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情報処理

画像処理と3次元モデルの組み合わせによるガイドライン不要の柔軟・安価な搬送車ロケーションシステム

愛媛県

株式会社工学基礎

2020年3月25日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 画像処理と3次元モデルを組み合わせたガイドレスロケーションシステムの開発
基盤技術分野 情報処理
対象となる産業分野 ロボット、物流・流通
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)
キーワード 無人搬送車、ガイドレス、画像処理、住居環境
事業実施年度 平成21年度~平成22年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本研究課題では、従来方式には必要のあったガイドライン等の環境に設置する設備を用いることなく、移動体に備えられたカメラからの入力画像と環境の3次元モデルとを比較することで移動体の自己位置を推定するロケーションシステムを開発する。さらに、無人の環境のみならず、人間と共存する環境においても適用可能とすることで、一般的な物流倉庫や住居のような環境においても実用化を図る。

開発した技術のポイント

カメラからの入力画像と環境の3次元モデルを比較し、自己位置を推定するガイドレスロケーションシステムを開発する
・システムのみの精度により自動荷役作業を実現するために、下記の実現を目指す
 →自己位置推定精度:誤差±20mm以下
 →自己位置推定時間:1回当たり250ms以下
・人間の安全性を確保した走行を実現するために、下記の実現を目指す
 →画像処理による周囲の人間の位置推定
(新技術)
・ガイドロケーションシステム
-導入コストが安易
-移動経路を柔軟に変更可能
・人間と共存する環境への適用
-一般的な物流倉庫のロケーションシステムとして実用化
-有人フォークリストの運転支援装置として実用化

具体的な成果

・推定精度の向上および処理時間の短縮化手法の開発
-移動体に搭載された複数台のカメラからの入力画像と、モデル空間により作成されるモデル画像とを比較し、移動体の自己位置を推定する自己位置推定手法を適用したロケーションシステムを開発
-ア)入力画像におけるノイズ除去等を必要最低限とする、イ)モデル画像の作成、画像のHSV変換、画像の比較等の処理をGPU(GraphicsProcessingUnit)により行う等の手法により、自己位置推定に要する時間を短縮
・移動ロボットシステムの構築および実証実験
-開発したロケーションシステムを搭載した移動ロボットシステムを構築
-移動ロボットシステムを用いて、物流倉庫を模した環境で実験を行い、自己位置推定精度(誤差)は±15mm以下、目標軌道を追従走行することが可能、1回の自己位置推定時間は平均232ms、停止位置精度(誤差)は±20mm以下であること等を確認

知財出願や広報活動等の状況

・論文:神代充「A LOCATION SYSTEM COMBINING IMAGE PROCESSING OF MULTIPLE CAMERAS WITH 3D MODEL OF A WARE-HOUSE FOR AUTOMATED GUIDED VEHICLE」(H22.9)
・受賞:ICIM2010「EXCELLENT PAPER AWARD」(H22)

研究開発成果の利用シーン

ガイドラインを用いることなく無人搬送車を自動走行させるロケーションシステム

実用化・事業化の状況

提携可能な製品・サービス内容

共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

・低コスト化:ガイドライン設置の必要がなく、導入コスト削減が可能
・柔軟性向上:無人搬送車の走行経路を容易に変更でき、倉庫内のレイアウト変更に柔軟に対応可能

今後の実用化・事業化の見通し

一般的な住居環境への適用に向け、研究と販路開拓を並行実施
・一般的な住居環境への適用を可能とするための研究を継続中。生活支援や福祉を目的とした知能機械やロボット等のロケーションシステムとしての実用化を目指す
・共同研究者の日本輸送機株式会社等、輸送機械メーカーへの販路開拓を予定

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社工学基礎 ※すでに解散しています
研究等実施機関 有限会社小川製作所
公立大学法人岡山県立大学
岡山県工業技術センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社工学基礎
本社所在地 愛媛県