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複合・新機能材料

ナノサイズ造核剤と孔拡散膜ろ過技術を併用した低コストCOD処理技術を開発

福岡県

株式会社クロサキ

2020年5月11日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 織染加工技術を活用した孔拡散膜とナノ粒子凝集剤を用いた新水処理技術
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 環境・エネルギー
産業分野でのニーズ対応 環境配慮
キーワード 水処理
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成23年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

大型化学工場・半導体製造工場プラントで発生する大量の廃水は活性汚泥法で処理されるが、多大なエネルギーを消費し、しかも発生量や水質の変化に対応できず非効率である。本事業では活性汚泥法では処理が困難である難分解性物質の除去をターゲットに、高感度鉄コロイド造核剤と孔拡散膜分離フィルターを併用した低コストCOD処理技術を開発する

開発した技術のポイント

活性汚泥法では処理が困難である難分解性物質の除去をターゲットに、ナノサイズ造核剤と孔拡散膜ろ過技術を併用した低コストCOD(ChemicalOxygenDemand:水の汚れを表わす指標の一つ)処理技術を開発する

(新技術)
・ナノサイズ造核剤と孔拡散膜ろ過技術の併用による低コストCOD処理技術を開発する

(新技術の特徴)
・難分解性物質の除去が可能である
・排水の質・量にも柔軟に対応可能である
・エネルギー消費量を削減する

具体的な成果

・ナノサイズ造核剤の開発
‐ナノサイズ造核剤製造装置の実用化に成功した
‐アクアカーボン単独処理においても要求コスト内で化学工業排水のCOD1/3以下を達成した
‐前処理の選定で各種排水に対応できることが判明した
・再生セルロース膜の開発
‐孔拡散膜処理装置の実用化に成功した
‐工業用1m2孔拡散膜カートリッジの実用化に成功した
‐連続システム化設備(右図)での実証試験で、低減目標値のCOD300ppm以下を達成した

織染加工技術を活用した孔拡散膜とナノ粒子凝集剤を用いた新水処理技術の概要_ページ_1
織染加工技術を活用した孔拡散膜とナノ粒子凝集剤を用いた新水処理技術の概要_ページ_2
織染加工技術を活用した孔拡散膜とナノ粒子凝集剤を用いた新水処理技術の概要_ページ_3
織染加工技術を活用した孔拡散膜とナノ粒子凝集剤を用いた新水処理技術の概要_ページ_4
研究開発成果の利用シーン

・ナノサイズ造核剤、およびその製造装置
・再生セルロース膜を使用した目詰まりの少ない孔拡散膜カートリッジ
・孔拡散膜ろ過及びナノサイズ造核剤を併用する水処理システム
・COD低減及び平準化を目的とした水処理システム

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・実証実験により、排水処理の観点から効果を確認し、処理性能の安定性等、既存技術との差別化について、ユーザーから一定の評価を獲得した
・造核剤製造装置、孔拡散膜分離装置、アクアカーボンの装置化について、実証実験の継続が必要である
・同装置の操作法・維持管理について、エンジニアリング企業との連携により実証実験を行う

提携可能な製品・サービス内容

試験・分析・評価

製品・サービスのPRポイント

ナノサイズ造核剤を低コストで提供可能
・除外物質の等電点前後にPHを動かし、粒子を凝集させる特性があり、自動製造装置により低コスト化を実現した
カートリッジ再生セルロース膜の使用により、エネルギー消費量削減
・1m2サイズ膜の目詰まりの少ない孔拡散膜カートリッジの使用により、従来法と比較し、廃水処理におけるエネルギー消費量が削減可能である
連続システムにより廃水処理プロセスが改善
・造核剤による大粒子化と孔拡散膜ろ過、独自の前処理を組み合わせる事で、小規模・低コストの処理が可能である

今後の実用化・事業化の見通し

・本開発技術では、孔拡散膜分離法の前処理である薬剤処理法での処理方法によって様々な排水に対応可能であることが分かったため、ケースを限定せず、各方面にPRを行った
・その結果、現在3社以上のユーザーが関心を示し、処理性能、処理設備の縮小化、耐震強度の向上、処理法の簡便性などを評価いただいている
・アクアカーボン単独処理での活用方法を見出し、川下企業では一定の成果を得ている
・今後、有効なケースにおける実績を積み重ねることで、新たなユーザーの獲得を目指す

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社クロサキ
事業管理機関 公益財団法人北九州産業学術推進機構
研究等実施機関 エヌ・ティ株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社クロサキ(法人番号:9290801009921 )
事業内容 各種設備保全事業、環境装置、薬品販売、炭素・活性炭関連事業
社員数 32 名
生産拠点 ・本社工場(本社所在地と同じ) 関東工場(千葉県木更津市久津間722-1) 君津工場(千葉県君津市人見1057-45)
本社所在地 〒806-0001 福岡県北九州市八幡西区築地町22番1号
ホームページ http://www.kk-kurosaki.co.jp
連絡先窓口 吉田 敬
メールアドレス yoshida@kk-kurosaki.co.jp
電話番号 093-631-7751