複合・新機能材料
光架橋性インクジェットインクのバインダー材料に適した高機能な水溶性化合物の合成技術を確立
愛知県
中京油脂株式会社
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 産業用インクジェットインクに対応した新規な水溶性光架橋性化合物合成技術の開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 情報通信、印刷・情報記録 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(精度向上)、高効率化(生産性増加)、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | 水溶性、光架橋、インクジェット |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
産業用インクジェット印刷において、フィルム、金属等の紙以外の基材への印刷に有用な光架橋性インクのバインダー材料のための高機能な水溶性化合物の合成技術を確立する。この化合物をバインダーとして用いたインクは、高濃度かつ低粘度となり、その効果として高画質で高画像保存性な印刷が可能となる
開発した技術のポイント
産業用インクジェット印刷において、フィルム、金属等の紙以外の基材への印刷に有用な光架橋性インクジェットインクのバインダー材料に適した高機能な水溶性化合物の合成技術を確立する
(新技術)
バインダー材料に適した高機能な水溶性化合物の合成を行う
(新技術の特徴)
安全性の高い原料を使用したインクジェットのバインダーの提供が可能になる
具体的な成果
・安全で安価な原料を用いた水溶性化合物の合成
‐安全性の高い、安価に入手できる糖などを出発原料にした樹木状構造をもつ水溶性化合物を簡易な方法で合成することができた
・最適重合性基となる化合物の選定
‐水溶性樹木状化合物に導入する最適重合性基として5化合物を選定し、光重合性基としての有用性を確認した
‐LED-UVランプに対応した水溶性重合開始剤、増感剤を開発した
・膜特性の評価技術
‐開発した光重合開始剤を加え、PVCフィルム基材に膜厚1~10μmで塗布し、光硬化させ、その膜性能を評価・試験し、改善点を抽出した
研究開発成果の利用シーン
・水性光架橋性インクジェットインクバインダー
・水性光架橋性樹脂
・油溶性光架橋性樹脂乳剤
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
合成における基礎技術の確立は成されたが、事業化・量産化における課題の解決が必要
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
水溶性であり、毒性、環境負荷の少ない上に、高濃度、低粘度インクであり印字品質に優れる
・コーティングやパターニング材料用途やゲル形成材料として使用可能である
・重合性官能基をグラフトした水溶性ポリマーで、重合開始剤を添加することにより、紫外線照射で硬化させることができる
・硬化皮膜は透明で耐水性、耐溶剤性に優れている
・水溶性ポリマーで、溶剤、反応性希釈剤を使わないため、環境に優しく安全性が高い
今後の実用化・事業化の見通し
・産業用LED-UV対応水系インクジェットインクバインダー分野で川下ユーザーにPRンプル提供を計画している
・本研究開発目標である水系LED-UV対応インクジェットインクは早期の開発を目指す
実用化・事業化にあたっての課題
事業化の為の量産プロセス並びにコスト低減が必要
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 中京油脂株式会社 開発センター |
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事業管理機関 | 一般財団法人ファインセラミックスセンター |
研究等実施機関 | 国立大学法人名古屋工業大学 大学院工学研究科生命・応用科学専攻ソフトマテリアル分野有機高分子合成研究室 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 中京油脂株式会社(法人番号:3180001020076) |
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事業内容 | 機能性油化学品を主体とした各種工業化学品の製造・販売 |
社員数 | 105 名 |
生産拠点 | 名古屋工場(愛知県あま市)、愛知工場(愛知県半田市)、アメリカ、ドイツ、タイ |
本社所在地 | 〒490-1212 愛知県愛知県あま市小橋方大屋敷5番地 |
ホームページ | http://www.chukyo-yushi.co.jp/ |
連絡先窓口 | 伊藤芳郎(イトウヨシロウ) |
メールアドレス | y-ito@chukyo-yushi.co.jp |
電話番号 | 052-442-3330 |
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