測定計測
超高速信号に対するプリント基板解析用ツールの開発
長野県
アルティメイトテクノロジィズ株式会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超高速信号用プリント基板の開発設計支援のためのシミュレーション解析技術の開発 |
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基盤技術分野 | 測定計測 |
対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車、情報通信、スマート家電、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、低コスト化 |
キーワード | シミュレーション、FDTD |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
情報通信機器や情報家電において大容量で高速なデータ伝送・処理が必要不可欠となり、電子機器内のプリント基板では10GHZ超の超高速信号に対応した設計が求められている。しかし現状のシミュレーション技術は超高速信号で精度が低く、試作・評価の繰り返しの開発となり、開発期間の長期化を引き起こす。そこで超高速信号に対するプリント基板解析用ツールを開発し、電子機器開発におけるイノベーションを起こす
開発した技術のポイント
・1GHz以上の信号に対するプリント基板の信号解析と機器周囲の電磁波ノイズをシミュレーション可能
・解析結果と実測の差を6dB以内とし、計算時間は6時間以内を目指す
(新技術)
・プリント基板周辺を細かいセルで、遠方を粗いセルでモデル化する、FDTD-MAS法を採用
・プリント基板の設計データからFDTD法およびFDTD-MAS法でのデータに変換する機能や結果表示など専用機能を作成
(新技術のポイント)
・FDTD法の弱点である大空間の解析における計算時間とメモリ量を削減
・1GHz以上の電磁波放射に対するFDTD-MAS法による空間放射の解析が、精度3dB以内、解析時間3時間で可能
具体的な成果
・超高速信号におけるプリント基板の特性測定
‐SPDR法、平衡型円板共振器法による測定手法を確立
‐超高速信号(~26GHz)でのプリント基板による精度検証
・超高速信号に対応するシミュレーション技術の確立
‐FDTD法により、基板上の信号をシミュレーション解析
‐FDTD-MAS法により、空間放射をシミュレーション解析
・シミュレーションの前処理‐後処理の開発
‐プリント基板用CADとのデータ連携、シミュレーション結果の表示機能
研究開発成果の利用シーン
・電子機器、車載機器用回路向けプリント基板設計サービス
・超高速信号プリント基板シミュレーションソフトウェア
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
車載機器(自動運転ECU等)PCB設計の基礎検討(差動配線)に試行中。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・1GHz以上の高速信号に対するプリント基板のシミュレーションが3dB以内の高精度で可能
・プリント基板上の信号だけでなく、周辺空間の電磁波放射も短時間(3時間以内)で解析可能
・CADデータとの連携など効率的シミュレータ機能により、パターン設計を迅速化
今後の実用化・事業化の見通し
プリント基板設計サービス事業のツールとして、開発したシミュレーション解析を活用する
実用化・事業化にあたっての課題
一般企業向けのソフトとして操作性の向上と販路調査が課題である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アルティメイトテクノロジィズ株式会社 |
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事業管理機関 | 株式会社信州TLO 技術移転グループ |
研究等実施機関 | 独立行政法人国立高等専門学校機構長野工業高等専門学校 電気電子工学科 長野県工業技術総合センター 精密・電子・航空技術部門 電子部 |
アドバイザー | 東芝デベロップメントエンジニアリング株式会社 株式会社図研 公益財団法人 長野県中小企業振興センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | アルティメイトテクノロジィズ株式会社(法人番号:3100001000184) |
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事業内容 | 回路・プリント基板の設計・解析 |
社員数 | 32 名 |
生産拠点 | 本社 |
本社所在地 | 〒380-0823 長野県長野市南千歳1-15-3 TS ビル1F |
ホームページ | https://www.uti2k.com/ |
連絡先窓口 | アルティメイトテクノロジィズ株式会社業務支援グループ 国実徹 |
メールアドレス | kunizane@uti2k.com |
電話番号 | 026-267-7256 |
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