文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 廃棄後の生分解を加速する高品質・低コストな生分解性プラスチック

立体造形

廃棄後の生分解を加速する高品質・低コストな生分解性プラスチック

愛知県

株式会社豊栄工業

2020年3月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 環境調和加速・植物由来生分解性プラスチック射出成形金型-射出成形システム応用技術の確立
基盤技術分野 立体造形
対象となる産業分野 医療・健康・介護、スマート家電、食品
事業実施年度 平成19年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本研究開発は2段階の研究内容から構成され、1植物由来・高耐熱性ポリ乳酸製工業用射出成形品の高品質-低コスト量産技術を確立し、2廃棄後の生分解速度を加速化可能なプラスチック射出成形品の生産技術を確立し、情報家電川下ユーザーの環境対応、高付加価値化に資する研究を実施する

開発した技術のポイント

植物由来・高耐熱性ポリ乳酸を原料とする高品質、低コスト、生分解速度加速の生分解性プラスチック射出成形品を量産
・冷却時間:約1/3、材料歩留まり98~99%
→高品質、低コストの量産技術確立
・原材料:12%低減、生分解期間:15~30%短縮
→廃棄後の生分解速度を加速し、環境へ配慮
(新技術)
・植物由来・高耐熱性ポリ乳の高品質、低コスト量産技術の確立
<耐熱温度120℃以上のプラスチック射出成形金型設計技術スクラップレス・バルブゲート技術>
‐冷却時間:1/3
‐成形品を変形しないで離型できる金型設計技術を開発
‐材料歩留まり:98~99%
・プラスチック、射出成形品の廃棄後の生分解速度を加速
<CO2超臨界微細発泡成形>
‐原材料:12%低減
‐生分解期間:15~30%短縮

具体的な成果

冷却時間が長く金型から離型しにくい課題を解決
・耐熱温度120℃以上の植物由来・高耐熱性ポリ乳酸射出成形に向け、冷却時間を従来技術の約1/3に短縮(汎用樹脂と同度)
・成形品を突き出す機構に内蔵された気体噴出機能により、成形品を変形させずに瞬時に離型させる金型設計技術を開発多数個取り、高歩留まりの量産技術を確立
・生産コストと材料コストの極小化を追求しながら、試作金型を設計
・生産コストは、多数個取り(2個→6個→8個)を確立
・材料コストの極小化に向け、ランナー部の無駄を排したスクラップレスバルブゲート技術を開発。材料歩留まりは98~99%と高い効率を達成
・大物1個取りの場合でのバルブゲート使用時では、従来より金型費は割高になるが、サイクルタイムは約1/3、材料費は約2割減植物由来・高耐熱性ポリ乳酸の原材料使用量12~14%削減、廃棄後の生分解時間を15~30%短縮
・廃棄後の生分解速度を加速化させる超臨界微細発泡射出成形による生産技術を開発
・原材料使用量を従来技術より12~14%削減(成形品の形状による)
・廃棄後の生分解に要する時間が従来技術より15~30%短縮できることを基礎データで確認

知財出願や広報活動等の状況

・特許出願:「金型内可視化装置(特願2008-285384)」「超臨界発泡射出成形方法(H20.12)」等

研究開発成果の利用シーン

情報家電部品や断熱保温食器(ご飯椀、汁椀、おかず皿)に、環境調和加速・植物由来生分解性プラスチックを用いることにより、廃棄時の環境負荷を軽減

実用化・事業化の状況

今後の実用化・事業化の見通し

対象川下分野を拡大し、事業化を検討
・現在、射出成形技術の標準化及び事業化に向けての物性データ蓄積と検証を実施
・対象を情報家電だけでなく食器・容器関連に拡大し、事業化に力を入れている
・老人介護施設の食器での検討依頼に対して対応中

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社豊栄工業
事業管理機関 公益財団法人中部科学技術センター
研究等実施機関 小松技術士事務所
国立大学法人京都工芸繊維大学
トレクセル・ジャパン株式会社
双葉電子工業株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社豊栄工業
事業内容 金型設計・製作(プレス型、プラスチック型)、精密金属部品加工(金型部品、航空機部品、鉄道車両部品、生体用インプラント:人工骨等)、試作板金加工(事務機部品、モーター部品、鉄道車両部品、建築金物等)、プレス量産加工(自動車部品、事務機部品)
本社所在地 〒441-1346 愛知県新城市川田字新間平1番地の369
ホームページ http://www.hoic.co.jp
連絡先窓口 製造部
メールアドレス taka@hoic.co.jp
電話番号 0536-22-0696