バイオ
天然保湿因子高生産酵母・糸状菌から無臭・低コストのセラミド、コラーゲンを生産
秋田県
株式会社秋田今野商店
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 化粧品・医薬部外品素材としての天然保湿因子の探索と生産技術の開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 化粧品 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | 天然保湿因子、スキンケア、セラミド、コラーゲン、酵母 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成21年度~平成22年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
優れた皮膚の天然保湿因子であるセラミドとコラーゲンは、ヒアルロン酸と並ぶ重要なスキンケア素材である。しかし、動物由来の素材は分離精製が煩雑で製造コストが高く臭いもある。植物由来の素材は含有量が少なく、さらに高価である。そこで、本計画は自然環境の中から保湿因子高生産酵母・糸状菌を探索し、安価な食品廃棄物を発酵培地とする培養方法で、無臭で低コストなセラミドとコラーゲンの生産技術を開発するものである
開発した技術のポイント
保湿因子高生産酵母・糸状菌から無臭のセラミド、コラーゲンを低コストで生産
・自然環境の中から保湿因子高生産酵母・糸状菌を探索
・安価な食品廃棄物を発酵培地とする培養方法の確立
・これらの方法を用い、無臭のセラミドとコラーゲンを低コストで生産する技術の開発
(新技術)
・糸状菌由来コラーゲン
‐精製工程が単純で、植物由来廃棄物を発酵培地とするため低コスト
・酵母由来セラミド
‐精製工程が単純で、植物由来廃棄物を発酵培地とするため低コスト
具体的な成果
・Hyp、グルコシルセラミド高蓄積株を見出す
‐スクリーニング株の中の卵菌類の一種が、多量のHyp(ヒドロキシプロリン、コラーゲンの主要成分)を蓄積することを見出した
‐多量の微生物由来コラーゲンを短期間で得ることが出来る方法を確立
‐既知の酵母とは別種の酵母のなかに、グルコシルセラミド高蓄積株を見出した
・グルコシルセラミドの最適培養条件、低コスト生産方法を確立
‐既知のグルコシルセラミド生産性菌株として知られる酵母3株について脂肪酸合成酵素の阻害剤であるセルレニンを用いてセルレニン耐性株の取得に成功
‐安価な大量生産開発に向け、グルコシルセラミド生産を蓄積させるための黒糖培地での最適な培養条件を検討
‐酵母細胞壁溶解酵素を用い、効率よく低コストでのグルコシルセラミドの抽出に成功
・安全性、防腐方法等を確認
‐モデル系の酵母を用いた生物的効果の安全性を確認
‐製品化に向け、褐色瓶での冷蔵保管が望ましいことやフェノキシエタノール等の添加により防腐が可能であることを明らかにした
知財出願や広報活動等の状況
特許:「抗炎症剤、抗老化剤、及び育毛剤、並びに化粧料」(特願2010-292779)、「神経成長因子様作用剤の製造法」(特願2011-20784)
研究開発成果の利用シーン
保湿因子高生産酵母・糸状菌を探索し、安価な食品廃棄物を発酵培地とする培養法により、無臭のセラミドとコラーゲンを低コストで生産する技術を確立し、生産品をスキンケア素材として使用
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化に成功、H25年度の事業化に向け活動中
・サンプルなし
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化:糸状菌の中に植物由来コラーゲンと同等の生産性を持つ菌株を見出した
・歩留まり向上:黒糖培地で効率よくグルコシドセラミドを生産する酵母を見出し、従来の抽出法の10倍の生産効率を実現した
・安定供給化:微生物由来のため自己増殖能があり容易にかつ無尽蔵に生産可能
今後の実用化・事業化の見通し
事業化に向け、安定性試験等を実施
・未スクリーニング菌株から得られる1500にも及ぶ天然保湿因子のスクリーニングを継続中
・グルコシドセラミド生産性酵母の発酵液に抗炎症作用があり、急性毒性、皮膚感作性は無いことを明らかにしているが、今後、その有効性の確認をヒトを介して行う生物学的効果の検証を行っていく
・また、グルコシドセラミド生産性酵母について化粧品としての安定性試験を実施しているが、事業化に向けて化粧素材の相溶性や薬品配合試験を実施し事業化を目指す
実用化・事業化にあたっての課題
量産化対応として大型培養装置の導入を検討している
事業化に向けた提携や連携の希望
川下の化粧品メーカーから引き合いが増えており、ユーザー側の差別化をはかるため発酵食品起源の機能性を持った微生物の新たな探索連携を求められている
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社秋田今野商店 生産部研究開発課 |
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事業管理機関 | 公益財団法人あきた企業活性化センター 技術支援グループ地域資源開発チーム |
研究等実施機関 | 丸善製薬株式会社 研究開発本部独自商品開発課 学校法人加計学園岡山理科大学 理学部生物化学科 秋田県総合食品研究センター 食品機能グループ |
アドバイザー | (独)農業食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社秋田今野商店(法人番号:1410001008173) |
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事業内容 | 醸造用微生物種菌製造販売を主軸に健康・環境をキーワードに各種有用微生物の開発も手がけている |
社員数 | 34 名 |
生産拠点 | バイオインキュベーションセンター(秋田県大仙市) |
本社所在地 | 〒019-2112 秋田県大仙市字刈和野248 |
ホームページ | http://www.akita-konno.co.jp |
連絡先窓口 | 代表取締役社長 今野宏 |
メールアドレス | h-konno@akita-konno.co.jp |
電話番号 | 0187-75-1250 |
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