情報処理
車載電子制御装置の統合シミュレーション技術の確立により、自動車開発の生産性向上に貢献!
千葉県
株式会社ESL研究所
2020年3月25日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 複数ECUの統合シミュレーションシステムの研究開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、ロボット、スマート家電 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
キーワード | 車載電子制御装置(ECU)、モデルベース設計、実機製作前シミュレーション |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車の開発において、生産性を向上させるためには車載電子制御装置機能の統合シミュレーション技術の確立が課題になっている。そこで、この課題を解決するために統合シミュレーションを実機制作以前に行える環境を開発することで設計から製造までの生産性を向上させ、トラブルを未然に防ぐことで次世代自動車を含むハイブリッドカーや電気自動車の市場獲得を目指す。また、自動車産業のグローバル競争力の強化にも貢献する
開発した技術のポイント
複数ECUの実機製作前統合シミュレーションシステムの開発
・実機製作前統合シミュレーションが可能
・統合シミュレーション時の不具合が従来より減少
・従来より手戻り工数が少ない
・従来の4~5倍の故障模擬テストが可能
・従来の5倍の速度でシミュレーションが可能
具体的な成果
・複数ECUを統合シミュレーションするための「ワンチップ化」技術の確⽴
‐ハードウェア実⾏エンジン、機能部品(モータ)シミュレーションエンジン及び制御ソフトウェア実⾏⽤マイコンをFPGAにワンチップ化する技術を確⽴し、対象となるECU回路規模の拡⼤とシミュレーション実⾏速度を向上した
・機能部品のシミュレーション対象の拡⼤と「精度」と「速度」を向上する技術の確⽴
‐モータと駆動回路の様々な「組合せ」を「⾼精度」且つ「⾼速」でシミュレーションする技術を確⽴した
・複数ECUの相互通信と再構成可能とするための外部通信プロトコルの実装技術の確⽴
‐ハードウェア/機能部品情報の再構成及び、複数ECUの統合シミュレーションを実現するために複数ECUの相互通信を可能とする通信プロトコルをデバイス上に実装する技術を確⽴した
・複数ECUが統合シミュレーションできることの実証
‐ECUデータを⽤いて複数ECUが統合シミュレーション可能であることを実証した
・⾃動⾞以外の適⽤が可能であることやハードウェア/機能部品情報の再構成容易化の実証
‐⾃動⾞分野以外での適⽤やハードウェア/機能部品情報の変更・書き込みが容易に⾏えることで汎⽤性が⾼いことを実証した
研究開発成果の利用シーン
自動車開発のECU設計開発検証における車載電子制御装置機能の統合シミュレーション
自動車以外の応用
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
実用化に向けてターゲットユーザと商談中
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、製品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・ECU設計開発検証の生産性を30%以上向上する
・それにより次世代自動車を含むハイブリッドカーや電気自動車のグローバル競争力の強化に貢献する
・自動車分野以外の成長分野(健康、エネルギー、航空・宇宙)において汎用的な利用が期待できる
・IoT機器への応用が期待できる
今後の実用化・事業化の見通し
・開発成果に関して第1ターゲットユーザであるD社、M社と商談中
・アナログ/デジタル教育教材への応用
実用化・事業化にあたっての課題
・自動運転車においてはECUが高機能化され、ECUが扱うデータ量が増大するので大規模化対応が必須となる⇒LSI化の検討
・インターネット経由でソフトウェアやハードウェアデータを書き換え可能とする仕組みの構築
・IoT分野への応用では、多種のネットワークインタフェースのサポートが必要
・大規模データの取扱やセキュリティ技術の確立
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ESL研究所 本社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人千葉県産業振興センター |
研究等実施機関 | 国立大学法人高知大学 公益財団法人京都高度技術研究所 ケイレックス・テクノロジー株式会社 スタビリティ株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ESL研究所(法人番号:7040001080816) |
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事業内容 | 情報処理サービス |
社員数 | 3 名 |
本社所在地 | 〒277-0074 千葉県柏市今谷上町21-3 |
ホームページ | http://esl-laboratory.com/ |
連絡先窓口 | 代表取締役 染谷勤 |
メールアドレス | someya@esl-laboratory.com |
電話番号 | 090-5305-5497 |
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