精密加工
光・電気・薬液ハイブリッドタイプの脳深部刺激用電極を実現!
岩手県
株式会社中原光電子研究所
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 微細・高精度切削加工技術の開発による医療用多機能ガラス電極の実現 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、半導体、化学品製造 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
脳内神経細胞への電気、光、化学的刺激を行う事を可能にする多機能ガラス電極の実現に向けて、切削加工技術の応用拡大へのニーズが高まっている。本テーマではガラスと金属の複合体を形成しそれへの微細・高精度切削加工を行う技術を開発する。そのために、ガラスへの多数穴切削、高精度ガラス熱延伸技術、ガラス金属一体化技術、ガラス金属複合体切削研磨・技術等の開発を行い、多機能ガラス電極の実現を図る。
開発した技術のポイント
ガラスキャピラリー(φ300μ)の断面内中心部に1本の金属芯電極、周辺部に4本の細い金属電極、前記電極の周辺部に光ファイバ、流路が複合化されたガラス電極の実現とその光源・制御装置を開発する
(新技術)
ハイブリッド型複数機能の多機能ガラス電極を利用して、異なる刺激や複数の刺激を与えることを可能にする
(新技術の特徴)
1本の電極で電気的、光学的、化学的刺激が可能になる
具体的な成果
・母材切削加工・熱延伸加工・ガラス金属複合化加工・先端鋭利化加工、実装開発を実施
‐石英ガラスの切削加工技術と熱延伸技術を組み合せて多穴の精密細管を作製可能とした
‐石英ガラスのみを選択的に加熱させることが可能な炭酸ガスレーザを熱源として用いたガラス金属複合化装置と技術を開発した
‐先端を17度の鋭角で研磨するための装置として新たに2軸回転研磨装置を開発した
‐電気・光複合ターミナルおよび超小型光コネクタを開発し電極として実装した
研究開発成果の利用シーン
・光遺伝学分野で活用できる電気・光刺激電極(電気・光コネクタ付)
・青色および黄色光源
・ガラス金属の複合化提供および複合体の先端精密研磨サービス
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・光ファイバ1本、φ0.1mm+φ0.025mmタングステン線各1本をガラスに封止し、光・電気コネクタを装着したハイブリッド電極のサンプルの提供が可能になり、450nm、470nm、590nmのレーザ光源装置を試作して販売可能な状況にまで到達した
・金属パイプに光ファイバと電極を埋め込んだ簡易型電極が販売可能な状況に到達し、また特注仕様に基づく電極、電極装置の試作が可能であり、脳深部刺激の研究機関向けに普及を図る予定である
製品・サービスのPRポイント
脳神経病気の原因究明や治療法の開発の可能性を拡大
・ハイブリッドタイプの多機能ガラス電極の開発により、光と脳内神経細胞の反応観測や脳内神経細胞の活性度の計測が正確に容易に行われるようになる
・これにより脳神経病気の原因究明、治療法の開発が促進される
・特に、開発電極は光の損失が極めて少ない
今後の実用化・事業化の見通し
・光、電気ハイブリッドガラス電極は、現在サンプル提供中であり、補完研究で歩留りの向上を図っており、薬液については補完研究で開発中であり、光源装置はサンプル提供中である
・金属パイプ(φ300μ)に光ファイバと電極を埋め込んだ簡易型ハイブリッド電極を提供中であり、研究目的、用途に応じて各種仕様の電極・装置作製を準備中である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社中原光電子研究所 花巻研究所 |
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事業管理機関 | 公益財団法人いわて産業振興センター |
研究等実施機関 | 株式会社中原光電子研究所花巻研究所 株式会社コニックテクノ 檜山工業株式会社 アダマンド並木精密宝石株式会社 株式会社アキタ・アダマンド |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社中原光電子研究所 |
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事業内容 | 高精度、微細、異形の石英ガラスキャピラリー製造販売 |
本社所在地 | 〒028-0114 岩手県花巻市東和町土沢1-1-1 |
ホームページ | http://www.noel-sekiei.co.jp/ |
メールアドレス | info@noel-sekiei.co.jp |
電話番号 | 0198-42-3906 |
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