製造環境
リーク(漏れ)検査・真空試験のための確かな基準と任意の気体を導入できる定量ガス流量導入装置を開発
福島県
株式会社ピュアロンジャパン
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 標準コンダクタンスエレメントを用いた基準微小ガス流量導入装置の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 製造環境 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、航空・宇宙、ロボット、情報通信、スマート家電、電池、半導体、光学機器、化学品製造 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成23年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
高真空・超高真空を測定する電離真空計や分圧真空計は、適切な校正方法が無かったため、ほとんど校正されてこなかった。提案する装置は、ユーザが、自分の装置で、希望する気体を使って、自分で校正することを可能にするもので、真空計の信頼性を飛躍的に上昇させることができる。これにより、高品質な真空環境を維持するための、部品・材料・真空ポンプが高信頼性化され、真空を用いた製造製造プロセスの品質を向上できる
開発した技術のポイント
ユーザ自らが任意の気体を使って、任意の基準流量を自分の装置に導入することが可能で、かつ、操作に専門的な知識と習熟を必要としない「基準微小ガス流量導入装置」を実現する
(新技術)
標準コンダクタンスエレメントを用いた基準微小ガス流量導入装置を開発する
(新技術の特徴)
・ユーザ自らが、任意の気体を使って、任意の基準流量を、自分の装置に導入することが可能になる
・操作に専門的な知識と習熟を必要としない
具体的な成果
・多孔質体の高度化・高信頼性化
‐サポイン事業開始前に比べて5桁広い、10-13m3/sから10-7m3/sのコンダクタンスを持つ多孔質体の開発に成功した
‐歩留り70%を達成した
・標準コンダクタンスエレメントを組込んだ基準微小ガス流量導入装置の開発
‐計測プログラムを含む試作機の開発に成功した
・装置の安定度および操作性の評価
‐流量の不確かさ評価を行い、絶対値の不確かさ10%を主張できることを確認した
研究開発成果の利用シーン
・リーク検査(漏れ試験)の基準、マスターリーク
・材料からの放出ガスや透過ガスの定量測定、不純物ガスのモニターの基準
・真空ポンプ・真空部品の品質管理サービス等
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・開発した基準微小ガス流量導入装置は、商品名:分子フローコントローラーとして市販される予定である
・真空を用いた幅広い産業において、高品質な真空環境の維持や製造プロセスの品質向上に貢献できることが期待される
製品・サービスのPRポイント
・信頼性の高い確かな基準を確立
‐リーク量範囲10-5Pa m3/s(6x10-3ml/min)以下に対応し、多様なガス種(水素、ヘリウム、水蒸気、アルゴン、フロンなど)に対応している
‐国家標準への確実なトレーサビリティが可能である
・質量分析計の校正のための十分な長期安定性
‐リーク(漏れ)検査・真空試験に用いられる質量分析計は、汚染や劣化により、10%から、時には数倍以上の感度変化を起こす場合がある
‐標準コンダクタンスエレメントの安定性は、年率3%以下と小さいため、質量分析計を"その場"校正するための信頼性の高い基準となる
・ガス導入流量計算ソフトウェアにより、専門的な知識と習熟が不要となり、人件費削減に寄与
‐ガス導入装置にガス導入流量計算ソフトウェアが付属され、専門的な知識と習熟を有しないユーザによる活用も可能となる
今後の実用化・事業化の見通し
・産業界では、多種・多様な気体が様々な用途で用いられており、そこでは、計測の信頼性を向上するため、実際に使用しているガス(実ガス)を用いた試験や校正が求められている
・特に、リーク(漏れ)検査や、ガス放出・ガス透過などの真空試験は、製品の安全性や品質、寿命に影響するため、トレーサビリティの確保された信頼性の高い計測が求められている
・各分野の検査・分析メーカと連携することで、実用化・事業化を目指す
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ピュアロンジャパン |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人郡山地域テクノポリス推進機構 |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 株式会社アルバック |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ピュアロンジャパン |
---|---|
事業内容 | 精密機器・電子機器のシステム設計・製造及び販売・各種流体制御機器及び部品・アクセサリーの製造及び販売・セラミックエレメント・メンタルエレメント・PTFEエレメントの製造及び販売・NC切削加工 |
本社所在地 | 〒970-1144 福島県いわき市好間工業団地1番37 |
ホームページ | http://www.pureron.co.jp/ |
連絡先窓口 | 技術開発部 |
メールアドレス | t-miura@pureron.co.jp |
電話番号 | 0246-36-9835 |
研究開発された技術を探す