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研究開発された技術紹介

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バイオ

機能性食用油・バイオ灯油を安定供給、中鎖脂肪酸産生微生物の探索・油脂抽出技術

茨城県

サンケァフューエルス株式会社

2020年3月18日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 中鎖脂肪酸産生微生物の探索と抽出油脂の食品及び燃料への利用
基盤技術分野 バイオ
対象となる産業分野 環境・エネルギー
事業化状況 研究中止または停滞中
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

食料品製造業、化学工業における発酵では、微生物の多様化・改良ならびに発酵生産物の有効利用に係る技術の高度化が求められている。微生物油脂の発酵生産例は、効率的な1次スクリーニング法がないため極めて少ない。油脂を蓄積する微生物の比重は低いことに着目した密度勾配遠心分離法を開発し、中鎖脂肪酸トリグリセリドを産生する海洋性油糧微生物を探索する。この抽出油脂を機能性食用油およびバイオ灯油の製造原料にする

開発した技術のポイント

海洋微生物を利用したMCT油脂生産技術の確立
・微生物資源の有効利用に係るスクリーニング及び培養技術の開発
・発酵生産物MCTのバイオ燃料への変換技術の開発
・発酵生産物MCTの食品製造分野における有効利用に係る技術の開発
・発酵・精製工程等の効率化に係る技術の開発

(新技術)
中鎖脂肪酸産生海洋微生物
・食料との競合を回避できる
・生産性が高い
・大量の安価な原料を安定的に供給可能
・淡水資源利用における競合を回避

具体的な成果

・土壌よりC8,C10,C12、海水よりC12の脂肪酸を生産する微生物を抽出
‐油脂を生産する油糧微生物の菌体密度は、非生産菌よりも低い特徴を利用した分離方法を確立
‐各種の染色方法を適用し、寒天培地上のコロニーを染色して確認する方法を確立
‐上記方法により、土壌よりC8,C10,C12の脂肪酸を生産している菌株を分離、海水からはC12を生産しているバクテリアを分離
・食品分野での有効利用技術の検討
‐単離した微生物が産生する菌体内油脂を抽出して、脂肪酸メチルエステルに変換し構成脂肪酸組成を調査
‐その菌株の一つはC12のみが検出され、大変特異的なものであった
・THF(テトラヒドロフラン)を用いた燃料バイオケロシンの生産技術の開発
‐燃料製造でのメチルエステル化反応は、原料の植物油とメタノールが溶解し難く、加熱と攪拌が必要であるが、THF(テトラヒドロフラン)添加により溶解が促進され、室温、無攪拌でも反応することが判明
‐C8はメタノールに溶解し、THFを必要としないことが判明
‐遠隔操作可能な小型バイオ燃料製造装置を試作

研究開発成果の利用シーン

バイオ燃料(航空機用メチルエステル)の原料として使用されるMCTの、大量、安価、安定的な供給を図る

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・実用化は停滞中
・メチルエステル製造装置の試作機あり(有償)

製品・サービスのPRポイント

省エネルギー化、環境負荷低減

今後の実用化・事業化の見通し

規制の変更に伴い、研究方針を変更
・航空機燃料生産用に試作したメチルエステル化装置の試作におけるノウハウを活用し、地域循環型エネルギー(バイオディーゼル)製造装置の開発を行い今年度において2基販売
・だが、航空機バイオ燃料は炭化水素であると規定されたため、炭化水素を産生する微生物(オーランチオキトリウム)の高速大規模培養に関する研究開発を大学と進めている

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 サンケァフューエRスス株式会社
事業管理機関 株式会社つくば研究支援センター
研究等実施機関 サンケァフューエルス株式会社
株式会社リバネス

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 サンケァフューエルス株式会社
事業内容 バイオディーゼル事業/研究開発
本社所在地 〒300-0026 茨城県土浦市木田余4679-1
ホームページ http://www.suncarefuels.com