機械制御
30μmの均一・高品質な米粉を生成する高速気流式米粉製粉機
富山県
ユニオン産業株式会社
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高速気流式米粉製粉機の開発 |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | 産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
米の消費拡大策が検討される中で安定した米粉の製粉技術の開発が待望されている。高速気流式米粉製粉法は、30μM程度の微細な米粉生成を可能とし、かつ粉砕時の熱による澱粉への損傷を受けにくい方式であるが、高速気流生成時に生じる軸受部の温度上昇、振動ならびに粉砕部のステンレス材の焼入れ処理時の変形等の課題がある。このため、本研究開発は、これらの課題についての技術開発を行い、機械装置の高強度化・長寿命化を目指すものである
開発した技術のポイント
30μm程度の微細な米粉生成を可能とする高速気流式米粉製粉機を開発
・軸受部の温度上昇への対応→従来の90℃から60℃へ
・振動速度の軽減→従来の1.76cm/sから1.0cm/sへ
・ローター回転数の上昇→従来の4,000rpmから6,000~7,000rpmへ
・実負荷時の性能→処理能力70~80kg/h、製品粒度40→30μm
・気流式もみ殻粉砕技術‐粉砕部の中で羽を構成する構造体を回転させて気流を生成し、その気流により原料を吸引。原料同士の衝突、衝撃板への衝突によって粉砕
‐回転数4,000rpm
(新技術)
<高速気流式米粉製粉機>
(特徴)
・高速回転させコメを微粉砕して米粉パンに適する米粉を製造
・回転数6,000~7,000rpm
具体的な成果
・軸受部の温度を約60℃に下げる
‐軸受部の温度上昇課題については、ベアリングの選定とローター部の軽量化によって軸受部の温度を従来の約90℃から、約60℃まで下げることができた
‐粉砕部材質の焼入れ処理については、ステンレス化が実現
・振動速度0.61cm/s、ローター回転数7,000rpmを達成
‐振動課題については、周波数応答、トラッキング解析等の各データと基本設計データより解析モデルを構築し、振動解析を実施
‐その結果に基づいて、ローター部材質をA7075に変更した軽量化仕様の粉砕機を設計・製作
‐この軽量化仕様の粉砕機R-290を実動検証した結果、振動速度を0.61cm/sへと軽減することができ、ローター回転数7,000rpmでの運転が可能になった
・製品粒度約20μm、処理能力120kg/h以上を達成
‐実負荷時の検証については、実際に米を投入し実動試験を行った結果、軸受温度、振動速度ともに無負荷時との差異はなく、技術目標を達成
‐製品粒度は約20μmとなり、処理能力は120kg/h以上であることを確認
・振動速度比較(ローター軽量化前後)
~ローター部を軽量化仕様(SUS材→Al材)のものとすることにより、振動速度のピークは、変更前:1.76cm/sから0.61cm/sへと向上~
知財出願や広報活動等の状況
・出展:2010国際食品工業展(H22.6)、2011国際食品工業展(H23.6)
・雑誌:「未来につながる米粉製粉方法」(月刊フードケミカル、H22.10月号)
研究開発成果の利用シーン
高速気流式米粉粉砕機は、湿式米粉製造プラントに組み込まれ、30μmの均一で、でんぷん損傷の少ない米粉を生成し、米粉パン、麺等の食材として利用される
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H23年度に実用化に成功、事業化間近
・粉砕機R-290形の試作機あり
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作
製品・サービスのPRポイント
強度・剛性向上:高速回転に伴う振動発生を抑制し、6,000rpmの高速回転を実現して、30μmの米粉を均一に生成可能
今後の実用化・事業化の見通し
川下企業と連携して販売活動を実施
・現在、適正な加工方法及び加工先の開拓等、粉砕機を構成している部品のコストダウンを実施
・また、より小型化、低価格を目指した小型の気流式粉砕技術の開発を検討中
・回転数8,000~10,000romの高速化および構成部品の加工方法の開発を実施
・H23年度からは販売開始が可能であり、川下企業と連携して、米粉の認知活動ならびに市場の掘り起こし等を実施
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ユニオン産業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人富山県新世紀産業機構 |
研究等実施機関 | 株式会社西村機械製作所 公立大学法人富山県立大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ユニオン産業株式会社(法人番号:1230001003465) |
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事業内容 | 自動組立装置、省力化装置、各種搬送装置などの企画提案、設計製作、据付試運転立上げ、引き渡し、メンテナンスまで一貫受注体制で多業種にわたる豊富な経験と実績を元に、お客様の仕様に合致した技術を構築して安心と満足を提供 |
社員数 | 27 名 |
生産拠点 | 富山県富山市 |
本社所在地 | 〒939-8232 富山県富山市南央町3-33 |
ホームページ | http://www.union-industry.co.jp |
連絡先窓口 | 水力機械部営業管理課 |
メールアドレス | suiryoku01@union-industry.co.jp |
電話番号 | 076-465-1720 |
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