立体造形
ヘルメット用シールドに調光膜を付与、水溶液成膜法等により機能を向上、高性能な調光シールドが実現
山梨県
株式会社クリスタルコート
2020年3月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 水溶液成膜法による高機能ウインドシールド品製造方法の研究開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 自動車、情報通信、スマート家電 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
オートバイでの安全走行に際してはゴーグル、カウなどのウインドシールド製品が必須であるが、これらについては調光性、防眩性、対擦傷性、撥水性、などの多機能を有しかつ長期間の安定した使用性が求められている。本事業ではゾルゲル法および水溶液成膜法を併用することによりこれらの諸機能を有する画期的な高機能ウインドシールド品の製造方法を開発する
開発した技術のポイント
高い調光効率と応答速度を有する調光性薄膜を成形、複合酸化物膜を形成させて機械的強度を向上し、撥水性能を付与した調光シールドの開発、実用化を行う
(新技術)
調光剤使用により防眩効果を付加する
(新技術の特徴)
調光性能、機械的強度、撥水性を有する高機能シールドが実現する
具体的な成果
・ゾルゲル法による調光性薄膜形成の研究
‐熱硬化型の調光バインダーを選択し、ハード膜をディップ方式によって塗布した
‐50%までの減光に要する時間1分以内
‐最適塗布方法を確立した
水溶液成膜法による調光膜の高強度化
‐組成比・処理条件を最適化して複合酸化物薄膜を成膜し、擦傷性能の向上を確認した
‐耐擦傷性能、耐久性能の向上を確認した
‐撥水性能維持期間6か月以上を達成した
・撥水性付与技術の開発
・市販品の調光シールドの検証評価
研究開発成果の利用シーン
調光性・機械的強度・撥水性に優れた高機能シールド試作品
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
総合品質は開発当初のレベルから大幅に向上したが、外観品位は細かい部分の歪みや点状欠陥があって未だ製品レベルに達していないので、事業化に向けての改善に取り組んでいる
製品・サービスのPRポイント
・調光性に優れた高機能シールドにより、市場を拡大
‐オートバイ用ゴーグルなどウインドシールド品に、視感透過率変化(視認性の変化)に対応する調光機能を付与させる事で、昼間~夜間の連続装用での視認性向上による安全性を確保する
・撥水性・耐久性の向上により、長寿命化を実現
‐従来品との比較での撥水性能と耐久性を向上する
・安価で簡便な加工法の確立による製造コストの削減
‐複雑な形状を有する基板への均一な塗膜を安価で簡便な加工法の確立によって実現させ、併せて水溶液成膜法によって機械的強度を強化させた調光膜を実現する
今後の実用化・事業化の見通し
・クリア状態から着色状態への調光特性(性能)は優れたものがあり、撥水性能も市販品より優位であるため、明暗の瞬時反応をそれほど重要視しなくて良好な撥水性が求められる製品の商品化を目指す
・市場展開を進め、オートバイシールドの開発に繋げる
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社クリスタルコート |
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事業管理機関 | 特定非営利活動法人ものづくり支援機構 |
研究等実施機関 | 伊藤光学工業株式会社 株式会社白州産業 国立大学法人山梨大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社クリスタルコート |
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本社所在地 | 山梨県北杜市小淵沢町9633番地1 |
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