表面処理
感染防御機能を付与した人工歯根を製品化するための塗装技術
岡山県
ダイヤ工業株式会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 感染を防止し、骨再生を促進する革新的インプラントの開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | リン酸化プルラン、インプラント、炭酸アパタイト、CPC |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
人工歯根や人工関節等のインプラントを喪失する最大の原因は感染であり、また、骨再生の遅延も機能不全に大きく影響する要因であるが、現在の製品ではこれらの問題に対応できない。そこで本事業では、1骨の再生促進と2感染防止を目指し、リン酸化プルランを基材として骨の成分である炭酸アパタイトや抗菌物質CPCをコートする塗装技術を確立し、感染防止・骨再生機能を備えた従来にない革新的インプラントの実用化につなげる
開発した技術のポイント
骨の再生促進と感染防止を目指し、リン酸化プルランを基材として骨の成分である炭酸アパタイトや抗菌物質CPCをコートする塗装技術
(新技術)
リン酸化プルランを基材として炭酸アパタイトや抗菌物質CPC(塩化セチルピリジニウム)をコートする塗装技術を開発する
(新技術の特徴)
骨の再生促進を進めると同時に感染防止機能を維持することができる
具体的な成果
・塗装方法は、スプレー法を基本とするが浸漬法でも可能であるように、溶液調製をすることができるように混合方法、溶液の前処理方を開発した
・骨再生能力に関しては、ウサギへの埋め込み試験により骨再生能を確認し、イヌへも同様の試験評価を行い、効果を確認できた
・感染防御のCPCコーティング方法のCPCの溶出速度制御を行う塗装方法の開発を行い、イヌ口腔内で実施し、十分有効であった
研究開発成果の利用シーン
炭酸アパタイトをコートした骨再生促進と抗菌物質CPCをコートした感染防止機能を有する人工歯根・人工関節
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
コーティング技術は確立したものの、インプラントはクラスⅢに分類され、薬剤も添加するため、治験は免れず、時間と費用が莫大に必要であるため事業化にはかなりの時間を要する状況である。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・骨成分である炭酸アパタイトをコートすることにより骨再生を促進する
・抗菌物質CPCをコートすることにより感染防止機能<コーティングしたチタン板での抗菌性の発現(感染防止機能)>
今後の実用化・事業化の見通し
・CPCによる感染防御と、リン酸カルシウムによる骨再生の促進を同時に実現する塗装をリン酸化プルランにより実施するための技術と、生体安全性のエビデンスを確保することができ、これにより、製品化が可能な技術およびエビデンスとして活用し、製品化を目指す
・今後は動物実験と試作品へのフィードバックを繰り返し、最終製品の完成を目指し、その間に薬事申請、製造販売のためのエビデンスを蓄積し、臨床試験(治験)を経て上市を目指す
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ダイヤ工業株式会社 岡山大インキュベータ |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人岡山県産業振興財団 公益財団法人岡山県産業振興財団 |
研究等実施機関 | 国立大学法人岡山大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ダイヤ工業株式会社(法人番号:7260007028181) |
---|---|
事業内容 | サポーター製造販売 |
社員数 | 117 名 |
本社所在地 | 〒701-0203 岡山県岡山市南区古新田1125 |
ホームページ | http://www.daiyak.co.jp |
連絡先窓口 | 松尾健哉 |
メールアドレス | k.matsuo@daiyak.co.jp |
電話番号 | 086-282-1245 Fax:086-282-1246 |
研究開発された技術を探す