製品・サービスのPRポイント
エネルギー負荷の低減及び不具合の発生率低減で、回転機械の売上拡大に寄与
・多結晶ダイヤモンドの被膜を表面に施したメカニカルシールは、ウェット環境中の特殊な条件やドライ環境中でも損傷しにくいため、被シール流体の漏洩に起因する回転機械の運転停止等の不具合を防ぐことができる
・本メカニカルシールの利用により、企業が果たすべき重要な役割である省エネルギー化に貢献可能な回転機械が提供できるようになる
・本メカニカルシールの利用により、信頼性が高まった回転機械が提供できるようになる
・回転機械の省エネルギー化及び高信頼性化による市場競争力強化の結果、売上拡大に寄与する
今後の実用化・事業化の見通し
・実用化を目指した補完研究を引き続き進める
・川下企業による試作品の評価結果を踏まえ、製品の改良点を確認する
・製品生産設備の導入の企画・整備を進める予定である
・ユーザーとのコンタクトにより、具体的な市場を引き続き調査を行う
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社タンケンシールセーコウ |
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事業管理機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
研究等実施機関 | 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社タンケンシールセーコウ |
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事業内容 | 軸封装置、機械用カーボン、圧力循環装置、圧力タンク、クーラー、その他パッキン類等の製造販売とアフターサービス |
本社所在地 | 〒146-0093 東京都大田区矢口3-14-15 |
ホームページ | http://www.tankenseal.co.jp/ |
連絡先窓口 | 研究開発部製品開発課 森穣 |
メールアドレス | j-mori@tankenseal.co.jp |
電話番号 | 03-3750-2153 |
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