文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 廃溶剤からVOCを蒸発分離、回収し、循環使用や洗浄用途で再利用!

製造環境

廃溶剤からVOCを蒸発分離、回収し、循環使用や洗浄用途で再利用!

千葉県

東製株式会社

2020年5月11日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 ダイヤモンド膜高耐食性ドライ真空ポンプを用いたVOC蒸発分離による革新的溶剤リサイクル装置の実用化
基盤技術分野 製造環境
対象となる産業分野 環境・エネルギー、産業機械、化学品製造
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、環境配慮
キーワード VOC蒸発分離、溶剤再生
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成25年度~平成27年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本研究では、廃溶剤を加熱蒸留するのではなく、真空容器に廃溶剤を導入し、溶剤からVOCを蒸発分離して回収し廃溶剤の再生する技術を実用化する。これまでの真空蒸発法とは異なり、蒸発するVOCの透過抵抗となるシリコン膜、テフロン膜を使用せずに、直接、廃溶剤を噴霧ノズルで真空容器内に微小なミストとして噴霧する。廃溶剤の噴霧により、廃溶剤からのVOC蒸発表面積を飛躍的に拡大できる

開発した技術のポイント

溶剤やVOC等に対して高耐食性を持つ低真空領域において高性能なダイヤモンド膜ドライ真空ポンプを実用化
(新技術)
真空領域において高性能なダイヤモンド膜ドライ真空ポンプを開発する
(新技術の特徴)
様々な産業分野で本溶剤リサイクル装置が普及すれば、溶剤の再生・再利用を促進する

具体的な成果

・ダイヤモンド膜と特殊ニッケル下地を接ガス部品にコーティングし、従来品よりも安価かつ耐食性に優れたたドライ真空ポンプを開発した
・真空度・異音・振動に問題はなく、腐食やダイヤモンド膜の剥離はほとんど見られず、高い耐食性が確認できた
・溶剤噴霧タンク・高耐食性ドライ真空ポンプ・冷却凝縮装置をユニット化し低真空領域内で効率的に分離・濃縮することで、装置の軽量化・低コスト化が可能となった
・VOC冷却凝縮装置の冷却管内での氷結による閉塞を防ぎ、溶剤リサイクル装置の長時間連続運転が可能となった安定した状態で廃溶剤(TPGME)からDMCが蒸発分離されていることが確認できた

研究開発成果の利用シーン

・廃溶剤のリサイクル装置
・溶剤からの水分除去装置
・上記装置等に用いられるダイヤモンド膜成膜を施したドライ真空ポンプ

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

引き続き実用化に向けた試験を行っている

製品・サービスのPRポイント

・装置の軽量化・低コスト化が可能となる
・空圧弁を扱う事で、防爆対策になっている

今後の実用化・事業化の見通し

・高耐食性ドライ真空ポンプの耐食性を含む耐久性・信頼性の確認のため、長期運転試験を実施し、実用化に向けて準備を進める
・数年後には、高耐食性ドライ真空ポンプとして数十台の販売を見込み、大幅な売上拡大を期待
・アジアを中心とする海外市場でも、廃溶剤のリサイクルビジネスは活発になると予想される
・溶剤からの水分除去を目的とした装置の潜在的需要も大きく、幅広い分野での販売計画を立てる

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 東製株式会社
事業管理機関 一般財団法人金属系材料研究開発センター
研究等実施機関 学校法人慶應義塾

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 東製株式会社(法人番号:6040001014931)
事業内容 精密機械の製造・販売
社員数 20 名
本社所在地 〒275-0024 千葉県習志野市茜浜1-12-4
ホームページ http://www.tohsei-co.com/
連絡先窓口 渡辺信義
メールアドレス watanabe@tohsei-co.com
電話番号 047-470-7710