バイオ
プラズマ用電源と電極位置を高精度で制御・細胞ごとの処理条件をAIで最適化!
大阪府
パール工業株式会社
2020年3月21日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 再生医療用世界初高周波大面積プラズマ遺伝子導入装置の開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、農業、食品 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上) |
キーワード | プラズマ遺伝子導入、マイクロプラズマ、再生医療、分子導入、ゲノム編集 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
マイクロプラズマを細胞や生体組織等の標的に短時間照射することで、他の手法が使えない標的に高効率かつ安全に遺伝子を導入できる世界初の技術を我々は開発している。本事業では、高速制御高周波電源と処理の大面積化および条件設定AIの開発により、再生医療・遺伝子治療等の先端研究や、農水産業での育種研究用に“簡便かつ大量処理のできるプラズマ遺伝子導入装置”を3年以内に開発し、上市することを目標とする。
開発した技術のポイント
・多種類の細胞に応じた適切なプラズマ生成条件のデータベース化と装置のAI化
・広範囲にプラズマを生成できる遺伝子導入技術
・導入率が高くコンパクトでコストパフォーマンスに優れた研究装置
具体的な成果
・多種類の細胞に応じた適切なプラズマ生成条件のデータベース化と装置のAI化
‐FPGAを用いた電源制御の高精度化により、生成プラズマの安定化を達成
‐54種類の各種の細胞の結果を用いた最適プラズマ条件のデータベース化
‐畳み込みニューラルネットワークによる細胞の自動認識(平均識別率80%)および最適条件データベースを基とした処理条件選定アルゴリズムを開発
・広範囲にプラズマを生成できる遺伝子導入技術
‐多連電極(8連および12連電極)によるプラズマの同時生成を達成
‐導入効率のバラツキを平均値の±50%以内に収め、安定化を達成
・導入率が高くコンパクトでコストパフォーマンスに優れた研究装置
‐標準細胞(マウスL-929細胞)で50%以上の遺伝子導入効率を達成
‐コンパクトで軽量化され、タッチパネル操作可能なユーザーインターフェース
研究開発成果の利用シーン
プラズマ法を用いた再生医療の研究・医療
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
多連電極の遺伝子導入装置がコンパクトな卓上型として完成することができた。現在、市販化に向けた取り組みとして更なる軽量化、デザイン性の向上、AIの搭載完了、各規制の調査と対応を進めている。また、装置としての機能評価および品質評価を実施している
提携可能な製品・サービス内容
試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
プラズマ分子導入法により細胞障害性がなく、高効率な遺伝子導入が可能な装置が、簡便な卓上型装置として実現した
今後の実用化・事業化の見通し
販売先として予測されるユーザーに提供できるソフトの構築を進めており、事業化のための特許権の実施許諾先(ライセンス先)および卸先・販売代理先などを具体化するために相手先を模索している。加えて事業の優位性を確保し続けるための知的財産戦略に沿った特許出願などを継続して実施しており、事業化に向けた大きな柱となると考えている
実用化・事業化にあたっての課題
細胞種を選択しないAIによる導入条件自動選択については今後のさらなるデータの積み重ねが必要
事業化に向けた提携や連携の希望
特許権の実施許諾先および卸先・販売代理先などが可能な相手を模索している
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | パール工業株式会社 |
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事業管理機関 | 一般財団法人大阪科学技術センター |
研究等実施機関 | 株式会社ワイ’ズ 国立大学法人愛媛大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | パール工業株式会社(法人番号:2120001031468) |
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事業内容 | 高周波・超音波関連機器製造業 |
社員数 | 115 名 |
生産拠点 | 本社工場(大阪市住之江区)、匠工場(大阪府堺市)、米国工場(ケンタッキー州)、タイ工場 |
本社所在地 | 〒559-0015 大阪府大阪市住之江区南加賀屋3丁目8-13 |
ホームページ | http://www.pearl-kg.co.jp/ |
連絡先窓口 | RFシステム部 木戸祐吾 |
メールアドレス | y_kido@pearl-kg.co.jp |
電話番号 | 06-6685-4141 |
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