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接合・実装

自動車のパワーモジュールの温度特性評価を短時間・省エネで実施する小型熱衝撃試験機

神奈川県

理想計測株式会社

2020年3月18日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 自動車用インバータのモジュール等の温度特性評価用小型熱衝撃試験機の開発
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車、半導体
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

急ピッチで進められる自動車のハイブリッド化や電気自動車の更なる省エネルギー化の為に、パワーモジュールの耐熱性と小型軽量化がキーとなる。新材料で高耐熱・小型軽量のSIC素子等が最有望であるが、そのためには温度性評価が必須である。現在これに使用できる熱衝撃試験機が存在せず、ペルチェ素子応用技術と高温化技術を統合した-50℃~+300℃対応の小型省エネ熱衝撃試験機の開発が極めて重要である

開発した技術のポイント

小型・省エネルギーの接触式熱衝撃試験機の開発
・省エネルギー
→エネルギー使用量を従来比50%以上削減
・小型化
→装置体積従来比1/4

(新技術)
接触式熱衝撃試験機
・温度台車に試験対象を設置し、温度台車を各温度槽に移動
(特徴)
・短時間で所定温度になる
・大量のエネルギーを節約
・小型

具体的な成果

・小型熱衝撃試験機を開発
‐電気で温める高温槽、空気で冷却する常温槽と、ペルチェ素子で冷やす低温槽の3つの温度槽からなる小型熱衝撃試験機を開発
‐熱伝導で検査対象部品の温度をコントロールし、長時間一定温度に保つ制御手法を確立した
‐従来機の体積で1/6程度
・消費エネルギー2.5kwを実現し省エネ化達成
‐熱衝撃試験機、全自動制御によるテストランを実施
‐結果、消費エネルギー2.5kw程度と省エネ化機開発を達成(消費エネルギーは従来比1/10)
‐従来機では、昇温設定時間を経ても所定の温度に到達しなかったが、本機では、温度自動制御システムにより、高精度に設定温度の制御・維持が可能
・2分程度で試験片を所定の温度に昇温可能
‐試験機の一部である銅板(プレート)に、試験片を設置し、その試験片の温度を計測
‐結果、5分程度でプレートと台車の温度がほぼ一致(従来機では、15分程度は必要)
‐急速に試験片を昇温させることが可能であり、槽内温度変化に対する試験片内温度の追従性は極めて良好

知財出願や広報活動等の状況

・特許:熱衝撃試験装置(特願2010-169206)
・出展:神奈川R&D合同展示会(H23.3)、スマートグリット展(H23.6)
・新聞:日刊工業新聞(H23.3.30)、神奈川新聞(H23.10.14)
・受賞:神奈川工業技術開発大賞奨励賞(H23)

研究開発成果の利用シーン

電気自動車や太陽光発電等に利用されるインバーターなど耐熱性、耐熱衝撃性を必要とする電力用半導体素子の信頼性試験(温度特性評価)に利用

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H23年度に実用化に成功、事業化に向け活動中
・小型熱衝撃試験機CHS350の試作機あり(有償)

製品・サービスのPRポイント

・耐久性向上:SiCを材料としたパワー素子を高温(350℃まで)で試験可能
・低コスト化:消費電力を従来比9割削減、コストは従来比数分の1となる1,000万円弱
・小型化:従来品:388W×196H×177Dcm、1,000kg→60Wx175Hx60Dcm、280kg

今後の実用化・事業化の見通し

H24年3月の実用化を目指し、評価試験、改良等を実施
・2号機の性能評価・耐久試験を実施中
・低温試験(-55℃)に対応するため改良を行うとともに、断熱材および外注加工費の低コスト化を図る
・H24年3月までに3号機を製作し、実用化を目指す

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 理想計測株式会社
事業管理機関 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所
研究等実施機関 国立大学法人横浜国立大学
地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 理想計測株式会社
事業内容 電子機器の開発、設計、製造、輸入販売
本社所在地 〒213-0023 神奈川県川崎市高津区子母31
ホームページ http://www.risohkeisoku.com
連絡先窓口 代表取締役 臼井重徳
メールアドレス info@risohkeisoku.com
電話番号 044-750-2888