表面処理
三次元評価技術開発によるめっき処理工程の改善と処理品質の向上を可能に!
熊本県
熊本防錆工業株式会社
2020年4月8日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 三次元めっき処理評価技術開発による高精度ICリードフレームの製造 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 半導体、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | 半導体、リードフレーム、検査装置、高精細 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
小型化・高密度化が進む情報家電において、使用されるICリードフレームもダウンサイジングに資する高精度なめっき技術が必要とされている。しかし現状のめっき技術ではそのニーズに充分応えることができず、品質及び生産性の低下が懸念されている。そこでパターンの高密度化及びICリードフレームの大型化等に対応するめっき処理技術構築のため、めっき処理評価システムを開発し高精度なICリードフレームの製造を実現する
開発した技術のポイント
三次元めっき処理評価技術を開発し、ICリードフレームや半導体パッケージのダウンサイジング化に対応する
(新技術)
ICリードフレームの高さ計測に関して、精度と速度を兼ね備えた技術を開発するとともに、めっき処理システムへ統合する
(新技術の特徴)
・めっき処理の評価を適切に行うことが可能になる
・迅速なめっき処理技術の開発につながる
具体的な成果
・ICリードフレームの各部高さ計測技術の開発
‐高さ計測精度、高さ異常の判別、処理速度および周辺機器との統合による高さ計測システムを完成させた
・ICリードフレーム表面不具合検出技術の開発
‐高解像画像入力システム、めっき処理不具合検出用照明技術の構築と複雑形状におけるめっき不具合検出技術を開発した
・薄板材の非変形搬送方法の開発
‐薄板チャック機構の開発、上下中空搬送ステージの開発を行い、高さ計測、表面不具合検出カメラ・照明システムと統合した
・めっき処理工程の評価技術の開発
‐統合評価システム、めっき処理工程異常検出ソフトを開発した
・評価システムの統合と評価
‐検査装置駆動、評価フレーム及び評価結果のデータ出力確認を実施した
研究開発成果の利用シーン
ICリードフレームを使用する半導体川下産業を対象とした、システムを利用した低コストでのめっき処理工程サービス(将来的には個々の研究テーマの要素技術を別産業への展開が可能、詳細は下記参照)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
事業化に向けて、(1)高さ計測の検査速度の向上、(2)しみ・ムラ欠陥認識向上と検査処理時間短縮、(3)オペレーター側からの装置プログラム見直し、(4)統計評価システムと工程監視制御の見直しを行い総合評価を補完研究として実施する
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
検査工程のスピードアップによる省コスト化
・ICリードフレームの一貫した検査工程の提供により、検査のスピードアップを図ることが可能になった
・製造ラインの問題点の洗い出しにより改善・改良を行い、製品のコスト・品質・納期で顧客満足を目指すことが可能である
要素技術を活用することによる製品・サービス展開の可能性を拡大
・サポインの成果によって、高さ計測技術・表面不具合検出技術・中空搬送技術・データ解析技術などを開発した
・今回の要素技術は多方面の分野で活用が可能であり、さまざまな製品・サービスでの利用が可能であることから、製品展開の可能性へと寄与する
今後の実用化・事業化の見通し
・本システムを利用しためっき処理工程の改善・製品の品質向上・技術力アップを図り、ICリードフレーム(QFN)の国内市場・海外市場への販売拡大を目指す
・また、個々の研究テーマであった要素技術はその他業界への展開も期待される
‐搬送技術:フィルムディスプレイなどの搬送技術分野
‐高さ計測技術:太陽電池などの三次元計測
‐表面不具合検出技術:各種工業製品や農産物等の外観検査
‐工程改善技術:食品製造工程の改善多方面への活用が考えられる
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 熊本防錆工業株式会社 |
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事業管理機関 | 一般財団法人九州オープンイノベーションセンター |
研究等実施機関 | 櫻井精技株式会社 国立研究開発法人産業技術総合研究所 熊本県産業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 熊本防錆工業株式会社(法人番号:330001001584) |
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事業内容 | 表面処理(半導体部品へのめっき) |
社員数 | 156 名 |
本社所在地 | 〒861-8037 熊本県熊本市東区長嶺西1丁目4番15号 |
ホームページ | http://www.kumamotobosei.co.jp |
連絡先窓口 | 開発室 室長 菊野敏博 |
メールアドレス | kikunoto@kumamotobosei.co.jp |
電話番号 | 096-384-1668 |
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