研究開発された技術紹介

まだ一般的なユーザが手軽に使う機器とは成りえていない3Dスキャナに関して、安価、ハンディ、簡易な測定を実現するための革新的技術の開発により汎用化を狙う。ワンショットスキャンと呼ばれる一瞬の撮影で3D情報を取得可能な技術により、測定対象が動いていても撮影可能となり、測定の簡易性が向上する。また、高価なパネルデバイスを使用しない独自設計技術の開発により、大幅な部品コスト削減を実現する

ユーザビリティ向上、低コスト化を実現するための3Dスキャニング技術を開発するユーザビリティ向上、低コスト化を実現するための3Dスキャニング技術を開発する
・データ処理完了時間→撮影開始から完了まで1秒以内
・分解能力→0.5mm/150mm＝1/300
・360°スキャン時間→1/300画像統合まで69秒
・低コスト化→1台あたりの光源部品コスト従来の1/10程度

(新技術)
＜安価なデバイスの新構成＞
・機器内で3D画像処理を行い、付属モニタで表示
・縞パターンを一瞬照射し、反射光パターンの歪みから3D情報を算出
【特徴】
・装置が安価(20万円程度)
・一瞬の撮影で3D画像が取得できることから、測定対象物が動いても撮影可能
・付属モニタにより撮影したその場で3D画像の確認が可能
・システム開発ツールにより、顧客先におけるシステム開発が容易になる

・プレ画像処理、位置合わせ精度向上の開発と画像統合の高速化の達成
‐撮影開始からデータ処理完了まで1.65秒を達成
‐分解能0.5mm/150mm=1/300を達成
‐人間の手を360度スキャンした場合の画像統合に要する時間69秒を達成
・ミドルウェアと3Dアプリケーションシステムの開発
‐長さ測定、形状照合、比較の機能に加え、断面表示、オブジェクトの結合の機能を有するアプリケーションを実現
‐アプリケーション開発に際して、開発支援となるミドルウェアを実現
・パネルスイッチング方式と光源及びドライブ回路の検討
‐1台当たりの光源の部品コスト24,555円を達成
‐光源照射時の電力19.8Wを実現(連続駆動時)

出展：「ビジネスExpo」(H.24.11)

・実用化に成功し、H25年度に事業化を予定
・3Dスキャナ試作機あり(無償)

・低コスト化→開発した3Dスキャニング技術により、従来品価格の1/10を実現可能
・効率化ワンショットで3Dデータの取得が可能になったことで、測定準備の簡易化に加え、測定時間も1/2以下

事業化に向けた体制づくりを進行中
・試作機の測定の安定性向上について開発を進めてきたが、現在はその目処もつき、測定精度の向上に関する開発に移っている。また、川下企業からサンプルを預かり、当社で測定を行い、データ評価してもらっている
・現在収集中の顧客からの要求仕様を煮詰めて、製品仕様を確立する予定。その仕様に基づく製品化と並行して、設計見直しおよびベンダーの探索によるコストダウンを図っていく
・2013年4月の事業化を目指す。事業化後は、現在引き合いのある木型メーカ、Webシステムメーカ、博物館等への横展開を図り、販路拡大を狙う