接合・実装
屋内向け100~300型クラスの超大画面・省エネ型の表示装置を実現する、ディスプレイの軽量化・低消費電力化技術を開発
兵庫県
篠田プラズマ株式会社
2020年3月23日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超大画面ディスプレイの軽量化・低消費電力化に資する要素技術の開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 情報通信、スマート家電 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
最近100型を超える超大画面ディスプレイを軽量、低消費電力で実現できることが求められる。このためフィルムディスプレイ(PTA)を開発する。PTA特有課題であるチューブの輝度バラツキを補正しながら輝度諧調制御を行う高度な画像処理回路技術を開発する。KPのため、画像処理用のLSIチップを複数用いた画像処理回路の設計開発とその制御ソフトウェアを開発するなどの総合的設計技術を開発する
開発した技術のポイント
輝度ムラの問題を解決する技術を開発し、高性能なディスプレイを実現
・輝度ムラの低減:従来20%→4%以下に低減
・pTA表示モジュール1枚あたりの生産工程時間に対して1時間の追加で、画像表示試験を実施
・輝度計測時間の短縮:従来4時間→2時間に短縮
(新技術)
<大型高性能ディスプレイの実現>
・超大画面(150型)
・超軽量(100kg)
・超薄型(ディスプレイ部1mm)
・低消費電力(200w/m2)
・曲面表示可能のディスプレイを、輝度ムラなしに実現
具体的な成果
・チューブ毎の輝度補正技術を確立
-従来のpTA方式においては、プラズマチューブ一本ごとの輝度のバラツキにより、画面の輝度ムラが20%に達していた
-補正演算回路の開発や、1本のチューブ内を分割補正する方式の採用等により、輝度ムラ4%以内を達成
-輝度ムラは主観評価において4%以内であれば、視聴者に認知されず、実用的なレベルであると考えられる
・輝度補正データ自動実装技術の開発
-従来、ガラス管幅の計測によって良品を判別していたが、管の高さや扁平部の幅も計測し、精度の高い良品判別を実現
-pTA表示フィルムのデバイス自体のばらつき要因を低減させ、輝度補正係数算出時の誤差の即時検出・修正を可能に
-輝度自動計測装置に搭載した補正プロセッサで全面白表示画像を補正処理し、輝度計測した結果、最大でも±2%(4%)の範囲内に収束
・チューブ状発光部品の輝度自動測定技術の開発
-2次元輝度自動計測と補正データの抽出実験から、画面1m2あたりの計測を従来の半分(2時間)に低減
-自動測定制御ソフトの改良、測定精度の改善を進め、1枚のpTA表示モジュールに対する処理を約60分に短縮
知財出願や広報活動等の状況
・論文:米国IEEE-IAS2012国際会議論文発表「AnewworldofdisplayapplIcationproducedbyasuper-large-areaLuminousArrayFilmbasedontHefilmandplasmatecHnologies」(H24.10.8)
・出展:モノ作り中小企業関西フォーラム(H24.11.9)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H24年度に事業化に成功
・有償サンプルあり(1×2m2横拡張・自立型ディスプレイモジュール「つながるSHipLA」)
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・省エネルギー→他方式の大画面表示装置に比べて、単位画面サイズ当たりの消費電力を1/2に低減できる
・軽量化→超大画面表示装置の重量を大幅に低減できる。重量は従来方式に比べて、表示部で1/10、表示装置全体で1/3に軽量化できる
・その他→従来にない、曲面画面形状や、縦横輝度ムラ補正検証(実測した輝度補正係数を用いて補正処理を行い、再度輝度計測)~輝度ムラ4%以内を達成~輝度自動測定装置に自由に拡張できる画面サイズなど、設計自由度を提供できる
今後の実用化・事業化の見通し
サポイン事業で開発した要素技術は一部、販売製品にも活用している。未適用の開発技術についても順次試作・検討のうえで採用していく
・サポイン事業で開発した要素技術の一部(ガラス管自動計測・ランク分け生産方式)を活用して生産した表示装置商品をサンプル的に販売開始しており、残りの開発技術の適用検討を進めている
・開発技術のうち、輝度ムラ補正回路基板については製品向けプロトタイプを試作して信頼性評価を進める。輝度自動測定装置については生産ラインに導入する実用機の開発を進めている
・まだ適用されていない開発技術について、新規生産ラインの設計・構築を進めるにあたって、順次採用して効果検証して行く予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 篠田プラズマ株式会社 |
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事業管理機関 | 篠田プラズマ株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 篠田プラズマ株式会社 |
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事業内容 | 超大画面表示装置の研究開発および製造販売 |
本社所在地 | 〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町4-6-7 |
ホームページ | http://www.shi-pla.com |
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