接合・実装
省エネ・小型軽量の非励磁型コイルレス磁歪トルクセンサの開発に成功、医療・産業機器への応用間近!
岩手県
フィンガルリンク株式会社
2020年4月13日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 非励磁型コイルレス磁歪リング式トルクセンサの研究開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、自動車、ロボット |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
強度と加工性を有する新鉄基磁歪合金を用いた非励磁式、コイルレス、小型・単純構造、軽量・低コストの回転軸力計測・制御用の磁歪リング式トルクセンサを開発する。従来のモータ電流変化でなく回転軸力信号を直接フィードバックでき、アクチュエータの高精細制御と省エネルギー駆動の特長を生かせる、医療福祉機器(電動補助足こぎ車イス、皮膚診断器)、電動車両(電動補助自転車等)用の力センサを試作、適用効果を実証する。
開発した技術のポイント
高強度と加工性を有する新しい鉄基磁歪合金を用いた非励磁式、コイルレス、小型・単純構造、軽量・低コスト化の回転軸力計測・制御用の磁歪リング式トルクセンサを開発する
(新技術)
逆磁歪効果を利用する
(新技術の特徴)
磁歪合金リングを回転シャフトに装着し、ねじり力により発生するリング表面磁束からトルクを計測する
具体的な成果
・磁歪リング式トルクセンサの小型・高感度化
‐当初の磁歪、磁化特性パラメータ(残留磁化、保磁力、磁歪感度)を達成し、ユニット化を行った
・小型ピックアップ磁気センサデバイスの製作
‐リングからの漏れ磁束をピックアップするホールICの温度特性及び外乱遮断を電子回路設計で改善し、高感度化を達成した
・小型軽量トルクセンサユニットの組立・実証テストの実施
研究開発成果の利用シーン
・省エネ型自動車用トルクセンサ、電動アシスト移動体用トルクセンサ
・自立型知能ロボット関節部、医療診断・福祉機器マニピュレータ、産業用機器および精密加工機用トルクセンサ
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・電動アシスト医療福祉機器、工作機械の刃先制御等、事業化に向けてそれぞれの川下企業と製品化の検討を開始した
・2年後の2015年の事業化を目指している
製品・サービスのPRポイント
・検診機器:皮膚状態診断センサへの応用による市場の拡大
‐皮膚にあてて接触移動させるとモータトルクセンサ信号は接触圧とともに変化した
‐実験の結果、信号強度がまだ弱く、外乱(ノイズ)レベルにも近いので、PCデータ解析上で平滑化処理を行い負荷トルクと皮膚状態の傾向を算出した
・電動アシスト型移動体への導入による市場の拡大
‐院内患者の移送用ベッドを開発目標に据え、第一段階としてモデル台車の試作に取り組んだ
‐トルクセンサを荷台の床下部に車輪と連結させて設置し、DCモータとバッテリーを連結制御させ、電動アシスト型の初歩的走行テストに成功した
今後の実用化・事業化の見通し
最終的にはトルクセンサ製品の性能・特長と大量生産、価格メリットを生かせるエネルギー機器、パワーリフト用機器、自動車のステアリングや車輪駆動部、さらにはロボット産業へと導入するが、当面は実用化が近い商品をターゲットとすることとし、(1)電動アシスト移動体(医療用ベッド、自転車等)へのトルクセンサユニット、(2)産業用機器向けトルクセンサユニットを商品化して事業展開を図る
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | フィンガルリンク株式会社 花巻工場 |
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事業管理機関 | 一般財団法人青葉工学振興会 |
研究等実施機関 | アダマンド並木精密宝石株式会社 国立大学法人東北大学 国立大学法人東北大学 金属材料研究所 国立大学法人千葉大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | フィンガルリンク株式会社 |
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事業内容 | 医療用分析装置、診断・治療装置、医療情報システム等の販売・輸出入・開発・製造及びアフターサービス |
本社所在地 | 〒025-0051 岩手県花巻市南新田335-1 |
ホームページ | http://www.finggal-link.com |
連絡先窓口 | 久保田康弘 |
メールアドレス | kubotay@finggal-link.com |
電話番号 | 0198-24-1318 |
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