精密加工
LEDを高輝度化させる新素材β-Ga2O3単結晶の切削加工・製造技術の開発
東京都
アダマンド並木精密宝石株式会社
2020年4月24日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 新素材に対応した切削加工技術の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 半導体 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | β型酸化ガリウム、β-Ga2O3、単結晶、基板 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
「切削・加工に係る技術」分野で川下産業の抱えるニーズである、新規基板としてのβ-Ga2O3基板をエピ成長用、紫外線センサー用に提供し、LEDの高輝度化、高性能LD,ハイパワーデバイス、HEMT等の用途を確立するための下支えをする。基板として特にヘキ開の激しい材質であるため切削・研磨加工が困難であり、技術力を必要とする
開発した技術のポイント
新素材β-Ga2O3単結晶基板の製造技術の確立と用途開発
・高度切削加工技術の開発
→表面粗さRa=0.15nmの達成、量産技術の確立
・サンプルの評価と用途開発
→GaN on β-Ga2O3の実施、用途開発
・高品質β-Ga2O3単結晶の製造技術の開発
→β-Ga2O3単結晶品質改善(半値幅100秒以下)量産技術の確立
(新技術)
・切削・研磨
‐ヘキ開の克服
‐研磨表面の粗さRa=0.15nm
・育成:EFG法
‐2インチ半値幅50秒結晶の製造
‐熱バランス及び育成スピード改善による品質の改良
具体的な成果
・表面粗さRa=0.15nm、量産可能な切削・研磨加工法を確立
‐ヘキ開(結晶の特定方向への割れやすさ)を克服する切削加工技術を開発
‐表面あらさRa=0.15nmを達成
‐量産可能な技術として、切削・研磨加工法を確立
・2インチβ-Ga2O3単結晶を試作、半値幅約50秒を達成
‐2インチβ-Ga2O3単結晶を試作
‐β-Ga2O3単結晶品質改善を行い、半値幅約50秒と目標値を達成
‐複数枚を同時に生産するための量産技術確立が今後の課題
・β-Ga2O3単結晶基板上へのGaNエピタキシャル成長を実施
‐LED、LD、紫外線センサー等の用途に向けてサンプルを企業、大学に提供
‐β-Ga2O3単結晶基板上へのGaNエピタキシャル成長(薄膜結晶成長技術の1つ)を実施し、酸化物基板といえども窒化物系のエピ成長が可能であることを確認
知財出願や広報活動等の状況
特許5857337:酸化ガリウム基板とその製造方法
特許5786179:酸化ガリウム単結晶とその製造方法
特許5493092:酸化ガリウム単結晶の製造方法及び酸化ガリウム単結晶
特許5618318:酸化ガリウム単結晶の製造方法及び製造装置
特許6085764:酸化ガリウム単結晶及び酸化ガリウム単結晶基板
特許6097989:酸化ガリウム単結晶及び酸化ガリウム単結晶基板
研究開発成果の利用シーン
パワーデバイス基板、光デバイス基板
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
パワーデバイス基板マーケットを注視しつつ、事業化に向け活動中
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・次世代の高出力高周波パワーデバイス基板として最近世界的に注目され開発が活発になっている
・サファイア基板製造で培ったEFG法結晶育成技術、そして基板加工技術をβ-Ga2O3単結晶基板製造へ応用し、高品質な基板を製造
今後の実用化・事業化の見通し
パワーデバイス基板マーケットを注視しつつ、数年後の事業化を目指す
・結晶育成技術や基板加工技術の改善を検討する
・酸化ガリウムパワーデバイスの開発状況を見極める
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アダマンド並木精密宝石株式会社 |
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事業管理機関 | アダマンド並木精密宝石株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | アダマンド並木精密宝石株式会社(法人番号:7011801010758) |
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事業内容 | 工業用宝石部品、コアレスモータ&ブラシレスモータ、携帯電話用振動デバイス、精密ギヤーヘッド、医療機器、時計外装部品、その他精密部品の製造・販売 |
社員数 | 500 名 |
本社所在地 | 〒123-8511 東京都足立区新田3-8-22 |
ホームページ | https://www.ad-na.com |
連絡先窓口 | SW事業部本部長柴田大輔 |
メールアドレス | dshibata@ad-na.com |
電話番号 | 0183-78-0366 |
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