精密加工
レーザを複合した高機能プラズマ溶射法とリユース可能な金型成形技術が電子部品の製造コスト削減に貢献
大阪府
マツダ株式会社
2023年11月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 粉末成形による金型製造とリサイクルに関する手法と材料の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 金型リユース、レアメタル削減、超硬合金溶射、表面改質、溶射 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成24年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車、電機機器産業に用いられている電子部品は高機能、微細化が進んでおりこれらの製造に用いられる金型の高度化が求められている。しかも粉末成形用超硬金型の主元素であるタングステンはほとんど輸入に依存している。本件は、レーザを複合した高機能プラズマ溶射法と高硬度化の材料設計を行った革新的な金型成形技術を開発することにより顧客企業のグローバル戦略及び我国の資源枯渇問題にも寄与するために実施するものである
開発した技術のポイント
レーザを複合した高機能プラズマ溶射法と高硬度化の材料設計を行った革新的な金型成形技術を開発し、顧客企業のグローバル戦略及び我国の資源枯渇問題にも寄与する
(新技術)
・粉末成形エレクトロニクス部品や冷間鍛造部品製造用等の金型の長寿命化及び低コスト化製造技術を確立する
・レーザ照射併用プラズマ複合溶射技術及び溶射皮膜の高周波誘導加熱によるフュージング技術を開発する
(新技術の特徴)
・リユース可能な技術とすることで、製品のコスト削減と長寿命化を実現する
具体的な成果
・最適材料の開発
‐高硬度自溶合金を開発した
‐開発自溶合金の皮膜硬さを評価した
・金型の皮膜制御技術の開発
‐皮膜作製装置、皮膜制御技術、リユース技術を開発した
‐金型の耐久性評価を実施した
・開発要素技術の最適化、各プロセスのシステム化検討と事業化課題の抽出
知財出願や広報活動等の状況
「特願2014-74988:粉末成形による金属皮膜の形成方法及び形成システム」、「特願2014-74989:柱状母材への金属皮膜の形成方法」の特許出願を行った
研究開発成果の利用シーン
・レーザ併用プラズマ複合溶射装置
・高周波誘導加熱によるフュージング装置
・リユース技術による金型メンテナンス
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・合金製金型の局所に高硬度、高密着性皮膜を作製する基本技術を確立し、作製品質を達成するための「特願2014-74988:粉末成形による金属皮膜の形成方法及び形成システム」、「特願2014-74989:柱状母材への金属皮膜の形成方法」の特許出願を行った
・ポンチピンに的を絞り、その実用化技術の開発促進、習得に努めた結果、実用化が手に届くところまで到達することができた
提携可能な製品・サービス内容
サンプル加工
製品・サービスのPRポイント
・レーザ併用プラズマ複合溶射装置が電子部品製造のコスト削減に寄与
‐これまで、粉末成形用超硬金型の主元素であるタングステンはほとんど輸入に依存していた
‐レーザを複合した高機能プラズマ溶射法と高硬度化の材料設計を行った革新的な金型成形技術の実現により、粉末成形エレクトロニクス部品や冷間鍛造部品製造用等の金型の製造コスト削減に貢献する
・リユース可能な金型成形技術が金型の長寿命化を実現
‐従来技術では、電子部品製造の磁性粉末を金型で圧縮成形する工程において金型の摩耗が発生していた
‐使用済み金型に再度皮膜を作製するリユース技術により金型の長寿命化が実現し、電子部品の製造コストを削減する
今後の実用化・事業化の見通し
・事業化に必要な要素の一つである量産加工技術の確立を達成するために、個々の要素技術の安定化、信頼性の評価及び製作システムの構築を進めていく予定である
・計画の粉末成形エレクトロニクス部品用金型など当初の需要のみならず、その他適用できる自動車、電気機器、鉄鋼産業など、潜在的新規需要が見込まれている市場のニーズ調査を続ける
・品質及び提供価格については当初計画予定の達成と量産システムの構築の中でクリアできると考えられる
実用化・事業化にあたっての課題
補完研究で皮膜の緻密性の向上を図ること
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | マツダ株式会社 |
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事業管理機関 | 一般財団法人近畿高エネルギー加工技術研究所 |
研究等実施機関 | 日本サーマルエンジニアリング株式会社 一般財団法人近畿高エネルギー加工技術研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | マツダ株式会社(法人番号:1120001016230) |
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事業内容 | 冷間圧造部品製造、冷間圧造金型製造 |
社員数 | 20 名 |
生産拠点 | 大阪府大阪市城東区新喜多東2-4-19 |
本社所在地 | 〒536-0017 大阪府大阪市城東区新喜多東2-4-19 |
ホームページ | http://www.matsuda-fastener.co.jp/ |
連絡先窓口 | 代表取締役 松田英成 |
メールアドレス | info@matsuda-fastener.co.jp |
電話番号 | 06-6968-4981 |
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