接合・実装
スクリーン印刷技術と無電解めっき技術を組み合わせた環境配慮型プリント配線基板製造工法の開発
大阪府
アサダメッシュ株式会社
2020年4月21日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | エッチング工程を必要としない環境配慮型プリント配線基板製造工法の開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 自動車、スマート家電、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 環境配慮 |
キーワード | スクリーン印刷、プリント配線基板製造、めっき |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
従来の汎用プリント配線基板製造工法は、サブトラクティブ工法という、銅箔・導体層の不要部分をエッチング工程により溶解除去して配線を形成するプロセスである。それに伴いエッチング工程からは多くの廃液、汚泥が発生するという問題がある。本研究は導電ペーストのスクリーン印刷技術と、厚付無電解めっき技術を組み合わせる新規製造方法を開発することにより、エッチングによる廃液・汚泥をゼロとすることを目的とする
開発した技術のポイント
プリント配線基板製造工程中の排出液・廃液の発生が少ない環境配慮型プリント配線基板の製造工法を開発し、現像、エッチング、マスク剥離の各工程が不要となり、廃液の大幅な削減、作業効率の向上、コスト低減を実現する
(新技術)
・スクリーン印刷技術と無電解めっき技術を組み合わせた工法
・穴内に、導電ペーストをスクリーン印刷法により充填⇒スクリーン印刷⇒無電解めっき
(新技術の特徴)
現像、エッチング、マスク剥離の各工程が不要となる
具体的な成果
・導電ペーストによる両面基板の穴埋め接続を行い、0.3mmφの穴埋めが可能、及び0.1mmφ以上のボイドなきことを確認した
・シード層材料の配線ラインの印刷性と密着性に関し、ライン間隔が0.1mm、ライン0.1mmの評価で、にじみ計が約9%、リフロー試験5回実施後もテープピール試験で剥離がないことを確認した
・高速無電解銅めっきにおいて、めっき速度5.5μm/時以上、めっき広がり性はライン幅の18.5%以内であることを確認した
・銅めっき基板上への絶縁材の密着性に関し、樹脂組成、シード層種類により密着性結果に差異があることを確認した
・両面基板でのリフロー試験を実施し、リフロー3回で、実装部品の剥がれなきことを確認した
知財出願や広報活動等の状況
JIEP最先端実装技術シンポジウム発表、MES2018講演大会発表、インターネプコン展示、JPCAショー展示等
研究開発成果の利用シーン
・新規の汎用プリント配線基板製造工法
‐環境配慮型プリント配線基板の製造工法
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
展示会での紹介、論文発表等で引き合いはあるが、具体的な案件がない。不足しているデータを収集中。
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・エッチング工程不要=廃棄物低減(=環境負荷の低減)
‐新規製造工法は廃液発生工程が現状の5工程を1工程に削減
・作業効率の向上、コスト低減を実現
今後の実用化・事業化の見通し
・想定顧客へのアプローチとして、大手基板メーカー開発責任者に対し本事業の概要を説明し、コスト試算に関しての協力を依頼、平成29年度以降も継続して開発内容について報告・説明し、事業化への協力を働きかけていく
・平成28年6月の展示会(JPCAショー)に引き続き、平成29年1月の展示会(インターネプコン)で本研究内容についてのパネル展示、サンプル展示を行った
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アサダメッシュ株式会社 営業技術部及び、研究開発部 |
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事業管理機関 | 公益財団法人福岡県産業・科学技術振興財団 |
研究等実施機関 | 奥野製薬工業株式会社 学校法人福岡大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | アサダメッシュ株式会社(法人番号:3120101024890) |
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事業内容 | ステンレスメッシュの製造・販売 |
社員数 | 291 名 |
本社所在地 | 〒580-0015 大阪府松原市新堂4-23-7 |
ホームページ | http://www.asada-mesh.co.jp/ |
連絡先窓口 | 営業技術部 鈴木治行 |
メールアドレス | h-suzuki@asada-mesh.co.jp |
電話番号 | 072-334-0550 |
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