機械制御
CFRP構造体のマシニングセンター開発
静岡県
株式会社岩間工業所
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 軽量高剛性高減衰性CFRP構造ユニットを搭載したジルコニア歯科補綴物切削用マシニングセンタの開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 機械制御 |
| 対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、産業機械 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化（新たな機能の付与・追加） |
| キーワード | CFRP、ジルコニア |
| 事業化状況 | 研究実施中 |
| 事業実施年度 | 平成27年度～平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
強度、生体親和性、審美性等の優れた特質を持つジルコニア製の歯科補綴物は、安価な製造方法が未確立のため保険診療が適用されない。本提案では、優れた機械特性を有すCFRP構造体を活用した安価な歯科補綴物切削装置の開発とジルコニアの高効率切削工法の実用開発を統合化することで、ジルコニア歯科補綴物の安価な製造方法の実現を目指すもので、国民健康保険適用の可能性と医療機器分野の国際競争力強化の実現に挑戦する
開発した技術のポイント
・微小位置決めを要す成形加工でも送り機構の長寿命化と精度維持が可能な小型軽量高剛性なMCを実現
・本焼成ジルコニアの歯科補綴物のための微細精密成形を高い生産性で加工できる熱援用切削工法を実用化
(新技術)
・工作機械用途のCFRP複合構造体のモデルベース設計法の開発
・CFRP複合材の最適構造化で小型軽量高剛性なMC構造体を開発
・本焼成ジルコニアの熱援用3次元成形(歯科補綴物)加工法の開発
(新技術のポイント)
・軽量高剛性高減衰性CFRP複合材を用いた軽量可動体の開発とリニアモータ駆動方式の採用
・本焼成ジルコニアを精密研磨する機械加工方法
具体的な成果
・CFRP構造体のモデルベース設計手法を開発したことにより、優れた静剛性(Al合金構造体より軽くFe系構造体より比剛性が約2.2倍高い)、動剛性(加速度3倍以上)、熱剛性(約26%向上)に優れたCFRP構造体を実現
・CFRP複合材の締結に対する強度解析による工法選定やリニアモータ駆動部の最適構造化等によりCFRP構造体の可動機構を実現し、5軸マシニングセンタを実現した
・難削材ジルコニアの微細精密切削成形を高い生産性で加工できる熱援用成形加工法を提案し、開発したマシニングセンタに搭載して実用化
知財出願や広報活動等の状況
特願2017-111159 発明の名称：複合構造体の設計方法及び複合構造体
特願2017-111160 発明の名称：複合構造体
特願2017-111171 発明の名称：炭素繊維強化樹脂部材の製造方法
研究開発成果の利用シーン
・本焼成ジルコニアの歯科補綴物成形加工用の切削装置
・コネクタ用などの超精密金型の切削装置
・人工関節などの1品切削加工装置
・3Dプリンター成形品の仕上げ切削装置
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
技術的には成立したがコスト的な面での課題克服に時間がかかっている。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・CFRPハイブリッド構造体を搭載し、軽量・高剛性・長寿命・高駆動加速度・省エネの性能に優れたマシニングセンタ
・リニアモータ駆動による同時5軸マシニングセンタでの最適な工程設計により、本焼成ジルコニアに対する3次元成形加工が可能
今後の実用化・事業化の見通し
本焼成ジルコニア製歯科補綴物、コネクタ用超精密金型の2種の対象商品については、研究開発後の短期に適用を目指す
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社岩間工業所 |
|---|---|
| 事業管理機関 | 一般財団法人総合研究奨励会 |
| 研究等実施機関 | 株式会社東鋼 株式会社テックラボ 国立大学法人東京大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社岩間工業所（法人番号：6-0800-0100-7642） |
|---|---|
| 事業内容 | デザインモデル切削加工機製造、半導体製造機器製造、各種専用機・自動測定機などの合理化機器製造 |
| 社員数 | 28 名 |
| 本社所在地 | 〒424-0053 静岡県静岡市清水区渋川3-13-4 |
| ホームページ | https://www.iwama-me.co.jp/ |
| 連絡先窓口 | 株式会社岩間工業所・東京テクニカルセンター 藤井麗子 |
| メールアドレス | fujiir@iwama-me.co.jp |
| 電話番号 | 03-6715-1884 |
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