接合・実装
分散電源の多様化に低コストで対応可能とする統合型双方向電力変換装置
神奈川県
株式会社ACR
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | HEMS、BEMSの低コスト導入を可能とする複数電源接続可能な統合型双方向電力変換装置の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 自動車、建築物・構造物、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高効率化(使用機器削減)、低コスト化、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | 双方向電力変換、HEMS, BEMS、低コスト |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
住宅産業ではHEMSにおける電力変換装置の電子部品・デバイス実装技術に対して小型化、高効率化、低コスト化が求められている。電力源の多様化に伴う複数装置を統合することにより電力変換装置の小型化を図る。統合する際にはマトリックスコンバータによってACリンクを形成し電力変換素子の低減や部品の小型化を図りつつ高効率化と低コスト化を実現可能な技術を確立する
開発した技術のポイント
4回路の電力変換装置の一体化、総合効率96%以上、装置体積従来比1/3(0.1m3)以下、直流電源2台以上の並列運転、系統連系へのJET認証取得、安定稼動、EMI規格準拠仕様の統合型双方向電力変換装置の開発
(新技術)
電圧形直接形空間ベクトル変調法と転流アルゴリズムによる、分散電源と電力系統を有機的に結合した新たな技術
(新技術の特徴)
マトリックスコンバータの新規制御手法として、より一層の再生可能エネルギーの導入とその有効活用に貢献できる
具体的な成果
・統合型双方向電力変換装置の体積は0.114m3で、基板形状の最適化により10%以上の小型化が可能である
・電源/負荷側変換部を構成する三相インターリーブ方式の双方向昇降圧DC-DCコンバータ回路の最大効率は98~99%に達し、当該手法にかかる特許出願を行った
・マトリックスコンバータの新規制御手法として、電圧形直接形空間ベクトル変調法と転流アルゴリズムを考案し、シミュレーションにより当該手法が有効であることを示し、最大効率は97.8%という結果を得た
・スイッチング素子のモジュール化は、構造とコスト・納期の最適解を得るのが困難だったため、今後の課題とした
・電力需要のデータベース化、予測手法開発支援ソフトウェア調達により、最適運用アルゴリズムの数式モデルを完成させた
知財出願や広報活動等の状況
・特願2016-226882 『多相の電力変換回路』 として特許審査請求中。
研究開発成果の利用シーン
統合型双方向電力変換装置
・HEMSのみならず、BEMS、MEMS(マンション向けエネルギー管理システム)における今後のスマートグリッド構築に不可欠な技術
・規模店舗等への電力管理システム
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・更なる改良・改善、低コスト化へ向けて、地道に業務を進めているが、 対応範囲が多く、時間を要している。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作
製品・サービスのPRポイント
仕様
・4回路の電力変換装置を一体化
・総合効率96%以上
・装置体積従来比1/3(0.1m3)以下
今後の実用化・事業化の見通し
本事業開始当初のEMS市場における蓄電池を含めたスマートハウス(HEMS)案件は新規建設案件の1~2%程度であり、普及の進捗は極めて遅いが、小型化と低コストを本装置で実現し、特に導入費用を従来の1/2ほど(3種類電源を導入した場合)に低減すれば、導入実績が10%以上向上すると期待される
実用化・事業化にあたっての課題
開発資金の調達
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ACR 愛川事業所 |
---|---|
事業管理機関 | よこはまティーエルオー株式会社 |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 学校法人東京理科大学 国立大学法人宇都宮大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ACR(法人番号:90210 0102 8532) |
---|---|
事業内容 | 自動車部品開発製造 |
社員数 | 50 名 |
本社所在地 | 〒242-0007 神奈川県大和市中央林間3丁目4-14 |
ホームページ | http://www.ACR-ltd.jp/ |
連絡先窓口 | 総務部 宇津木正道 |
メールアドレス | m-utsugi@ACR-ltd.jp |
電話番号 | 046-284-1175 |
研究開発された技術を探す