複合・新機能材料
抵抗値、透過率共にITOガラス基板を凌駕するITOを代替するプラスチック透明導電フィルム
岡山県
株式会社C-INK(旧コロイダルインク)
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 世界初の常温導電性金属ナノインクを用いたプラスチック透明導電フィルムの低コスト印刷法による創製 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、情報通信、スマート家電、電池、半導体、印刷・情報記録、光学機器、化学品製造 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
光を通す透明電極は、太陽電池等の川下産業において欠かせない。現在の透明電極は、1希少金属インジウムが必須、2抵抗が大きく大面積基板に不適、3真空や熱を使う高価な製造プロセスが必要等の問題があり、代替物の実現は急務である。本提案では、我々独自の室温塗布で金属並み導電性が得られる金属ナノインクを用いて、現状の透明電極の性能を10倍程度高めるプラスチック透明導電フィルムを、低コスト印刷法を用い創製する
開発した技術のポイント
室温で塗るだけで金属並み導電性が得られる金属ナノインクを用いて、抵抗値、透過率共にITO透明導電フィルムを凌駕するITOを代替するプラスチック透明導電フィルムを、低コスト印刷法を用いて創製
(新技術)
常温導電性銀ナノインクを光パターニング印刷により微細印刷した透明導電フィルムを開発する
(新技術の特徴)
低抵抗化、透過性向上、安定供給資源由来の材料、薄く安価なフレキシブルプラスチック基板、環境に優しい製造プロセス
具体的な成果
・常温導電性銀ナノインクの導電性を2×105Ω・cmにまで改善し、4倍に向上
・常温導電性銀ナノインク大量生産検証プラントの試作により、銀ナノ粒子固形分10kg/day以上の銀ナノインク製造能力達成
・超微細光パターニング印刷機を用いて、2分以下/A4サイズ達成の知見を得た
・完成品検査技術として、A4換算で5分以内を達成
・透明導電フィルムの評価として、可視光透過率が最大91.1%(基材フィルム透過率を含めると84.3%)、ヘイズ値の最良1.0%環境耐久性
・基板密着性試験・保存安定性、テープ剥離なし、高温高湿試験において変化無しの成果を得ることができた
研究開発成果の利用シーン
・光パターニング技術を応用した1μmレベルの高精度パターンで、かつ安価に製造できる印刷法
・ITOに対し大幅な低抵抗化、透過率向上を図った透明導電フィルム
実用化・事業化の状況
製品・サービスのPRポイント
・本製品はメッシュ印刷による透明導電フィルムだけでなく様々なパターンの印刷に対し応用可能
・本製品は、印刷技術・印刷設備・導電性ナノインクを組み合わせた印刷システムとして販売を予定しており、既存の製造設備と組み合わせた製造工程の革新、デバイスの内製化を実現化
今後の実用化・事業化の見通し
・可視光透過率94%シート抵抗2Ω/□の透明導電フィルム製造に向けた基本的な知見を取得したが、印刷技術面では導電性の向上、印刷精度の向上、印刷の微細化、量産化のための連続システムの開発、完成品検査技術面では検査速度の向上、良否判定のための欠陥項目の多種化等、課題解決に取組み、製造システムの完成を目指す
・平成28年度1月に展示会に透明導電フィルムのサンプル展示及び、タッチセンサー試作機の展示を行い、透明導電フィルムのアピールを行ったが、今後も展示会等を通じて、本システムの積極的な周知を行う
・最終的には本事業で開発された新規印刷方式の印刷システムをパッケージとして販売し、常温導電性銀ナノインクと合わせて、事業を展開していく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社コロイダル・インク |
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事業管理機関 | 公益財団法人岡山県産業振興財団 |
研究等実施機関 | コアテック株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社C-INK(旧コロイダルインク) |
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事業内容 | 金属ナノインクの生産および供給 |
本社所在地 | 〒719-1121 岡山県総社市赤浜550 |
ホームページ | http://cink.jp/ |
連絡先窓口 | 塚田龍 |
メールアドレス | tsukada@cink.jp |
電話番号 | 0866-92-5111 |
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