精密加工
量産水準で加工品質と処理能力とを両立できる機能性フィルム切断加工
佐賀県
武井電機工業株式会社
2020年4月21日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | タッチパネルディスプレイ用機能性フィルムのための熱影響を抑制するレーザ切断装置の実用化開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 精密加工 |
| 対象となる産業分野 | 産業機械、情報通信、エレクトロニクス、印刷・情報記録、光学機器 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化（新たな機能の付与・追加）、高性能化（小型化・軽量化）、高性能化（精度向上）、高効率化（工程短縮）、高効率化（生産性増加）、環境配慮、低コスト化、デザイン性・意匠性の向上 |
| キーワード | レーザ、フィルム、ディスプレイ、偏光板、異形 |
| 事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
| 事業実施年度 | 平成26年度～平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
タッチパネルディスプレイ用途の機能性フイルムの切断において、機械加工では応力による割れが発生し問題となっている。またレーザ光による非接触加工も使用されるが、量産水準で加工品質と処理能力とを両立できていない。そこで加工端部における熱影響を抑制するレーザ光学系と除去物の付着防止技術を開発する。さらに複雑な形状に対して高速加工が可能な機械的手法と光学的手法を高速同期制御したレーザ走査技術を確立する
開発した技術のポイント
ディスプレイ用光学フィルムを満足する加工品質と量産水準に応じた処理能力との両立
(新技術)
複雑な形状に対して高速加工が可能なガルバノスキャナと駆動機器との同期制御によるレーザ高速走査システムを開発する
(新技術の特徴)
・物理的な慣性を抑制した安定的な動作が可能となる
・量産水準で加工品質と処理能力とを両立させる
具体的な成果
・加工速度500mm/sにおいて加工精度±50μm以下を達成した
・従来のレーザ加工と比較して、切断端部における熱影響の大幅な低減を実現した
・吸引機構を最適化することで、切断加工したフィルムの表面において3μm以上の除去物の付着を抑制
・効率的な加工条件であるほど熱影響を抑制できることが明らかとなった
知財出願や広報活動等の状況
特許第6035461号を国内で取得
そのほか、韓国、中国、台湾で同内容にて特許取得
研究開発成果の利用シーン
タッチパネルディスプレイ用機能性フィルムのフルカットもしくはハーフカット装置
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
ディスプレイに用いられる光学フィルムのレーザ切断装置として製品を販売。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・新規レーザ光学系による切断端部の熱影響の抑制
・機械的手法と光学的手法を高速同期制御したレーザ走査技術による高い加工処理能力
・5inchスマートフォンの外形・ボタン穴加工を1.8秒で可能
・独自の制御技術による自由な形状対応
・新開発吸引機構により除去物の付着を低減
今後の実用化・事業化の見通し
・令和1年度は派生技術も含め5台以上を売り上げる予定。
・来年度以降も継続して販売していく予定。
実用化・事業化にあたっての課題
国際政治にともなう景気変動
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 武井電機工業株式会社 |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人佐賀県地域産業支援センター |
| 研究等実施機関 | 国立大学法人九州大学 佐賀県工業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 武井電機工業株式会社（法人番号：8300001006891） |
|---|---|
| 事業内容 | 生産用機械器具製造業 |
| 社員数 | 149 名 |
| 生産拠点 | 佐賀県三養基郡みやき町江口2617福岡県久留米市津福本町2348 |
| 本社所在地 | 〒849-0112 佐賀県三養基郡みやき町江口2617 |
| ホームページ | www.takei-ele.co.jp |
| 連絡先窓口 | 技術部 技術課 桑原 太郎 |
| メールアドレス | t-kuwahara@takei-ele.co.jp |
| 電話番号 | 0942-89-4151 |
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