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精密加工

耐熱性・耐候性に優れた新素材、超低粘度液状樹脂の金型成形技術を開発!製品の高機能化に貢献!

奈良県

株式会社エフ・エー・テック

2020年4月12日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 超低粘度液状樹脂を用いた金型・成形加工技術の確立と高機能製品の開発
基盤技術分野 精密加工
事業実施年度 平成23年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

スマートフォン・家電等の薄型化と高機能化を図るために、光学分野ではレンズ等を高精度化した開発競争力の強化が急務である。その取組として耐熱・耐候性に優れた新素材である超低粘度液状樹脂をガラス材等の代替材とすることが、部材の高機能化・省エネ化において有用である。それらの実用化のために、樹脂成形金型の精密加工技術を高度化し、成形品の複雑・微細形状化による高機能化に関する研究開発を行う。

開発した技術のポイント

耐熱・耐候性に優れた超低粘度液状樹脂を用いた金型成形技術を開発し、厚みを部分的に制御した薄肉成形品(振動板)及び低コストで耐熱・耐候性に優れた成形品(レンズ等)の実用化を図る
(新技術)
新素材である超低粘度液状樹脂を用いた金型成形技術を開発する
(新技術の特徴)
成形品の薄型化、耐熱・耐候性の高度化に貢献することが可能になる

ダミーレンズ成形品
具体的な成果

・金型における超低粘度液状樹脂の封止技術を確立
-金型表面精度に依存する流動性を解明した
-金型の隙間への液漏れの定量化を実施した
・超低粘度液状樹脂に見合った成形システムを構築
・超低粘度液状樹脂製品の高機能化のための金型の複雑微細加工を実施

研究開発成果の利用シーン

・超低粘度液状樹脂を用いた薄肉、微細成形品 (中断)
・超低粘度液状樹脂の製造受託 (中断)
・その他製品(微細、複雑形状品の提供:難削材加工、薄肉成形)

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

当初計画にあった光学系分野が市場から無くなり、派生技術として、2つの事業化(継続取引中)に至っている。一つは、プラスチックシャーレの量産化である。中国等 海外製のコスト・品質を凌駕すべき、多数個取り・ハイサイクル成形、及び薄肉成形(軽量化)が可能になった。二つ目は、自動車用リチウムイオン電池部品を製作するために必要な金型部品である。超硬合金材へ微細形状加工をおこない、川下メーカー(パナソニック)へ直接お届けしている。 

製品・サービスのPRポイント

高い転写性の確保によって、樹脂製品の展開可能性が拡大

今後の実用化・事業化の見通し

・超低粘度液状樹脂を用いた特殊レンズについて、客先にて開発試作の総合的な結果を見たうえで、平成26年度の製品化に向けた計画が提示されたが、その後、市場環境が激変し、国内メーカーの商品化が無くなった。薄肉、転写性の優位性を取り入れた、医療機器、医療器材などへの応用展開を試みた結果、薄肉成形品の医療器材、そして各種医療機器用成形品の事業化に至っている。難削材加工技術は、自動車用リチウムイオン電池部品の製作に必要な、超硬合金材の金型部品加工事業に結び付いている。

実用化・事業化にあたっての課題

医療機器、医療器材用の成形品事業は順調に推移ししており、設備投資、人員確保が課題となっている。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社エフ・エー・テック 営業技術部
事業管理機関 公益財団法人奈良県地域産業振興センター 事業化推進課
研究等実施機関 株式会社エフ・エー・テック 営業技術部

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社エフ・エー・テック
事業内容 熱可塑性、熱硬化性金型の設計・製作、精密金属部品加工及びプラスチック部品成形金属部品加工用の主要設備群、真空熱処理炉を完備すると共に、各種測定機器での品質保証業務
本社所在地 〒637-0014 奈良県五條市住川町1373番地テクノパーク・なら工業団地
ホームページ http://www.fatec.co.jp/
連絡先窓口 品質保証部 奥野広昭
メールアドレス okuno@fatec.co.jp
電話番号 0747-25-1140