接合・実装
高耐熱パワー半導体モジュールの信頼性設計・評価システムを構築
東京都
株式会社先端力学シミュレーション研究所
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 実験・シミュレーション融合評価技術による高耐熱パワー半導体モジュールの信頼性設計・評価システムの開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、産業機械、情報通信、スマート家電、電池、半導体、工作機械、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、低コスト化 |
キーワード | 信頼性、パワーモジュール、SiC、パワーサイクル試験、実装 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
エレクトロニクス産業では、パワー半導体モジュールの信頼性評価の迅速化のニーズがある。そのためには、従来とは異なった観点の信頼性評価に関するまったく新しい仕組みが必要である。これらの迅速で精度の高い信頼性評価を実現するため、現在行われている試験の試行錯誤からの脱却を可能とする仕組みとして、信頼性試験の実測値データベースと電気・熱応力連成解析による損傷パラメータを統計的手法で相関をとり、寿命予測式を導出し評価する仕組みを構築し、高速な信頼性評価技術を確立する
開発した技術のポイント
パワー半導体モジュールの新しい信頼性評価技術
・実験・シミュレーション融合評価技術により、短期間に寿命予測ができる
・実験・シミュレーションの熱特性を統一的に評価し、PCT条件設定・解析が簡単かつ正確
・新接合材料の寿命予測が可能である
・定量的に評価したき裂進展量をもとに、寿命統計評価が可能である
・新規開発材料を仮想的に標準モジュールに実装することで、モジュール特性を簡易に評価することができる
具体的な成果
・PCTシミュレーションシステムの開発
PCT試験では、デバイスへの通電でモジュールを加熱し、繰返し熱負荷による接合層ならびにワイヤボンディングの損傷による寿命を評価する。試験条件(Tj)に合わせて通電条件を自動計算
・焼結銀接合材料の機械的特性、破壊進展の評価
室温から250までの範囲のクリープ試験を実施。また、SiC-MOSFET実装モジュールのPCT、TCT試験における破壊進展をSATならびに構造関数で評価し、寿命予測式の構築を実施
・バーチャル実装評価システムの開発
材料特性(機械的特性、破壊進展特性)を組み込んだバーチャル実装評価システムを構築し、標準モジュール、標準試験条件におけるモジュール構造、材料特性の感度を高速に計算
研究開発成果の利用シーン
開発した高耐熱パワー半導体モジュールの信頼性予測システムにより、SiC、GaNなどの新しいワイドバンドギャップ半導体の実用化に必要不可欠な新規実装材料の信頼性評価を高速・高精度に評価できる。これにより、新規実装材料の開発期間を短縮することができ、小型・高耐熱なワイドバンドギャップパワー半導体モジュールの開発を加速することができる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
複数の顧客にて開発システムの無償提供を開始しており、実用化に向けた開発システムのブラッシュアップを進めている。
今後、無償利用顧客に対して有償利用へと切り替える予定である。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
信頼性を科学的に解析できる有効な手段として、試験期間の大幅な短縮ならびにコスト削減が期待できる
今後の実用化・事業化の見通し
・今後は様々な事例への本システムの適用を進めて精度検証、利便性の向上を図り、商品化を進める
・本事業にて開発したPM用の信頼性評価システムは、車載用PMを開発するモジュールメーカー、およびPM用の封止材料、接合材料を開発する材料メーカーをユーザーとして想定している
・すでに、複数の顧客にて開発システムの無償提供を開始しており、実用化に向けた開発システムのブラッシュアップを進めている。
今後、無償利用顧客に対して有償利用へと切り替える予定である。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社先端力学シミュレーション研究所 |
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事業管理機関 | 株式会社先端力学シミュレーション研究所 |
研究等実施機関 | 国立大学法人大阪大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社先端力学シミュレーション研究所(法人番号:2030001047878) |
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事業内容 | 情報サービス業 |
社員数 | 65 名 |
本社所在地 | 〒351-0104 東京都文京区小石川五丁目5番5号 ユニゾ茗荷谷ビル5F |
ホームページ | www.astom.co.jp |
連絡先窓口 | 技術開発部 大浦 賢一 |
メールアドレス | ohura@astom.co.jp |
電話番号 | 03-5981-8166 |
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