表面処理
高い防錆効果をもつ亜鉛めっきの完全クロムフリー皮膜の量産技術
愛知県
株式会社日比野鍍金工業所
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 亜鉛めっき上のクロムフリー化成処理において量産プロセスを確立する技術の開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 自動車、スマート家電、光学機器 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
亜鉛めっき化成皮膜は以前の六価クロムに代わり、三価クロムによるクロメート処理が主流である。しかし環境規制により川下製造業者からは完全クロムフリー化が求められている。そこで新たにクロムを全く使用しない処理法を開発し、ラボテストでスケールアップ時の課題に解決の見通しが得られたためその実用化を研究する。最終的には六価クロムを超える防錆力を備えた安全で低コストな亜鉛めっき化成皮膜の量産プロセスを確立する
開発した技術のポイント
亜鉛めっきの完全クロムフリー化成処理技術の確立
・クロムフリーによる防錆皮膜→白錆耐食性120時間以上、赤錆耐食性216時間以上
・ランニングコストの削減→従来の10%減
(新技術)
<完全クロムフリー>
・完全クロムフリー
・高い防錆力(耐食性120H以上)
・割れカスの出ない表面処理
・排水処理が可能
具体的な成果
・白色クロムフリー皮膜の防錆皮膜効果を確認
‐化成処理皮膜の耐食性評価、断面・表面観察を実施
‐白色クロムフリー皮膜は、白錆発生は240時間、赤錆発生は500時間経過後でも確認されず
‐三価クロメート皮膜と同様のバリヤ性の防錆皮膜であることを確認
・黒色クロムフリー皮膜では、防錆皮膜効果が得られず
‐黒色クロムフリー皮膜は、白錆発生は48時間、赤錆発生が240時間
‐黒色クロムフリー皮膜の耐食性は化成処理皮膜がないものとあまり変わりない
・量産技術の確立に向けた条件を確認
‐白色クロムフリー皮膜の量産化における浴濃度、処理時間、浴温度、pHの最適条件を検討
‐結果、ラボスケールの処理条件が量産ラインにおいても有効であることを実証
‐浴濃度:150ml/l、化成処理時間:15秒、浴温度:25℃、pH:1.3
知財出願や広報活動等の状況
・出展:TECHBIZEXPO(ポートメッセ名古屋)(H23.10)
・新聞:中部経済新聞(H23.11.21)、日刊工業新聞(H23.12)
研究開発成果の利用シーン
亜鉛めっき処理に、従来の三価クロムめっきにかえて本クロムフリー処理技術を活用することにより、クロムによる有害物質問題を解決しコスト削減効果も見込める
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度の実用化を目指し、研究を継続
・ねじ部品としてのサンプル品あり(無償)
製品・サービスのPRポイント
・環境負荷低減:クロムを全く含まないためRoHS・ELV・REACHなどの規制にも対応
・耐腐食性:自動車産業のスペックをクリアーした高い防錆力
・量産化
今後の実用化・事業化の見通し
川下企業への試供品を提供中、H24~25年頃の事業化を目指す
・実用化には、さらなる耐食性アップとコストダウンが必要のため補完研究を継続中
・川下ユーザー(ネジ産業、自動車産業)へ試作品を提供し、性能評価・耐久試験を実施
・実用化のめどがたったネジ産業についてはH24年9月までに販路開拓、その後1年以内に事業化
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社日比野鍍金工業所 港工場 |
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事業管理機関 | 公益財団法人名古屋産業振興公社 |
研究等実施機関 | 国立大学法人名古屋大学 名古屋市工業研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社日比野鍍金工業所 |
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事業内容 | 金属表面処理加工、亜鉛めっき/三価クロメート処理(白、黒)・アルミ上の亜鉛めっき、亜鉛めっき上の完全クロムフリー処理・ZECコート処理 |
本社所在地 | 〒460-0012 愛知県名古屋市中区千代田3-3-21 |
ホームページ | http://hibinomekki.com |
連絡先窓口 | 常務取締役 日比野愛 |
メールアドレス | ai.hibino@hibinomekki.com |
電話番号 | 052-321-3380 |
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