表面処理
あらゆる種類の機能性薄膜の作製が可能な成膜技術として注目されているイオンビームスパッタ装置のミニマルファブ化
大阪府
誠南工業株式会社
2020年4月13日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | ミニマル多層薄膜形成イオンビームスパッタ装置の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、情報通信、半導体 |
産業分野でのニーズ対応 | 低コスト化 |
キーワード | ミニマルファブ、イオンビーム、スパッタ、マルチターゲット、薄膜形成 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
半導体産業では電子機器の小型化・高性能化に伴う三次元実装や少量多品種生産のニーズが高まりつつあり、特に医療・介護等の新成長戦略分野ではその傾向が高いと考えられる。本提案では、LSI三次元実装方法としてのTSV(シリコン貫通電極)貫通穴への側壁膜形成用イオンビームスパッタ装置に関するものであり、装置の超小型化及び加工時間の大幅短縮化(ミニマルファブ対応)、並びに連続多層膜形成技術の確立を図るものである
開発した技術のポイント
ミニマルファブ化により、真空機器の小型・軽量化、単一イオンガンで6種類の異なる材料の成膜が可能となるシステムの構築、各種の機能性薄膜及び多層薄膜を単一装置で製作等を目指す
(新技術)
イオンビームスパッタ装置のミニマルファブ化(0.3m×0.45m×1.44m)による機能膜性薄膜の作製技術の高度化
(新技術の特徴)
超小型化、低コスト化、多品種少量生産
具体的な成果
・本事業で取り組んだ12項目の開発テーマは、それぞれチャレンジングな目標値を掲げていたが、すべて達成しており、その中でも、次の4テーマについては特筆すべき成果である
・超小型ガス貯蔵装置の開発:超小型(70×70×40mm以下)となるガス導入機構に加え、汎用性の高いスプレー缶に充填したアルゴンガスを用いて低コスト化及びメンテナンスの効率化を実現
・高精度・高速安定化電源の開発:加速電圧:0.3~1.0kV、ビーム電流:1~10mA、ビームの安定化:瞬時(30秒以内)の出力性能もさることながら、創意工夫を重ねた結果、ミニマル筐体
内(幅0.3m,奥行0.4m,高さ1.44m)に収納できる小型化を実現
・可動式シャッター機構の開発:本事業で別途開発した回転型ターゲット取り付け機構の付加価値を高める位置付けで、特定のターゲットの成膜間に他のターゲット表面にスパッタ粒子を蒸着させない回り込み防止機構を実現
・基板回転機構の開発:事業途中で求められた当初計画にはない開発テーマであったが、ミニマル多層薄膜形成イオンビームスパッタ装置内に5rpm以上で回転する基板回転機構を導入し、膜厚分布の不均一性を改善
研究開発成果の利用シーン
・イオンビームスパッタ装置のミニマルファブ化
・各種の機能性薄膜及び多層薄膜の作製
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
事業化に向けて販売促進活動を進めている。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、製品製造
製品・サービスのPRポイント
・絶縁膜から超伝導体薄膜や磁性多層膜など、あらゆる種類の機能性薄膜の作製が可能な成膜技術として注目されているイオンビームスパッタ装置のミニマルファブ化
・装置の超小型化及び加工時間の大幅短縮化
・連続多層膜形成技術
今後の実用化・事業化の見通し
・サポイン事業で製作したイオンビームスパッタ装置の更なる高性能化を目指し、平成28年4月に補完研究を開始
・補完研究により技術に磨きをかけながら、実用化及び事業化の進め方も検討する予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社九酸 |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人九州先端科学技術研究所 |
研究等実施機関 | 誠南工業株式会社 国立大学法人九州大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 誠南工業株式会社(法人番号:1120001030999) |
---|---|
事業内容 | 真空装置の設計・製作 |
社員数 | 25 名 |
生産拠点 | 本社 |
本社所在地 | 〒559-0011 大阪府大阪市住之江区北加賀屋4-3-24 |
ホームページ | http://seinan-ind.co.jp/ |
連絡先窓口 | 営業部 佐藤 仁紀 |
メールアドレス | info@seinan-ind.co.jp |
電話番号 | 06-6682-6788 |
研究開発された技術を探す