複合・新機能材料
環境・人体への安全性に配慮した国産材を活用した環境配慮型MDFを安定した価格で提供することが可能に
大阪府
ホクシン株式会社
2020年4月12日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 天然接着剤および国産材を主原料とする環境配慮型MDFの開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 自動車、建築物・構造物、木質建材 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、環境配慮 |
キーワード | MDF、天然接着剤、環境配慮 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
MDFの原料接着剤はホルムアルデヒド縮合樹脂が主である。そのため、ホルムアルデヒドの放散による健康影響および原料の化石資源の有限性が懸念され、建材・住宅メーカーは「人と環境への安全性」、「供給量・価格の安定性」を求めている。また、木材利用促進法、森林・林業再生プランなど「国産材の活用と用途展開」が求められている。本事業では、天然接着剤と国産材を主原料としたMDFの開発を行い、供給拡大を目指す
開発した技術のポイント
天然接着剤と国産材を主原料とする環境配慮型MDFの製造・供給及び高耐朽性のMDFに対して用途・使用環境に適した性能評価を行う
(新技術)
天然接着剤と国産材を主原料とした、環境配慮型MDFの製造技術開発と性能評価を行う
(新技術の特徴)
・安全性に応え、国際的な展開も可能であるとともに、短期間で更なる高耐朽性設計の進行が可能になる
・「国産材の活用と用途展開」に貢献できる
具体的な成果
・MDF生産におけるクエン酸の反応機構解析・応用による生産性改善
・国産材・未利用材(竹・農産廃棄物)を活用したレスケミカルMDFの試作
-国産材・未利用材を活用したMDFを商業ラインで試作した
-天然接着剤を使用したレスケミカルMDFを試作した
・天然接着剤と国産材・未利用材を利用したMDFの用途別性能評価
-天然接着剤を用いたMDFの耐朽性評価を実施した
-MDFの耐朽性評価の効率化に関する検討を実施した
知財出願や広報活動等の状況
論文発表
第66回 日本木材学会大会 「天然接着剤を使用したMDFの開発ー商業生産ラインでの量産試作ー」
(ホクシン㈱)〇上野真義、中新絵里、高瀬秀夫、佐藤光正、西川嘉文、高橋英明、(京大生存研)梅村研二
特許出願
「繊維板およびその製造方法」 、出願番号「特願2014-36522」
研究開発成果の利用シーン
・国産材・未利用材を活用したレスケミカルMDF
・MDF生産におけるクエン酸の反応機構解析・応用による生産性改善
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・商業生産設備での実機試作までは至ったが市場ニーズに合致した性能を得るのは困難であった。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
・MDFの生産性向上と国産材、未利用材の活用により、MDFに「環境配慮型の建築素材」、「供給量・価格の安定性」を求めている建材・住宅メーカーのニーズへの対応が可能になった
今後の実用化・事業化の見通し
・本事業で取り組んだ天然接着剤100%のMDFは、通常のMDFと比較し原料が高く生産性が低く高コストであり、硬さと脆さが加工時の欠点であることから、事業化については停止状態。
・クエン酸の反応機構解析による生産の向上は実用化しており運用中。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ホクシン株式会社 |
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事業管理機関 | ホクシン株式会社 |
研究等実施機関 | 国立大学法人京都大学 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 C&H株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ホクシン株式会社(法人番号:5120101037593) |
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事業内容 | 繊維板製造業 |
社員数 | 180 名 |
本社所在地 | 〒596-8521 大阪府岸和田市木材町17番地2 |
ホームページ | http://www.hokushinmdf.co.jp/ |
連絡先窓口 | 技術開発部 佐藤光正 |
メールアドレス | sato@hokushinmdf.co.jp |
電話番号 | 072-438-5475 |
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